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【海外記事】文化と色の関係性

今回はこちらの記事を読んでみます。なお、画像も以下から引用しています。

長い記事なので2~3回に分けて読んでいくことになるかもしれません。
よろしくお願いいたします。


文化ごとにどんな色の意味があるのか

フットボールファンは攻撃的です。アムステルダムに新しいスタジアムが建設された際に、協会側はシートの色をレインボーカラーにすることに決めました。心理学者によると、カラフルな環境はフーリガンの活動を抑制させる効果があるとのことだったのです。

しかし、この決定はファンの間で不満を蔓延させることになりました。
地元クラブであるAjaxは赤と白のジャージを着ています。

赤は積極性を表現しています。数多くのフットボールクラブが赤を主要なカラーとして選択しています。

レインボーカラーのスタジアムは歓迎されませんでした。世界中のゲイの聖地でもあるアムステルダムですらそうではなかったのです。

スタジアムシートの交換が必要となった20年後、クラブはグリーンのシートにすることをアナウンスしました。

私はファンがこのニュースを知った際に、たまたま現地にいました。彼らは激怒したのです!

緑はAjaxの色ではない!これはFC Groningenのカラーだ。一体誰がグリーンのシートにすることを決定したのだ?

よく聞いてみると、Ajax側は緑色にしたいと考えていたわけではないようでした。彼らはただ再生可能素材を使って新しくシートを新調しようということを伝えたかっただけだったのでした。

フットボールファンのボキャブラリーにおけるグリーンは、フットボールクラブのシャツの緑を連想させてしまいます。それは決して環境保護という意味合いを持つものではないのです。

・・・

レインボーカラーは人々を落ち着かせ、赤いジャージは攻撃性を生み出し、緑はサスティナビリティを表現します。

そこで私は少し考えました。

このフットボールの逸話は、いかに色彩が多くのコンテキストを含んでいるのかを示唆するものです。色は単なる色相と彩度ではなく、意味も包含しています。それぞれの色が、地球上で様々なエッセンスを持ち合わせているのです。

この記事では、私はいかに色が私達の生活やデジタルプロダクトのデザインにおいて重要な役割を果たしているのかを説明したいと考えています。
私は文化ごとに色が引き起こす異なる事象の例を7つ説明していこうと思います。


私達の脳のはなしー重要な項目は暖色系

まずは人間の類似性について議論する必要があります。
文化的な違いを除くと、私達は同質の神経系を有した人間であることは明らかです。

私達は野生の中で生き抜けるように設計されており、視界は生存競争のために最適化されています。

自然の中で暮らしていた時、私達は脅威と突然のチャンスを見分ける必要がありました。私達は自分たちやその子どもたちを養うために狩りをする必要がありました。

重要な要素には大抵の場合暖色系が用いられていることは単なる偶然ではありません。熟した果物や燃えている炎や昆虫は赤やオレンジや黄色だったりします。

植物や葉っぱ、水や空は緑や青の寒色系です。

・・・

網膜は私達が色を感知することを手助けするセンサー(錐体)の役割を果たしてくれています。私達は3つの種類の錐体を使っています。一つが青(短波長光)、一つが緑(中波長光)、最後が赤(長波長光)です。

私達の目は青や緑よりも赤を直接的に感知するようにできています。
さて、ではなぜスマホの通知に赤色が使われていると考えますか?

・・・

MITの生物学の科学者たちは、世界の様々な人々の中での色彩の言語について研究していました。彼らはあらゆる文化が色を同じように言語表現しているのかどうかについて調べていました。

そこで3つの異なるグループの間の主な相違点を研究しました。
一つがアマゾンのチマネ族の狩猟集団、もう一つがボリビアでスペイン語を話す人々、最後がボストンの学生です。

研究者は以下のように結論づけました。

言語を超えて、暖色系の色は寒色系の色よりもより認識がされやすいものでした。この言語横断的な法則は世界の色彩に関する統計を反映しています。
それは目標物(私達が話しているもの)は大抵の場合暖色系であり、背景は寒色系であるということです。

そのため各文化圏において、私達は暖色系の色を使うことでより効果的にコミュニケーションができるということです。これは国を超えて地球上での共通法則とよべるものです。

しかし、私たちが感じている違いについてはどうなのでしょうか?それについて以下で述べていきます。

→次回に続く


感想:脳と色の強力な関連性

今回は長い記事で導入部分までを読んで訳してみました。次回以降はより具体的な色の議論へ移っていきます。

色に関しては文化を超えて同様の傾向が見られるという研究内容は非常に興味深く感じました。
一方でかたちに関してはかなり文化圏での違いがあったりします。

例えば"◯"は日本では正解や正しい場合に使われるものですが、欧米では全く逆に不正解の意味と捉えられます。
欧米での正解は"✓"が一般的で、これも日本人には違和感があるものです。
前職でグローバル展開するアプリの開発を行っていた際にこの事実を知り、UIづくりの際は注意していたのを覚えています。

このようにかたちに関する認識には文化ごとに明白な相違が見られるのに対し、色に関してはより人間の本能的な部分の認識機能に作用するものなのだと理解できました。

多分残り2回くらいに分けてこちらの記事を読んでいこうと思いますので、よければお付き合いください。


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