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本場アメリカ!ハロウィンの楽しみ方



今年のハロウィンはいかがでしたか?

今年もハロウィンが終わってしまいましたね。昨年は、韓国梨泰院の出来事が衝撃的過ぎて、取りつかれたように動画を見ていたものですが、あれから1年、早いものです。ちなみに、梨泰院の出来事は、日本と比べるとアメリカでは、さらっと取り扱われていた印象。大人が仮装して町に繰り出すということ自体、アメリカでは考えられないことなので、今一ピンとこないということだったのかもしれません。

アメリカのハロウィンは、夕方過ぎると、仮装をした子供たちが「Trick or Treat!」に出かけます。仮装した子供が家のドアをたたいてお菓子をもらうという、子供にとっては嬉しいイベント。うちの旦那さんに、子供のころの「Trick or Treat!」の思い出を聞いたところ、何の仮装をしたかは記憶が定かではないとのことですが、枕ケースにキャンディーをいっぱいためたことはしっかりと覚えていました。ちなみに、彼の2歳下の弟は、かなり本格的な忍者コスチュームを手作りして、ちょっとした注目を浴びたのだとか。
それぞれがそれぞれのハロウィンなんですね。

私のハロウィンは…?

ハロウィン直後にハロウィンについて書くのもどうかと思いますが、なぜか今、私の10年に渡るアメリカ生活におけるハロウィンを振り返ってみる気になりました。
私がアメリカに移住したのは、2012年の9月末だったので、どこもかしこもハロウィンムード。パンプキンパッチと呼ばれる、たっくさんのパンプキンがごろごろ置かれた特設のパンプキン売場に旦那さんが連れて行ってくれて、人生初のパンプキンを選んで買ったことを覚えています。当時は知る由もありませんでしたが、パンプキンパッチのパンプキンははイベント価格。今ではパンプキンは行きつけのスーパーで購入しています。ちなみに今年のパンプキンは4ドル程度。
パンプキンを買って、自分でデザインをジャックオランタンを作ることは、アメリカ生活1年目から今まで、一度足りとも欠かしたことがありません。いわば、私のTradition (決まってやること)。

Traditionと言えば、ここ7年は、猫のもなかのハロウィンコスチューム作りも然り。今年は、ちょっと忙しく、時間も体力も十分でなかったので、簡単にネクタイだけで勘弁してもらいましたが、過去にはスーパーマン、キリン、コウモリ、天使、魔女宅のキキ、ポンデリングという輝かしい歴史があるんですよ。ハーネスでさえつけることを拒むもなかなので、彼女にしたら迷惑でしかなのことですが、飼い主の自己満足のために付き合ってもらっています。それでも、最近は写真だけは一応ちゃんと撮らせてくれたりするので「まったく、しょうがないにゃぁ」というところなのかも。

逆に、毎年「今年こそは…」と思いつつ、未だ実現していないのが「Trick or Treat!」されることです。アパートに住んでいると、外から子供たちが「Trick or Treat!」に来ることは考えづらく、あり得るのは同じアパートに住んでいる子供たちの訪問になります。毎年、旦那さんには「来ないよ」と言われながら、「Just in case…(でも念のため…)」とお菓子を用意しておくのですが、結局ハロウィン後に、自分で食べることに。ちょっと残念。
一昨年は「やっぱり来ないんだろうな」と、珍しく何も用意していなかったら、夕方になって外に子供の声が聞こえ、階段を上がってくる音がしたかと思ったらドンドンドンドン!と結構激しくドアをたたく音が…
何でもいいからあげられるものがあればよかったのですが、本当に何も見当たらず、仕方なくもなかと気配を消すことに。
以前働いていたベーカリーのオーナーのKarenさんは、あるハロウィンにハロウィンであることすら忘れて家にいたところ同じことがおこって「仕方ないから5ドルずつあげた!」なんて言っていましたっけ。
さすがKarenさん、かっこいいわぁ。

アメリカのパンプキンいろいろ

パンプキンをくりぬいて作る「ジャックオランタン」についてもう少し書きます。まず、ハロウィンを象徴するこの絵→🎃のようなオレンジ色のかぼちゃこそ、アメリカでは「Pumpkin」と呼ばれるものになります。日本で「かぼちゃ」というと、皮が緑で中が黄色のもののことで、これを英語にすると「Pumpkin」となるかと思いますが、アメリカでは、日本のかぼちゃは「Kabocha (カボゥチャ)」と呼ばれます。アジア系スーパーに行かないとなかなか手に入りませんが、知る人ぞ知る「カボゥチャ」なんですよ。

アメリカは、どういう訳か瓜系の野菜の種類が豊富。メジャーどころはButternuts (バターナッツ)と呼ばれる、一見ひょうたんのような黄色いカボチャ。スープになっていることが多いかな。特に今の季節は見た目にもかわいいかぼちゃがたくさんあります。
でも、食べておいしいのは日本のかぼちゃだと私は思っていますけどね。

食べるものっていうより、飾るものっていうイメージが強いパンプキンの数々


ちなみに、アメリカンなパンプキンパイやパンプキン系の焼き菓子に使われているのは、缶入りのパンプキンピューレがほとんどです。実際のパンプキンの実をピューレすることもできますが、面倒くさいのでなかなか自分でやる人はいないでしょう。パンプキン系菓子には欠かせないこのピューレですが、これが、なかなかの臭いを放っています。生臭いというか、古くなった肉みたいな匂いというか、私は結構苦手。
でも、お菓子として姿を変えたものは大、大、大好きです。

ジャックオランタンの作り方

最後に、ジャックオランタンの作り方を紹介します。特にこれといって特別なことはありませんが、10年間のジャックオランタン作りの末、私が行きついた方法です。
日本のかぼちゃの硬さが身に染みている人は、アメリカの大きなパンプキンは硬くないの?細工をしやすいの?と思うかもしれませんが、答えはYes。
ジャックオランタン作りは子供でもするくらいですからね。小学校で彫刻刀の練習に石鹸を掘った記憶がありますが、イメージとしてはそんな感じ。
よって、使う道具もこんな子供のおもちゃに毛が生えた程度のものでOK

私が長年愛用しているものです。


あたりまえですが、まずはデザインを決めます。私は、いつの頃からか自分の「テーマ」を決めて、それに沿ってデザインするようになりました。例えば、日本に一時帰国した年は、目は「鳥居」、鼻は何だったかな?、口は「秋刀魚」。過去の私のお気に入りは「海」をテーマにしたもので、目は「イルカ」、鼻は「水しぶき」、口は「波」でした。父が他界した年は、黒縁メガネに髭づらの「おとうさんカボチャ」にしてみたり… 
これはあくまでも私のオリジナルで、毎年旦那さんからは「You're crazy!」と笑われていますが、毎年同じものを作っても面白くないし、私なりにジャックオランタンに意味をのせることに勝手に意義をもっています。

デザインを紙に書いて決めたら、型紙を作ってパンプキンに貼ってバランスを確認。
今年のものはこれ👇👇👇👇👇👇

今年のテーマ、分かりますか?


テーマはご覧の通り(笑)、「闘い」。日本人ならではの忍者スタイルです。あの手この手を駆使して、巧みに闘ってやろーじゃないの!という私の今の意気込みをパンプキンにのせてみました。

バランスの確認ができたら、型の外枠をパンプキンに書きこみ、まずは、中身をくりぬくため、へたの部分に蓋を開けます。
オープン!!!

パンプキン特有の生臭さがグワッとくる瞬間


蓋が開いたら、ヘラを使ってとにかく中身を取りだします。これが結構大変。臭いし。どこまできれいにくりぬくかは人それぞれですが、ある程度きれいに取り除いた方が後々の作業もしやすいと思います。
種をローストして食べる人もいるそうですが、私はやったことがありません。とにかく臭いし、作業はこれからだし…

中身がくりぬけたら、あとは線にそって、ギコギコと目、鼻、口をくりぬいていくだけ。力もそれほどいらないうえに、予期せぬ部分が折れてしまうということにもなりにくく、結構細かいデザインでもそれなりに繰り抜けます。強いて言うなら、繰り抜いた後に内側の繊維が垂れ下がりがらないようにきれいに除去することがコツでしょうか。

最近は、完全に繰り抜いてしまわずに、内側の薄い黄色の部分を残すレリーフスタイルも流行っているようです。個人的には繰り抜いた方がロウソクを入れたときの効果はあるし、なんとなくその方が王道のような気がして、繰り抜きスタイルを好んでいます。たい焼きはあんこ、と同じ感覚ね。

そうしてできた、今年のジャックオランタンがこれ👇👇👇👇👇👇

「あれ?これ、大丈夫?」って感じ?!


私は、正直「あれ?やってしまったかな?」って思いました。
ところが、実際に中にロウソクを入れてみると…

意外とよかった!

「おぉ!」って感じになりました。満足、満足。
仕上がってから、恒例となっているもなかとの写真撮影をして、ジャックオランタンくんには、「Trick or Treat!」に来てもいいんだよ!の合図として玄関先にスタンバイしてもらいました。誰も来なかったけどね~(笑)

アメリカが一番アメリカらしいシーズン

日本はハロウィンが終われば、次はクリスマスだと思いますが、アメリカではハロウィンの次はサンクスギビング。そして、その次がクリスマスです。ハロウィンにしても、サンクスギビングにしても、クリスマスにしても、やっぱり本場感はあるし、とにかくスケールが違います。
何かとせわしない時期でもありますが、みんなが家族そろって食卓を囲むことを楽しみに、心躍らせながら準備をする、アメリカで一番楽しいシーズン。位置付けとしては、日本のお正月みたいな感じでしょうか。
アメリカが一番アメリカらしい、それがアメリカのホリデーシーズンです。

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