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伏線と小ネタについて

先週から今週にかけて2018年冬ドラマが最終回をむかえていますね。

今クールのドラマ、結構見ていました。嵐の松本潤さんが主演の「99.9」、今日最終回をむかえる「anone」。

そして、なによりも「アンナチュラル」です。ひとつだけ後悔があって、「アンナチュラル」の第一話を見逃してしまったこと……! 悔やまれます。もともと「アンナチュラル」は見るつもりではなかったのですが、すごく評判が良くて「あ、これはみたいやつかも」と思った次第。「逃げるは恥だが役に立つ」の野木亜紀子さんが脚本を書いていらっしゃるとあとから知って、何だか妙に頷いてしまいました。それぞれのキャラクターの距離感が絶妙でした。これ以上踏み込んでいいのか、どうかという葛藤とか……ああ! なぜ一話を見逃したのか! いや、ブルーレイBoxを予約しろってことかな? と前向きに考えようと思います。


「伏線って、読者の記憶に引っかかっていないと伏線にはなり得ないんだよね」

私が一年前に文章を習っていたとき、授業の中で講師の方が言われた言葉でした。確かに、伏線を張っているつもりでも、なんども繰り返し、でもしつこくなく、違和感の無いように話題に出していかないと読者は忘れてしまって伏線として成立しない。この話を聞いたとき、目からウロコがぽろりとはがれ落ちたほど。そういう風に物語の「伏線」について考えていなかったからです。考えてみると伏線ってバランスが難しいんですよね。

「アンナチュラル」は、伏線の回収が、とんでもなく見事。はじめのうちはぐちゃぐちゃと複雑に絡み合っていたものが、毎回見ていると脳に刷り込まれて、石原さとみさんが演じる三澄ミコトの生い立ちや井浦新さんが演じている中堂の法医学への姿勢や狂気じみたところなどがぴたっと綺麗に並んでくる。縦糸と横糸がうまく織りなされて、一枚の物語が紡がれていました。最終回でこれまでのお話の展開はこのためか! とテレビの前で号泣しました。

中堂と対立(?)する臨床検査技師の坂本さんという ずん の飯尾さん演じた人物がいるのですが、最後のひとことのために、このキャラクターのアイテムを使っていたんだ! と最後の最後で衝撃を受けました。(ネタバレになるとつまらないので、この表現だと伝わりづらいのですが……)

まだ、ちょっと不思議な人物(葬儀屋の木林さん)も居ますので、まだまだ話は続くんのではないでしょうか。法医学がメインテーマですので、死体がでてくるドラマはあんまり、という人にはお勧めしにくいですが、これは第二期ありますよね、絶対に。ただただ、観たい!

日曜ドラマの「99.9」は第二期でしたので、第一期を見ていれば大体の展開は分かります。松本さん演じる型破りな弁護士 深山大翔が99.9%有罪が確定とされている事件を調べ、0.1%の真実を見つける、というもの。 

このドラマは、「小ネタ」が多いんですよね。ちょっとした小道具だったりとか、インテリアの中に「何それ?」というようなアイテムが混ざっていたり。ちょっと過剰すぎるほどの小ネタの数々です。録画して、改めて観たときのためのお楽しみ要素として分かりますが、小ネタに目を奪われているうちに話が進んでしまうときもありました。(私だけかもしれないのですが……)

でも、小ネタって、見つけたときに「あ! 発見した!」という快感があって、Twitterなどでつい呟きたくなったりするのかもしれません。私は最終話の最後のシーンで読んでいた新聞に「ギリジン文明」の文字を見つけて「ああ!」と叫んでしまいました。ギリジン文明とは、99.9に出演されていたラーメンズ片桐仁さんのネタが発祥のもの。片桐仁さんって、とても多彩な方で粘土細工なども作ってらっしゃるんです。その粘土細工で作成した作品のひとつ、といえばいいのかもしれません。

有罪が確定しているものを法廷でひっくり返していく弁護士ドラマなので、観ている方はスカッとします。「そんなところ警察も見落とすかなあ?」と気になる事件も中にはありましたが……。でも、分かりやすくおもしろいドラマでした。

さてさて、今日は「anone」の最終話。うーん、どうなるんでしょう。ハッピーにはなりようもない感じで最終話を迎えていますが。どこかで、ほんの少しでいいからせめてハリカちゃんへの救いがあると良いなと願います。

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