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フリーランス研究家 黒田さんに聞いてみたwithコロナ時代にフリーランスに求められることは?

こんにちは、freee個人事業部のマコッティです。フリーランスとしての生き方にフィーチャーする企画「フリーランスの生き方」をお届けします。

今回は、ディスカッションパートナーという肩書で、経営者や新規事業担当者を相手に、議論の壁打ち相手をしている黒田さん。フリーランス向けのコミュニティ運営者や、フリーランス研究家としても活動されています。

フリーランスについて、自身の経験やコミュニティ運営などを通して知見をお持ちの黒田さんに、withコロナ時代の「フリーランスの今」について語っていただきました。

前半では、黒田さんのこれまでの経歴や現在の働き方について、新型コロナでの影響も踏まえてうかがいました。後半では、現役フリーランスやこれからフリーランスを目指す人に参考になる考え方や、コミュニティの重要性について、お話いただきました。


対話を通じて自分でも気づかなかった価値を発掘。

ーーまずは、現在のお仕事内容を教えてください。
ディスカッションパートナーという肩書で、経営者の壁打ち相手をしています。2時間を1セッションとして、月に数回ディスカッションを行います。新型コロナの影響もあり、現在はオンライン会議形式。経営者や企業の担当者から、新規事業についての相談を受けています。

コミュニティも運営していて「議論メシ」と「FreelanceNow」の2つ。「議論メシ」は、お互いに問いをだしあい、それをもとに対話するコミュニティ。「FreelanceNow」は、約5000人が所属している国内でも大きな実名制のフリーランスコミュニティです。

そのほかにも様々な肩書で仕事をして、全て挙げると10ほどあります。

ーーフリーランスになったきっかけは?
2015年8月、30歳のときにフリーランスになったので、もう5年経ちますね。

それまでに4社勤め、経営や、ベンチャーでの新規事業立ち上げなどに携わりました。独立の直前には、それまでの経験を活かし、キャリアカウンセラーの仕事をしていました。

キャリアカウンセラーとして相談を受けている中で「フリーランスってどうなの」という質問をいただくようになります。でも、経験していないので答えられない。フリーランスを経験して、キャリアカウンセラーの完全体を目指そうと思ったのがきっかけです。

ーー現在の「ディスカッションパートナー」にたどり着くまでに、どういう経緯があったのでしょうか?
フリーランスになってすぐ、いろんな人とランチをすることを習慣としていました。相手の事業の課題について質問し、それに対して自分なりに回答すると、とても好評で。こちらは仕事として話していたわけではないのですが、「今度は報酬を支払うのでまたディスカッションしたい」とのお声がけを複数いただくようになりました。

ディスカッションそのものに価値があること、そして自分の強みがディスカッションにあることに気付き「ディスカッションパートナー」の肩書を名乗るようになりました。

ーーご自身の強みに気付くまでは、フリーランスとしてどんな職種で活動していたのですか?
Webディレクターの仕事です。Webの分野でも、ディレクションの手前のコンセプト作りや新規事業の発想の段階からニーズがあることに気付きました。自分の役割をディスカッションパートナーに置いてからは、ディレクションは知り合いに任せるようにしています。

ーー顧問業やコーチング、コンサルティングに近いのでしょうか。
似てはいますが、違いがあります。顧問業は経験や人脈が価値と捉えられることが多いですよね。「ディスカッションパートナー」は、発想力や対話の力でアイデアを提供することに価値を置いています。

問いかける「コーチング」と、答えを出す「コンサルティング」の2つの要素をかけあわせたものと考えると、イメージがつきやすいかもしれません。

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新型コロナがきっかけで、自分の価値を棚卸し。オンラインでも提供できる価値を探す。

ーー働き方についてもお聞きします。ディスカッションやコミュニティ運営を仕事としていると、具体的にはどのような働き方になるのでしょうか。
新型コロナの影響で大きく変わりました。3月まではコワーキングスペースをいくつか借りて、ディスカッション相手であるクライアントに来てもらっていました。運営するコミュニティでイベントを開催するときも、リアルな場所を借りて集まることが前提でした。

今はコワーキングスペースをすべて解約し、zoomを使って自宅から仕事をしています。イベントに登壇する場合や主催するイベントも、すべてオンライン。地元が好きなので今は地元を選択していますが、海外でもどこでも仕事ができる環境ですね。

ーーもともとオンライン移行への備えはしていましたか?
コミュニティの「議論メシ」について、グローバル展開を考えていました。リアルなイベントを運営しながらも、オンラインでも通用するファシリテーションを意識していました。

ーーその視点があったからこそスムーズに移行できたのかもしれないですね。
そうですね。あとは、自分の価値がどこにあるか把握しておくことも大事です。例えば「リアルな対話」が価値である場合、オンライン移行によって「リアル」の価値が発揮できなくなります。「対話を通じて相手に気付きを与えること」が価値であれば、オンラインでも十分成り立ちます。

ーー「個」で生きていくフリーランスには、自分の価値を見直すきっかけになりますね。
知り合いのヨガインストラクターで、オンライン化に成功した人がいます。もともとはジムからの業務委託を受けてプログラム提供していたのですが、ジムが閉鎖になってしまった。そこでオンラインでのヨガ教室に移行するのですが、一度にレッスンできる人数に上限があるジムと違い、オンラインで数十人を相手に一度にレッスンできるようになりました。

音楽ライブでも同じ現象が起きていますよね。オンラインで実施することで、チケット一枚の値段は安くなっても、収容人数の限られるリアルなライブハウスよりも枚数が売れれば、結果プラスになることもある。

会計ソフトがあったからフリーランスに。

ーー続いてバックオフィスについてうかがいます。日々どのように経理業務を行っていますか?外に出なくなったので、これまで以上にオンライン決済が中心になりました。ログが自動で会計freeeに取り込まれるので、手間が軽減されました。

勘定科目の推測機能が便利ですね。新しい科目ができるとすぐ登録するようにしているので、使えば使うほど楽になる。

ーー会計freeeでよく使う機能はありますか?
請求書や見積書の作成機能を使っています。あとは、累積データの分析をみて、納税事業者にならないように気をつけています。売上が1000万円を超えると、消費税を納税しないといけない。フリーランスで10%の税金がとられるのはつらいですよね。ちょっと超えるなら、むしろ届かないように調整したい。リアルタイムでデータが反映されるので、そんな使い方にも役立ちます。

ーー確定申告機能についてはいかがですか?
日々の経理業務はスマートフォンを活用し、確定申告はPCで電子申告しています。マイナンバーのパスワードなどひっかかりやすいポイントもありますが、一度やり方を覚えてしまえば楽です。国税庁がe-Taxを普及させたがっているので、そのあたりの改善はぜひ行政に期待したいところですね。

ーーエクセルで経理を行っていた時期はありますか?
ありません。開業時からずっと会計freeeを使っています。それまで経理業務の経験はないですが、直感的に使えているので、困ったことはあまりないですね。使いながら学んでいきました。

実は、会計freeeがあったからフリーランスになったと言ってもいいくらい。自分で経理業務をやらねばならないことは、フリーランスになるうえでの一つの大きなハードルでした。やりたくないことやらなくてすむようにフリーランスなった人もいるはずなのに、面倒な経理はやらないといけないのか、と。会計freeeがあることで、だいぶ後押しされました。

ーー他のソフトと比較検討したのでしょうか。
開業した2015年当時、他のソフトは思い浮かびませんでした。パッケージ型はちょっと古いイメージで、自分には合わないのかなと。

あとは、キャリアカウンセラーとしていろんな企業を調べて学生に紹介することもしていたので、freeeという会社名は知っていました。創造的なことだけに時間を使えるようにするというビジョンにも共感し、今後のアップデートへの期待も含めて使い始めました。提供企業で選んだ部分もあるので、ちょっと変わっているかもしれないですね(笑)。

ーーありがとうございます。後半では、会社員とフリーランスの違いや、今後高まるコミュニティの重要性についておうかがいします。

黒田さんの運営してるコミュニティはこちら

知識ゼロでもきちんと確定申告できる『会計freee』

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