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その執着こそが立派な愛。

『ぼくのメジャースプーン』

ある小学校で起きた陰惨な事件。幼馴染のふみちゃんは、 ショックのあまり心を閉ざし、言葉を失った。
大切な彼女の心を壊した犯人に対し“ぼく”だけにできることがある。

声の力を持った小学4年生のぼくが、ふみちゃんを救う為、復讐をする為、犯人に与える罰について1度きりのチャンスをどう使うか、必死に考え戦う物語。


『正しいとか正しくないとかはっきりした答えがある問題じゃない。
そんな中でどうすることが自分の心に恥じないのか』

哲学とか心理学とか、色んなものが入り交じりながら、自分の価値観がどこにあるのか、、、何回も何回も本を閉じて考えてしまうような内容だった。
何かを決断する時、やっぱり、そこには、『愛』がある。

『責任を感じるから、自分のためにその人間が必要だから、
その人が悲しいことが嫌だから。
そうやって「自分のため」の気持ちで結びつき、相手に執着する。
その気持ちを、人はそれでも愛と呼ぶんです。
私は、この言葉に、すごく感銘を受けた。

よく、無償の愛というけれど
その無償がこの愛のカタチなのじゃないでしょうか。
子供が幸せなら、私も幸せだから。
この子が苦しいなら、私も苦しいから。

そこにはいつも、自分の気持ちがある。
無償なんかじゃない。
ちゃんと気持ちを貰ってる。

私は、そんな愛のカタチが結構好きです。



すごく、素敵な本でした☆



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