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老いた先生たち

教員の年齢層は、はっきり二極化しています。
50代以上が非常に多い一方で、20〜30代も増えています。
40代の、いわゆる就職氷河期世代がすっぽり抜けている。

定年退職後も学校に残り再任用として、また、再任用終了後も非常勤として働くようなケースも多いので、60代、70代の先生もたくさんいます。
今では、再任用教員でも担任を務めたり校長を務めたりするケースもあります。

正直に言いますが、そうした先生方の一部は、かなり厄介者です。

多くの先生は、様々な経験を積み、自分の信念を鍛え上げた結果として、残念ながら柔軟性を失ってしまいます。
自分のやり方に固執し、時代の変化に合わせたり、周りと協調したりしなくなってしまいます。

それは、先生たちがそれぞれの学校で、それぞれの形で「正しさ」を学んだ結果なのだと思います。
学校、そして時と場合によって「正しさ」は異なります。
ときにその「正しさ」は他と相容れない。

それから、学校の仕事に「繰り返し」が多いことも一因だと思います。
会議で繰り返される、「例年通りです」。
初めてその学校に赴任した先生は「?」となり、あとでこっそり周りに聞く。
当然、同じことを繰り返している方が楽なので、自然と先生方は変化を嫌うようになります。

凝り固まった、年功序列の最上層の人々。
若手の倍も給料をもらいながら、若手の半分も動かない人々。
これでは学校組織は一向によくならない。
厄介以外の何者でもありません。

でも。

だから僕は年配の先生たちがみんな嫌いか、というと、
そんなことはまったくありません。

ある60代の先生とは、年に何度か2人でご飯にいく仲でもあります。
その先生のおかげで、僕は落語が好きになりました。

先述した、再任用でも担任をやってくれるエネルギッシュな先生。
年齢を重ねても、常に向上心を持ち、若手以上に学ぶ意欲のある先生。
自分の経験を広め、若手の成長の一助になろうとしてくれる謙虚な先生。

そういう先生のことは、心から尊敬します。

年配の先生の凝り固まったところ、その奥にある個性豊かな考え方、衝撃的な経験。
単純に、味があって面白い人が多いんです。
年上の頑固者だからといって一括りに排斥するには、もったいない(誰目線)。

そもそも歳をとりつつ柔軟性を保つということ自体が難しいということは、20代でも30代でも同じ。
いくつになっても、謙虚で、柔軟な人間でありたいと思います。


おごってくれるのもありがてえです(小声)

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