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メトロポリタン美術館展に行って海外に行きたい欲が出てきた

国立新美術館で開催されているメトロポリタン美術館展に行き、その雰囲気からニューヨーク時代のことがフラッシュバックしました。

展示されている作品は写真撮影が禁止されていたので掲示することは出来ませんが、中世の宗教画から近世の印象画までよくぞここまで日本で展示できたものだと感嘆しました。特に宗教画。上野の国立西洋美術館が改修のために一時的に閉館になっていることから、ずっと宗教画に飢えていました。

ヨーロッパ赴任中はよく美術館に行きましたが、人も少なく1作品1作品をじっくり鑑賞することができました。宗教画の魅力に覚醒したのはヨーロッパ滞在中のことです。

写真はベルギー王立美術館です。日曜日でもゆったりと鑑賞することができました。

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ニューヨークではメトロポリタン美術館の近くに住んでいたことから、ほぼ毎週、美術館の横の道を歩いてセントラルパークに行っていました。
日本からの出張者にニューヨーク市内を案内することが多く、そのコースとして何度も美術館に行きましたが、当時は美術にそれほど関心がなく、美術館の作品をじっくり見ることはありませんでした。
むしろ、40分で全館を見てまわることができる、などとうそぶいていました。おばかな中年でした。

デジカメで撮った写真も少なく、内部の写真を掲載できないのですが、それはそれは広い施設に多数の有名な作品があったことは記憶しています。

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メトロポリタン美術館では、企業のレセプションなどに美術館の場所を貸し出しすることもありました。その場合、エジプト文明の展示物のエリアで開催されていました。飲食しても汚れを拭き取ることができるからでしょう。

ニューヨーク在住時は、美術品を鑑賞するより、喧噪な街で世界中の料理を食べ歩いたり、日本の居酒屋やバーを飲み歩き、ロックや野球などのエンタテインメントに興じることに費やしていました。美術への関心が今ほどなかったこととニューヨークという街の雰囲気がそうさせていました。
今となってはもったいないことです。自宅からメトロポリタン美術館まで徒歩で5分ぐらいのところに住んでいたのに。。。

美術鑑賞が本格化したのはヨーロッパ滞在時です。エンターテイメントは少なく、テレビを見てもドイツ語・フランス語では面白くなく、読書とアルコールと思索に耽ることになります。音楽はロックからクラシックへ。
そして、絵画は印象派から宗教画へ興味が移っていきました。

それはさておき、国立新美術館の展示はメトロポリタン美術館を思い出せてくれました。ちょうど、メトロポリタン美術館の改修工事をしていることから、多くの作品を貸し出しすることが出来たそうです。

個別の作品の紹介はしませんが、ヨーロッパの作品で構成されていることもあり1つ1つの作品からふくよかで幸せな気分になるとともに、「メトロポリタン美術館」という言葉そのものから名状しがたい懐かしい気持ちが湧いてきました。
同時に、近所に住んでいたのにもったいないことをした、という後悔も。

この2年間、海外に行くこともなく、すっかり出不精になってしまいました。仕事もプライベートも海外はもういいや、とも。
ですが、1週間ニューヨークに滞在して、終日メトロポリタン美術館で過ごしてみたい、という欲が出てきました。そしてヨーロッパの美術館も再訪したい、とも。

枯れかけていた気持ちを美術の力が変えてくれました。




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