見出し画像

カナダから日本のスタートアップで時差ありリモートワークして思うこと

最近全然デザイナーとかプロフェッショナルな感じの投稿ができていなかったので
久々にまともな記事です。

幸か不幸か、コロナウィルスの流行によってリモートワークが注目されています。
”多様な働き方”の1つとして、自分が初めて体験したこと等の覚書きしていきます。

キッカケ

当時、Vancouverで現地の専門学校の1年生の最終課題を提出後、
しばらく燃え尽き症候群で引きこもってゲーム三昧な毎日
2年生の単位のためCO-OP(インターン)先を自力で探そうとするも、現地の就活に悪戦苦闘。(詳しくは以前の記事で)
https://note.com/maddy0906/n/nf03022a579c2

そろそろ滞在費の口座残額も底が見えてきた&まだしばらく就職先も見つからんだろうと
Twitterの名前に”お仕事募集中”と記載
それがスタートアップのメインデザイナーの方に目に止まり声をかけてもらって、Google Hangoutで社長とMTGしてあれよあれよと決まりました。
2018年の夏から継続してお仕事させていただいています。

どんな会社でリモートしたのか?

株式会社justInCase
情報通な方なら最近、日本初のP2Pのわりかん保険がリリースされたのを聞いたかと思います。

一言で言うとInsurTechの会社です。
InsureTech とは*
簡単に言うと保険サービスをITの力でUXを向上させるビジネスモデルです。

アプリから入れるスマホ保険を起点に、
2018年はサービスの拡張やユーザーへの浸透のため
主な私の業務としては、既存アプリ機能追加のためのUXの考案・UIの作成
LPのデザイン・コーディング等を担当していました。

目が覚めると何もかもが変わっている環境


加入した当初は翌日、目が覚めると状況がガラっと変わっていたりして
少し慌ただしさを覚えて落ち着かない状況に驚き、戸惑いました。

スタートアップに限らずですが、
プレスリリースを打つタイミングがその後のビジネスの拡大にとても重要です。
ですから、いつリリースするのかとぼんやりした状態が急遽、
今月末までに公開ね!という展開もありますし

開発リソースの都合や資金調達・はたまたBtoB案件が舞い込んできた!
と複合的な理由でPJの優先順位がガラリと変わることもしばしば。

また加入して日が浅い・コミュニケーションの場も限られるので、
会社としての方針が見えず(とはいえスタートアップなのでそれも普請中)
稼働時間が短いため、そのカラーやリズムをつかむのに大変苦労しました。

そういったスリリングな状況はスタートアップの特徴ではあるので、
それを楽しめる人、冒険できる人にとっては最高の場所だと思います。
とはいえ、リモートという太平洋を越えた遠い場所にいる私にとっては、
それはラジオから聞こえてくるニュースのようにハッキリと状況は見えないー
ーまるでブラックボックスに手を突っ込んで、恐る恐る中に入っているものに触っているような感覚でした。
”Tokyo”という都市で今、一体何が求められてどういったものが潮流にあるのかは
そこで生活して、人と触れ合って、仕事をしていなければ見えないので
どうしてもフワフワとした感覚で働いているように思えました。

コミュニケーションは丁寧にしたいし、してほしい

基本的にコミュニケーションはみんな大好き!なslackです。
また作業中はRemottyを使用して、オンライン同士の場合は音声ビデオchatがOKという風に運用されていました。
ただ最近ではRemottyにアクセスしても私の時間帯は誰もいないしで遠のく…
(現在は別のツールに移行しました)

直接の対面とリモートのコミュニケーションについてメリット・デメリット双方あるとは思うのですが
リモートワークをする際には、対面では分かるもの

会話相手の
”表情”・”声音”・”ジェスチャー”等細かい仕草で伝わる”ニュアンス”が全て削がれているので

感情的にさっと書いた文章だと、相手に伝わらないことが多々あります。
ただslackはチャット形式なので、さっと頭に浮かんだことをお互いに書きがちです。
その場合、その人の頭の中で論理的に考えられていたとしても、
言語化した際にその人の頭の中を直接書いてしまい言葉がつながっておらず、
支離滅裂に見える場合があります。
なので自分としては、ちょっと丁寧すぎるかな?というくらいでコメントを残すように心がけています。
(投稿後すぐcheckじゃなくて、推敲して書き直す場合があるので注意してね⭐)

相手がもしイメージを上手く描けずに、こちらに何かを伝えてきたとしても
対面であればすぐに、「え?それはどういうことですか?」と聞けますが
字ベースだと、それは


”あえて具体的なイメージを提示せずにこちらに期待している”
のか
”ただイメージが固まっていない”
のか
”自覚がない”
のか


と察するにも情報が限られていて、こちらの察する労力が2-3倍くらいにかかります。

あとイメージが固まらない場合で見切り発車して完成度の高いものを出すと、大事故につながるので
ふわふわイメージでも初期からヒアリング等を行って地固めをしないといけないので
コミュニケーションの時間がかかることを覚悟しておいて欲しい…

依頼内容を明確にしておく心がけが大事。

ちょっと困るよなぁと思うslackのここ

slackのやり取りが多い場合、結構流れて見失うことが多いんですよね。
メンションされていても、通知がきてさっと確認して閉じてしまうとnotificationが取れてしまうので
作業時間に開いた際に、アレ…どこだ?とThreadを探すところからになって若干時間を食う。
昔はchatworkを使っていたので、相手に対してタスクを付与して締切などを提示することができたので、slackもタスク固定窓とか欲しい…
今は自分向けで流してはいけないものは⭐スターマーク付けて固定しています。

しょーじき時差ってどうよ。
しょーじき、今はちょっと辛いかも…

現在トロントに滞在しているため日本との時差
完全に昼夜逆転している状態です。
なので「これどうですかね?」って投げて寝る毎日なんですよ。


返事があるとき!(551のCMのノリ)
翌日起きて返事が来ていると丁度良いんです!

返事がないとき!(551のCMのノリ)
悲惨なのはこの場合、やることがなくなり不意に時間が空く。
相手に催促をしても日本は深夜なので、返信がある頃には私は寝てるんですよね…

で、明確な回答がない場合。問題ないとして進めまっせって進めると

チョットマッテー!

て来ると辛いですねー。

とはいえ、時差のおかげで
デザイナーとしてやっかいな”これすぐやって系(無茶振り)”を回避できます笑

リモートは対面でも起こりやすいコミュニケーション齟齬で
海外だと時差もありさらに悲惨な事故が起こりやすいので注意しよう!!

Vancouverの場合、夕方17時〜が日本の朝なので
多少業務時間が被っている分(半日ほど)、
なにか情報不足があればすぐフォローにできるのですが
完全被らない時間帯は厳しいなって思うことが多いです。
そういった面でちょっと孤独を感じます。

ヒトリノタタカイ・・・

なのでメリハリを自分で付けられるのも大切です。
家で作業するとどうしても他のことに気をとられることもあるので、
カフェで作業したり、コワーキングスペースを利用したりなどしていました。
幸いカナダのカフェはWifiを利用できるので、また図書館も同様に利用できます。
とはいえ、トイレを利用する際などの盗難に気をつけないといけないので、
長時間の利用はパブリックスペースより、コワーキングスペースを利用した方が安全だし、フリードリンクもあるので快適です。

見えない分、お互いの予定を共有しておく!

限られた時間しか業務時間が被ってない場合、MTGのタイミングも限られます。
「いつ空いてます?」のように一々やりとりしなくても、すぐに予定が入れられるようメンバーが事前にグーグルカレンダーをお互いに登録してると便利です。
空いてるところにスケジュール突っ込んでおけば大丈夫⭕️

画像2

また3拠点間を挟む場合はどうしても、誰かが早朝・深夜帯にMTG参加することになります。
なるべく負担のない時間に設定できるように
Googleのカレンダーに拠点の現地時間の表示を登録。
タイムラインには、日本時間も表示させています。
(GMT+09が日本時間、 GMT-05がToronto時間です)

画像1


また毎日のタスクも業務開始時にSlackに投稿し
週の初めには、今週の予定を共有しておくと
「そのタスクは今優先が変わったので、代わりにこっちを」との連絡も取りやすくなります。

限りある時間を有効にするために

MTGも設定できるのは、とても限られた時間です。
23時にMTG設定された日にゃ、30分も経たずしてうつらうつら…ということも
そのため、MTGもきちんとしたゴールの設定・アジェンダ準備は必要と考えています。
またその場での対応が限られてるので、お互いのイメージのすり合わせや確認に
少しでも何かアイディアがあれば
画面共有でラフを作ってみる。
手書きのラフでも良いので、カメラで共有する。
ということをするとよりスムーズにことが進められると思います。


誰でもリモートワークはできるのか。

この点、PCを使う作業でネットが使える職なら全く問題ないかと思いますが。
コミュニケーションをお互いに丁寧にする。

という意識が大切になります。
またやりとりが五月雨で集中が削がれる。等の心配がある人は
カレンダーに集中時帯を登録するのもオススメ

with 外回りが多い人
多忙そのもので
その人が移動の合間等に返信・応答するならまだいいですが。
遠隔がゆえに、オフィスに戻ったのを見計らって直接摑まえる。
ということができません。
なので、未読なのかメンションも気がついていないのかが分からないため
メンションがあれば必ずリアクションだけでも付けてもらうようにお願いします。
または周りの人や上長に一言お願いする。ということもありです。

with 直接言ったら気づく系の人
こういうタイプの方はタスクの抱えすぎ、
または作業没頭型のため他に意識を向けられないというのがあります。
社内でも直接席に行くとすぐ反応・対応してくれますが、
文面だとなかなか…
なのでよく言われている
どうしてメールしてから、わざわざ電話?という話題もありますが
そういった取りこぼしを防ぐための行為でもあります。

こういったタイプの人には、
早朝など出社した際にリマインドを送って返信しやすい時間帯に突っつく
または返信タイムを必ず1日1回は設けてもらうようにお願いする。
というのができるかなと思います。

働き方に対してメリハリを意識したり、
連絡する際のルールをきちんと共通化することで、
お互いに歩み寄って、時差や距離を無くす試みを常にすることが大切になってくると思います。

今回の件で日本の働き方が柔軟になるよう願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?