「人の最高」を引き出すために必要なたった2つのこと:Compass と Compassion
私のミッション
20年かけて天職活動を進める中で、「なぜ私は働くのか」が次第にクリアに見えてきて、しっくりくる言葉に落とせるまでになった。
これが、今の私の「働く理由」。
この記事では、私自身のミッションにも関連する「人の最高」を引き出すために必要な要素について紹介する。
「人の最高」を引き出すための2つの側面
子育てでも、後輩や部下育成でも、生徒と教師の関係においても、人が成長するのを支援する上で私たちがやっている本質的なこと。
それは、以下の2つの要素を高めること。
この2つの要素を、先人たちは様々な言葉で表現している。
「技能」と「意欲」(ケン・ブランチャード氏/SLII理論の開発者)
「能力(できるか)」と「モチベーション(価値はあるか)」(ケリー・パターソン氏/クルーシャルカンバセーション著者)
「象使い」と「象」(ジョナサン・ハイト氏/心理学者)
言葉は何であれ、成長を支援する側はシンプルにこの2つの要素を高めるお手伝いをすればいい。
Compass(道しるべ) と Compassion(思いやり)
私は、この次の2つの要素を別の言葉で表現している。
これは私が2022年に独立する際に、自分の純粋意欲と存在意義をミッションとして言葉にする際にひらめいた、現時点でのベストな表現だ。
Compass(道しるべ)
最終目標を明確にする
目的(目標を達成した際に得られるもの、達成しなかった際に失うもの)を示す
最終目標を達成するため中間目標と、それを達成するための必要なスキルや知識を提供する
許されない失敗を見逃さず、率直にフィードバックし、ときには叱る
Compassion(思いやり)
相手を、やわらかい感情を持った一人の人として尊重する
相手の悩みに耳を傾け、共感する
相手の意見に耳を傾け、それをできる限り活かす
相手のモチベーションの源泉を見つけ、焚きつける
相手の強みの資質を見つけ、それが活かされた状態を想像し、相手にもイメージさせる
小さな成長や成功を見つけ、頻繁にほめる
許される失敗を歓迎し、トライ&エラーを促す
この2つの要素を相手に合わせてバランスよく使うことで、安心感のある緊張感を提供できるようになる。
義務感や恐怖心ではなく、自分自身の選択によって「自分の最高」を目指している感覚を持つようになる。
効果的な順序がある
ただ、順番を間違えるとややこしくなる。
効果的に人の最高を引き出すには、Compassion(思いやり)が先、Compass(道しるべ)が後だと、私は信じている。
Compassion がもたらす信頼、安心、安全、つながりなどが、人が育つ土壌を作ってくれる。近年、「心理的安全性」がブームであるのも、同じ理由からだ。
順番の覚え方は簡単。
なんと、Compassion の中に、Compassと言う文字が包含されている。
思いやりが土台となって初めて、道しるべは最大の効果を発揮する。
ぜひ、活用してみてほしい。
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