見出し画像

ムサビ通信日本画卒業制作日記【スケジュールの話。】

こんにちは。初めまして。
前川結佳と申します。私は現在(2023年)武蔵野美術大学通信教育課程の日本画コースに在籍、専攻しています。そして、2023年度で卒業予定です。

これまでの記事では「ムサビ通信ってどんなところなのか?」についてテーマ別に分けて紹介してきました。

↓過去の記事


この記事は、タイトルの通り。ムサビ通信に通う私が日本画コースの卒業制作を進めていく過程を「日記」と銘打って公開していきます。
もしよければ、制作日記の【はじめに】もチェックしてみてください。


それでは、やっと本題に入ります。
今回はムサビ通信の日本画コースの卒業制作のスケジュールについてです。
正直、私個人は3年次の時に来年の卒制のスケジュールを聞き、「え?まじか」と思いました。それはなぜかというと、11月制作スタート、提出が翌年の2月中旬、途中の1月中旬には一度教授陣に中間講評をしてもらうという、とてもタイトなものだったからです。

ムサビ通信の日本画コースの卒制の規定サイズは80号〜100号サイズとなっています。筆が早い人、大作の制作の容量がつかめている人、自身の制作の手順が固まっている人、自身の制作のテーマなんかが決まっている人もスピード感を持って制作できるのかもしれません。
私は、「何を描きたいか?」についてはステートメントを作成して文字化していたり、ほとんど毎日ドローイングをしてイメージを吐き出しているので、それを大きな画面ですればいいんじゃん?なんて楽観的に構えていました。ですが、それまで50号サイズが今まで描いた中で一番大きなサイズで、それよりも大きな画面に描くのは想像よりも大変なんだろうと思うと少し気が引けてきてしまいました…。けど、未体験に対するワクワク感もあって、感情があっちに行ったりこっちに行ったりと安定しなくなってしまいました。

ムサビ通信の日本画コースは10月の下旬に卒業制作のためのスクーリング前半として2日間登校日があります。この時に、日本画の教授全員にエスキースを見せて制作・作品の方向性を伝えます。この時にはまだエスキースや軽いスケッチを持っていくだけでOK。作品サイズも教授と相談して決めるということにはなっているので、パネルなど支持体の購入もしません。(卒制シーズンなので色んな美大生がパネルを確保しようとするので品薄になることが多いと思います。買い直し覚悟で先に揃えている同級生もいました。)
この10月のスクーリングの時点で制作する作品の方向性、エスキースが自分の中でほぼ決まっていないと、この後の制作本番にスムーズに移行できないと感じました。スクーリングが終わって帰宅してから卒制に取り掛かれます。この時点でのゴールは「翌年1月中旬の中間講評」です。教授からは、おおよそ2ヶ月で大作2点を自分の中でほぼ完成と言えるくらいに仕上げて来いと言われます。
単純に1ヶ月で1枚描くことを考えると、カレンダー上では30日間あっても実働日数はそんなにないはずなので、初めに言ったようにめちゃくちゃタイトな制作スケジュールです。
時間があっても場所がない問題が起きる生徒もたぶんいるんじゃないでしょうか…。F100号サイズは1620mm×1303mmです。6畳以上の広さが確保できないと1枚床に置いて描くことは難しいというのが体感です。6畳あっても2枚同時進行はできないので、2つ並べて描きたい場合はより広いスペースを確保しなければなりません。

さて、長くなりましたが、今回はムサビ通信の日本画コースの卒業制作スケジュールについて書いてまいりました。
まとめると。。。
1:10月下旬卒制スクーリング前半までにエスキースを完成させ、教授陣と相談
2:スクーリング終了後に本画制作スタート
3:翌年1月中旬卒制スクーリング後半までに本画を9割完成させて行く
4:翌年2月中旬に卒制提出(完成)
という感じです!
いかがでしょうか?毎年締め切りまでヒーヒー言いながら卒制する生徒がいっぱいいるそうですが、そりゃあそうでしょうと思います笑
クオリティーをどこまで求めるのか?にもよるのでしょうが、少なくとも学生期間の集大成ではあるので妥協したくないと、個人的には思って制作中です。

それでは、次回の卒業制作日記の更新もお持ちください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?