西浦まどか(土田)

29歳・大学院生。 「当たり前」を見つめ直す、小さな発想の種を綴ります。 研究分野は文…

西浦まどか(土田)

29歳・大学院生。 「当たり前」を見つめ直す、小さな発想の種を綴ります。 研究分野は文化人類学と音楽学です。研究に関しては以下academistさんの記事をご覧下さい(https://academist-cf.com/journal/?p=8295)。

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シマウマのシマは縦シマか横シマか

シマウマの体のシマは、縦シマでしょうか、横シマでしょうか。 一瞬考えて、シマウマを思い浮かべて・・・ そう、シマウマは背骨からおなかに向かって、上から下へ、シマ模様があります。 たてがみまで、きれいなシマ。 だから、縦シマ。 ・・・でも、もうちょっとだけ考えてみましょう。 ほんとに縦シマ? シマウマをよく見ると、足の方にかけてだんだん横になっていっています。 だから、足だけみれば、シマウマは横シマ。 さらに、シマウマの目線を再現してみます。 目の前に、草。のびた四

    • エッセイ「ろう者の村で観た音楽」が世界思想社ウェブマガジンにて掲載されました

      noteの更新がご無沙汰してしまい、すみません! 世界思想社さんのウェブマガジン「せかいしそう」にて、エッセイ『ろう者の村で観た音楽』を執筆しました。 こんなリード文(紹介文)をいただいています。 世界思想社さんは、人文系の面白い学術書・教養書を出されている出版社です。 今回、若手研究者たちによる学問のおもしろさを伝えるリレー連載「ガクモンのめ」の第2回を担当させていただきました。 昨年秋にオファーをいただき、10か月かけて編集の方々から「とにかく一般に向けて分かりや

      • 本業の研究活動が忙しく更新滞りがちなので、更新頻度を「月1回程度」にさせていただくことにします🙇‍♀️すみません!

        • 腹で考えている気がする――尼ケ崎彬『ことばと身体』を読んで

          理解する、考える。 これは頭あるいは脳の仕事だと思っていました。 ですが最近、私は自分の身体で物事を考えていて、 頭ででてくる言葉や論理はそれを後付けているだけなのではないか、 と思うようになりました。 そのきっかけの一つとなったのが、尼ケ崎彬という美学者が1990年に書いた『ことばと身体』(勁草書房)という本です。 尼ケ崎はこの本で、私たちの思考回路には二つの種類があるといいます。 ①論理的思考と②レトリックの回路です。 論理的思考では物事は論理的な定義で決まり

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        シマウマのシマは縦シマか横シマか

          本日も更新お休みします。おやすみ続いてすみません🙇‍♀️💦

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          今週更新をお休みします🙏🙇‍♀️

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          抽象思考は"自然"ではない

          小学校の理科のテストで、このような問題が出たとします。 「太陽とはどのようなものでしょうか。 それを見ることのできない目の不自由な人に説明するとすればどのようにしますか?」 この問題に、あなたならどう答えますか。 アレクサンドル・ロマノヴィチ・ルリヤという人が1974年に書いた『認識の史的発達』という本では、ソ連時代のウズベキスタン人による以下のような回答が紹介されています。 イサムト、34歳(コルホーズ員、文盲撲滅講習会を修了) 「えーと、朝になると昇り夜になると沈

          抽象思考は"自然"ではない

          今週更新お休みします🙇‍♀️

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          心を動かす演技テクニック

          芸大時代に受けた印象的な授業の一つに、演出家の篠崎光正先生の「演劇論」があります。 篠崎先生は、ロングランを達成したミュージカル作品『アニー』の初代演出家として知られる、大ベテランです。 そんな篠崎先生が、演劇作品に隠された心を動かすテクニックを教えてくださりました。 それは、本音を言わないこと。 たとえば、こんな場面があるとします。 Aちゃんのことが好きなB君。しかしAちゃんはB君の好意に気づきません。 そんな彼女の前でB君は、好きだということを表には出さず、なんて

          心を動かす演技テクニック

          ことばの理解は態度で決まる

          私たちは誰かと何かを話すとき、相手のことばを「理解」し、こちらのことばを「理解させ」ながら、コミュニケーションを進めています。 相手の話していることが「理解できない」とき――特にそれが英語などの外国語のとき――多くの場合人は、自分の理解能力不足か、相手の伝達能力不足として、 すなわち言語能力の不足や知識の不足が原因だと考えます。 しかし、ことばを「分かる/分からない」とは、 本当に能力や知識だけの問題なのでしょうか。 マラ・グリーンという文化人類学者がいます。 彼女はネ

          ことばの理解は態度で決まる

          更新おやすみします🙏💦

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          私がハーバードで学んだこと

          6月頭にハーバード留学から帰ってきました。 10ヶ月の短く濃密な滞在期間でしたが、その中で最も印象的だったのは、大学の授業の雰囲気の違いです。 ハーバードでは、「質問ありますか?」と講師が尋ねると、学生たちからいくつもの手が挙がります。 たとえ大教室での100人規模の講義でも、です。 この授業中の活気に、私は衝撃を受けました。 そしてどうやらこれはハーバードだからというより、アメリカではどこでも見られる風景らしいということも分かりました。 日本では、発言を求められると

          私がハーバードで学んだこと

          更新お休みします。お休みつづいてすみません!🙇‍♀️💦

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          今週更新お休みします。お休み続いてすみません!🙇‍♀️💦

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          今週お休みします🙇‍♀️💦

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          住所で余命が決まるアメリカ

          2019年7月、「アメリカでは郵便番号で余命が決まる」という記事がTIME誌で発表され、大きな反響を呼びました。 記事によれば、住所による平均寿命の差が最も大きい都市は、30.1年差のシカゴ。 そこに27.5年差のワシントンD.C.、そして27.4年差のニューヨークが続きます。 つまり、シカゴでは平均寿命90歳のエリアのすぐ隣に平均寿命60歳のエリアがあるということです。 住む場所によって寿命が決まってしまうというのはどういうことでしょうか。 この記事が注目するのは、

          住所で余命が決まるアメリカ