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小学校教員5年目のための教科書~はじめに~

教員5年目といえば、初任者でもベテランでもない時期です。

初任者ではないけれど、まだわからないことも多々あり、でも自分より経験年数の浅い先生方には頼られ、時には指導することもあり。

ベテランの先生からは仕事を任されたり、時には「5年目なんだから、このくらいはできるでしょ。」なんて言われてしまったり。

若手とベテランの間に挟まれ、調整役になることもしばしば。

また、臨時採用で教員を経験してから採用試験に受かり、5年目という先生方は早ければ学年主任を任されたり、重要な校務分掌でのリーダーを任されたりすることもあります。

このマガジンは「小学校教員5年目の先生が悩んだ時や疑問に思った時、つらい時に自分達より少し先輩からのアドバイスの記事を読んで、教員として生き生きと仕事ができるようになっていってほしい。」という思いで書き始めました。

なぜ小学校教員5年目の先生方のために書くかというと、私自身の経験がもとになっています。

私が小学校教員5年目の時
新卒の先生(臨時採用で臨時免許状だったので小学校で教育実習をしたことがなく、小学校という現場が本当に初めて)、2年目の先生(臨時採用、臨時免許状、前年度に小学校の担任経験あり)、3年目の先生(正規採用)、私、同期(年度途中でに産休、その後は定年退職した先生が再任用で担任を持つ)、学年主任(ベテランで一緒に学年を組むと大変と噂の先生)と同じ学年を組むことになりました。

ただでさえ、大規模校で子どもの人数も多いのに、この経験年数のバランスと言ったら…!!私は1年間やっていけるのかと不安になりました。

その不安は的中。
若手の先生方のフォローをしつつも、学年主任との調整役になり、その中で自分の仕事もしなければならず…。
私自身も悩みや不安、心配なこともあるけれど、なかなか聞けない、どうしようと思いつつ日々が過ぎて行ってしまいました。

そして効率よく仕事ができる方ではなかったので、仕事はたまるばかり。
土日も出勤してヘトヘトでした。それでも同期と力を合わせて何とかやっていこうと必死でした。

そんな中2学期ももうすぐ終わろうとしていた時、同期が産休に入ると私の気力も体力も精神力も全てが限界に達してしまいました。

若手とベテランの板挟み、悩んでも誰にも相談できず、愚痴をこぼす相手もおらず、そして仕事は終わらない…。

おまけに若手へのフォローがベテランからは、お節介に見えたようで「先輩風を吹かせている。」と陰口まで言われる始末でした。

その頃の私は、周りのことばかり考えていました。

自分の学級をよりよくしていくにはとか、勉強が苦手な子にはどのように指導すればいいだろうとか、教員として一番大切な学級運営や授業のことに悩んでも、相談できず、これでいいのかとずっと疑問に思いながらも毎日を生きていくことで精一杯でした。

そんな状態だったので、子ども達にしっかりと向き合う余裕もなく、当時担任していた子ども達には申し訳なかったな…と今でも思っています。

その結果、心も体もボロボロになり、その年の3月で退職してしまいました。

その後、無職の期間を経て非常勤講師として学校現場に復帰し、今は起業しながら非常勤講師の仕事をしています。そして、教員生活も10年がたとうとしています。

このような経験から5年目の先生方には、悩んだ時、疑問に思った時があってもため込まずに、周りに助けを求めたり、アドバイスを聞いたりして解決していってほしいと思っています。

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