見出し画像

悩めるマネージャーの救世主は「情報公開」

この本は、特にマネージャーやこれからマネージャーになる人にオススメです!例えば…

「スタッフの自主性のなさよ…もっと助けてくれ」とメンバーに嘆いている人
「やること多すぎ!やってられるか!」とタスク地獄にいる人
「問題出てきすぎじゃね?」とびびり散らかしている人

僕はこれ、マネージャーなりたてのときは全部当てはまってました。ぽこぽこ出てくる問題のもぐら叩きをしてました…

【OP】最軽量のマネジメント

どうも、こんにちは!ビジネス現場でプレイングマネージャーをしております、まっちゃんです。
『ビジネスでのチームワークをもっと楽しく』を目指して、みなさんと一緒に考えられるきっかけを提供できればいいなと思い、今回は
『最軽量のマネジメント』をご紹介いたします。
著者は山田理さん。あのサイボウズ株式会社で副社長をされている方です。

本書の結論はこうです。

マネージャーは徹底的に情報公開して、チームに公明正大な風土を作ろう。
そうすることで、マネージャーの仕事は減り、軽やかになる!

キーワードは「情報公開」です。みなさんはどんなイメージを持たれますか?
それでは、具体的に見ていきましょう!

1.マネージャーの苦悩

まずは「悩めるマネージャー診断」として、チェックリストを用意しました。自分か、自分のマネージャーを思い浮かべてチェックしてみてください。

☑上からの無茶ぶりを部下に振ると超反発が起きる
☑自分の成果も出さないといけないので、マネジメントに集中できない
☑メンバーのモチベーションが低くてやりづらい
☑メンバーの残業を抑制するために、自分の残業が増えた
☑メンバーとのコミュニケーションコストが莫大
☑チームの問題噴き出しすぎてパニック
☑つまり、2~3人に分身したい

無事分身できた人は解決ですが、なかなかそうもいかないのが人間ですよね。
あの働きやすさで有名なサイボウズの副社長でさえ「無理だ!」と思ったそうです。マネージャーにすべてを担わせすぎだと。
マネージャーですから、いろんな問題が報告としてあがってくるわけです。「みんなが疲弊していて…」とか「みんなが反対していて…」とか。
良い会社を作りたい。でもそういう報告が上がってくる…。そのとき、こう思ったそうです。
「だれやねん、“みんな”って」

「みんな」が誰か分からないと、「みんな」が働きたいと思える会社も、どんなものか分からない。

そこで、最初に全従業員とザツダン(雑談)に取り組み始めました。
ひとりひとりと話していく中で、メンバーの不平不満の原因として、「知らなかった」「聞いてもらえてない」「意見が届いてない」という内容がかなり多かった。
つまり、チームがおかしいときって、情報が共有されていないときだったんですね。
だから、「情報公開」がそれを解消していくわけです。

2.情報は徹底的に公開する

まず前提として「情報を公開する」ではないです。
「情報を徹底的に公開する」です。
情報を公開するって、100ある情報のうち、今までは10しか出してなかったけど、30出すよ、みたいな。
違います。99出すんです。残りの1は、個人情報の観点など、どうしても出せないものです。
じゃあ具体的にどういう情報公開があるのか、マネージャーの仕事ごとに見ていきましょう。

①プロジェクトマネジメント(目標を決める)
これは、目標を決めるプロセスを公開します。社内チャットでもメールでもなんでもいいと思いますが。これをすることで、メンバーが意見を言えるので、1人で悩む時間が減るし、目標を納得させる手間がかなり減ります。

②予算管理する
みなさん個別で経費申請とかしますよね?これをグループウェアなどで公開します。何が良いかって、不正が減ります。みんなに見られているところで騙すって、ハードル高いですよね?マネージャーがポチポチ承認してる作業もなくなります。

③人材マネジメント(メンバーを育成する)
個々人の目標もチームで共有しておきます。マネージャーなんて全員のことを細かく見るなんてできないんですよ。数ヶ月に1回のマネージャーとの面談より、身近なメンバーからのこまめなフィードバックの方がよほど身につきます。

④モチベーション管理
みんなのやりたいことも共有します。そうすることで、みんながお互い理解できるし、みんなで協力してその環境をつくれます。また、共有することで、所属意識の高まりや、承認される喜びも感じやすくなります。

⑤給与査定
ほとんどの情報が公開され、記録されているので、大部分はそれを見るだけで査定ができます。精神的な負担も減りますね。

ここまで情報公開すると何が起きるのか。
まず、スタッフがマネージャーのことをより理解できるようになります。
マネージャーに最終的な責任があることには変わりありませんが、すべてをマネージャーに背負わせすぎなんですね。スタッフがそれを理解してくれて、分担していけるスタート地点が情報公開です。

そして、1人ひとりに主体性が生まれます。
公開された情報からアイディアが湧き出てくることもあるでしょうし、自分の得意分野を活かせる人も出てくるでしょう。チームの状況をより理解し、主体的に動けるには情報公開が必要なんです。

3.「説明責任」と「質問責任」

マネージャーには「説明責任」が、スタッフには「質問責任」があります。
……説明責任?あまり聞きなじみがないですよね。
前提として、すべてを情報公開し、初めの説明責任を果たします。そして、「分からないことがあったら聞いてね」です。これ、一見普通のことのように思えませんか?
「あとからぐちぐち言うなよ。情報は全部出してるでしょ」ということです。スタッフから質問があれば、もちろんマネージャーの「説明責任」が発生します。
なぜ、説明「責任」という強い言葉で協調されるのか。
だって、質問してくれないとマネージャーが大変すぎるじゃないですか。
疑問に思いそうなことを先回りして全部説明して、「あー、でもこれはみんながこう思いそうだな」とか余計なところで時間使って。だから、情報公開を前提として、スタッフは説明責任を持っているのです。

これについて、2点補足があります。
1点目は、「質問しない」という権利もあります。
すべての情報が公開されている中で、1人ひとり興味・関心は異なります。人によっては、どうでもいい情報もあるのです。気になるところは質問し、気にならないところはスルーでいいんです。
2点目は、マネージャーにも質問責任があるということです。
メンバーから「これってどういうことですか?」と聞かれたときに、「いやー、経営陣が決めたことで、俺にもわかんないんだよね」は全然だめ。マネージャーにも質問責任があり、それを果たさなければいけません。

このように「徹底的な情報公開」が前提としてあり、「説明責任」「質問責任」をお互いに持つことで、スタッフの働きやすさややりがいにもつながり、マネージャーの業務を最軽量にすることができるというわけです。

まとめ

・マネージャーは大変すぎる。もっと軽やかにしていかないとだめ
・徹底した情報共有で、スタッフの主体性が生まれ、マネージャーの業務が軽減される
・「説明責任」「質問責任」でたいていの問題は解消される

私見&明日からできる実践

本書の内容から、僕の経験も踏まえてお伝えすると…

情報公開とセットで、行動指針をはっきりさせよう

そりゃ、情報公開して、みんなで考えたり、自主性が発揮されたりしたら嬉しいですよね。でも、なぜ情報公開できないか。理由はいくつかあると思います。

・公開した情報から変な勘ぐりをされたら嫌
・逆に不満が募るかもしれない
・顧客に誤った形で情報が伝わるかも
などなど

これ、結局、自分のチームメンバーの行動を信頼できていないんですよね。
「自分のチームメンバーを信頼できないとは何事か!」とか言わないです。気持ちはすごい分かります。
だったら、行動指針をはっきりさせましょう。伝えましょう。

「これから、こういう情報も公開していきます。だから、気になることがあったらまず僕に教えてください」とか、
「未確定な情報も公開しますので、お客さんへのお伝えはどこまでかしっかり確認してください」とか。
行動指針もあわせて浸透させていくと、より安心して情報公開できると思います。

「じゃあまず何をやったらいいの?」ということで、私のおすすめのアクションをご紹介します。

【実践】
★公開する情報を1つ決めて、情報公開する意味とあわせて伝えてみよう

急に情報公開すると、みんなもびっくりします。
「これから、みんなで力を合わせて考えていくために、○○は共有していこうと思います」とか、情報公開の意味もあわせて伝えましょう。
少しずつ公開する情報を増やしていき、みんなの自主性を徐々に爆発させていけると、よりチームワークを発揮した組織に変わると思います。

今回は以上です!最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今後も、ビジネスでの組織論やリーダーシップなど、『チームワーク』に関するお話しを提供できたらと思っております。
またぜひ読んでくださると、小躍りして喜びます。
「スキ」や「フォロー」もよろしくお願いします!泣いて喜びます。


サポートいただける仏様がもしいらっしゃれば、毎日そちらの方角に合掌してから記事を書きます! いただいたサポートは、noteを通してお返しできるようにがんばりますね!