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「弾かれて 外れて」

あなた 弾かれた人ですね

午前9時過ぎ 図書館に行くといつも見かける男
自分が行くときに いつも見かける
60代初めか カジュアルな服装だが白髪頭
いつも見かける 僕がいけばいつも見かける
つまり 毎日来ているのだろう

既に会社から 組織から
一定年齢に達し お役ご免

弾かれたか

たぶん そう きっと そう そうに違いない

弾かれた人は 外れた人
内側、通りの真ん中でなく
外側、通りの際を 静かにしずかに
存在消し 歩き続ける人

自分には その人が そう映り
自分には その人の姿が
次の自分に 重なる

弾かれた人 外れた人は
その生き方 次の生き方が
与えられる

待っていてはいけない
自分で じたばた ジタバタ
するか―

今は、そうしないほうがいい
との考えの一方
早く動け 少なくとも動きながら考えろ
と 他人の声と内なる声 が響く
しかし
流れ 流され 本日ただ今まで来た人間が
弾かれて 本当の本当に 外れた人に
なった…今

じっとしていること

動くこと
いずれにせよ 存在する不安に向き合うことから 逃れられない

そこまで ここまで
自分で綴るのなら
やはり ここはひとつ
動いてみなさいよ、あなた!


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