#018 授業を受けよう①
拝啓 この連載記事を一度でも読んでくださった方へ
前回「#017 予習から始めよう」では、
[1]予習/基本を知る(学びのスタートラインに立つ)
について、お話しさせていただきました。
[1]予習 ⇒[2]受業(学ぶ&実践)⇒[3]復習 ⇒[4]?
今回は、全4回の第2回目、
[2]受業(学ぶ&実践)についてです。
※なお、受業は、誤字ではありません。
「業を授ける」ではなく「業を受ける」で正しいです。
つまり「授業を受ける」という意味です。
では、始めます。
[2]受業(学ぶ&実践)/まねぶ・まなぶ・実行する
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■まねぶ(真似ぶ) ※真似ぶは「学ぶ」の語源です。
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好きな作家さんの小説やエッセイを書き写してください。
パソコンでも、手書きでも構いません。
読書をしている際、
初めて知る言葉、一文の長さ、漢字・ひらがな・カタカナの配分、
改行位置、地の文からセリフへの切り替え方、あるいはその逆、
次の章へのつなぎ方、全体の構造・バランスなど、
「なるほど」と思うことはたくさんあります。…… わたしもあります。
しかし、それはあくまで「読む・見る」という行為です。
書き写しの場合は「書く」という行為が、そこへ乗っかかるので、
その文章を書いた作家さんの頭ん中を理解できる
つまり、
書き写すとは「読みながら、見て書く」ということです。
読み飛ばさずしっかり読んで、ちゃんと見ながら手を動かして、
書いた文章を読み返して、ミスったら書き直して、
そしてまた小説・エッセイの方に目を移して。…… これを繰り返す訳です。
先ほど述べたコレを、
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初めて知る言葉、一文の長さ、漢字・ひらがな・カタカナの配分、
改行位置、地の文からセリフへの切り替え方、あるいはその逆、
次の章へのつなぎ方、全体の構造・バランスなど。
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その作家さんの考え方(文章の綴り方・テクニックなど)を、
その作家さんとあたかも同化(合体)、追体験できるということです。
まさしくコレが「真似ぶ = 学ぶ」ということです。
そして、もうひとつ。
小説やエッセイではなく、
あなたの好きな曲、その歌詞を書き写してください。
(シンガーソングライターさんの曲が最適です)
作詞したひとの、その曲に込めた想いや感情とシンクロできる
コレ、ヤバいです。
科学的な根拠はまったく分かりませんが、
作詞したひとの想いや感情が、時空を超えて、
こちらのこころの真ん中にある音叉を震わし、
まるで心身すべてが共鳴してしまう感覚です。
(注:わたしはヤク中ではありません)
例えば、あいみょんさんの「裸の心」という曲。
わたしは、書き写しながら、涙があふれてきました。
(注:いまのわたしは病んでいません)
もちろん、ほかのシンガーソングライターの方でも構いません。
ですが、ラップはオススメできません。いわずもがな、洋楽もです。
「言葉で、ひとに情報を伝える」ではなく、
「言葉で、自分の想いをひとのこころに伝えたい」
そう思われている方でしたら、好きな曲の歌詞を書き写してください。
(その曲を流しながら書き写すと、よりシンクロ感を味わえます)
歌詞の書き写しをオススメする理由は、
「書く=想いを伝える」ということを、
書き写しを通じて「自覚・再確認してほしい」からです。
この「書く=想いを伝える」に共感できない方は、
カタログなどの説明文、日記、自叙伝などは書けても、
ひとさまのこころに届く文章は書けないと思います。
わたしは長い間、広告の仕事に携わっています。
これまでに数多くのライターさんにコピーの依頼をしてきました。
■クライアントや取材対象者の想いを汲み取れない方
■文字数をかせぐために、どうでもいい言葉を並べる方
■「想いをひとに伝える」を履き違えて、思想や哲学を語る方
アップされてきたコピーはすべて、ボツ! ボツ! ボツ! です。
「書く=想いを伝える」
このことをちゃんと自覚されていらっしゃる方のコピー(文章)は、
ちゃんと読む側のこころに届くのです。刺さるのです。
無自覚の方とは「言葉の選び方」「文章のリズム」が明らかに違います。
作家さんの頭ん中を(真似ることで)学ぶ。
作詞者さんの想いや感情を(真似ることで)感じる。
書く=想いを伝える を(真似ることで)自覚・再確認する。
…… ということです。
-------------------------------------------------------------------------------------■まなぶ(学ぶ)
-------------------------------------------------------------------------------------絶対、ひと(生身の人間)から学んでください。
養成講座を受講できる時間と金銭に余裕のある方は、通った方がいいです。
最近は、オンライン講座もあります。
わたしは、自分で講座を開いている訳でもなく、
どこかの誰かの「回しもの」でもありません。
だから、むしろ、忖度なく申し上げられます。
(講座によっては、インチキ臭いヤツもあります)
主催者・講師の方のプロフィール・受講者さんの実績など、
しっかり確認し、検討し、納得したうえで、
ひと(生身の人間)から学んでください
ぶっちゃけ、わたしは「◯◯養成講座」とかを受講した経験はありません。
しかし、多くのことを、ひとから学びました。
また、わたしは、
スクール情報誌「ケイコとマナブ」の制作ディレクターでした。
わたしが制作した広告原稿を通じて、
たくさんの読者がアクションしてくださいました。
着付け・料理・英会話・クラフトなどの習い事で技能を身につけ、
生活を豊かにされていくプロセスを間近で見てきました。
読者の中には、わざわざ会社を辞めて、
ボイトレ講座に通って、プロの女性シンガーとしてデビュー。
歌手をしながらボイストレーナーをされている方もいらっしゃいます。
だからこそ、
「ひと(生身の人間)から学んでください」なのです。
もしもいま、わたしが「迷える子羊」だったら、
「◯◯養成講座 ※文章の上達が見込める講座」を受講すると思います。
たぶん「オンライン講座」に申し込みます。
通学時間ゼロ、交通費ゼロって、スゴくないですか。
田舎暮らしのひとも、文化の中心地・東京の講座とかを受講できるんです。
距離の格差・文化の格差など関係なく、平等に受講できるなんて、
「ホント便利で、マジでいい時代になったなぁ」って思います。
さて、講師の方(生身の人間)から学べるメリットは、
いわずもがななので、割愛しますが、
養成講座を受講すると、その学びの場には、
切磋琢磨できる仲間がいるのです。
これこそが「学ぶ環境」に入って得られる最大のメリットだと思います。
■同じ目標を持った者同士、支え合うことができる。
■励まし合える環境は、モチベーションを保つことができる。
■学びの成果を共有でき、喜びの分かち合いができるばかりか、
喜びの ギブ&テイク ができる。
■年齢性別を超えた、将来にわたっての仲間ができる。
それでも「独学」にこだわろうとしている方は、
以下のようなことを考えていませんか?
「ハウツー本やノウハウ本を読みました」
「手順やマニュアルのネット記事を読みました」
「予習(基本を知る)を独学して、もう知識はバッチリです」
「なので、あとは実践を通じてテクニックを身につけながら」
「自己研鑽を積み上げていきます」
「だからこの先も、わたしは独学で大丈夫です」
「馴れ合いの仲良しクラブには興味ありません」
まぁ、孤高のひとは、カッコいいかもしれませんが、
いまどき、タイパ(タイムパフォーマンス)が悪すぎます。
もちろん、ちょっとずつ、ちょっとずつ、確実に上達はしていきますが、
毎日執筆して数ヵ月かかって「なるほど!」と気づくことを、
講義1回で「なるほど!」なら、どっちが効率いいか? って話です。
子どもたちが進学塾に通う理由を考えてみてください。
独りで勉強するより、講師から学んだ方が効率いいからです。
しかも、自宅学習の仕方、試験の傾向と対策、志望校合格のコツ、
最新の受験情報だって(自分で調べなくても)教えてもらえる訳ですよ。
講座の受講後も、どっちみち独学はずっと続きます。
だったら、ひとから学べることは学んじゃって(のぞみに乗って)、
そのあと実践を続けて(こだまに乗って)いけばいいじゃないですか。
てか、効率のいい独学の仕方までも学べたりするので、
その後の上達も早いと思います。(こだまじゃなく、ひかりに乗車できる)
ひとから学ぶことを嫌がるひとのなかには、こんな方もいると思います。
「ちゃんと書けるまでは、自分の文章を誰にも見せたくない」
「ちゃんと書けるようになってから講座を受講したい」
「すると[才能がある・センスがある]と思われる。褒められる」
「ダメ出しされたくない。貶されたくない」
こう思っている方には、以下のことを申し上げたいです。
■で、何年経ったら、ちゃんと書けるようになりますか?
■あなたの文章、いいところもあるじゃん。
■その良さをさらに伸ばすためのアドバイスをもらえるよ。
■あなたの文章、良くないところもあるよね。
■それ、どう改善すれば良くなるか、教えてもらえるよ。
ひと(生身の人間)から学ぶメリットが、
お分かりになったかと思います。
講座を受講して、仲間といっしょに学ぶメリットも、
お分かりになったかと思います。
ちなみに「文芸サークルで学ぶ」は要注意です。
そうしたサークルには、厄介なひとが必ず所属しています。
なまじ文学知識があるため、不用意に教えを乞うたりなんかすると、
ちんぷんかんぷんなことを宣います。
読書はお得意ですが、質問に対する回答の際には、
否定的な意見やら、意味不明な例えやら、不可思議なアドバイスやらを、
延々と悦な顔して語ります。うんざりします。
そんな彼らが執筆した純文学作品などは、
病んでいないのに、それ風な作品だったりして、
著名な純文学作家への憧れがバレバレだったりします。
エンタメ作品も、感想を述べづらい作品だったりします。
そのような方からは、何も学べません。時間のムダです。
なので、充分な距離を置いた方がいいです。
でも、そんな彼らが薦めてくる本は、
読書がお得意なだけあって、確かに面白い本だったりします。
なので、ほどよい距離がちょうどいいかもしれません。
すでに、かなりの長文、5,000文字を超えてしまったので、
この続き、
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■実行する
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は、次回「#019 授業を受けよう②」で、お話しさせていただきます。
[告知]
とても売れているようなので、
この本を買いました。
GW中に読みます。
~ 5月中に読後の感想を記事にします ~
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