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キャリア迷子をぬけるには、あえて「目的地」を捨てるべし

「パパ〜〜、また近道しようとして迷ってるじゃん!」

「いや、迷ってないし。もっと近い道があるかもって試しただけだし!」

「っていつも言い訳するじゃん!」

「いや、ホントだし!人生で一回も道に迷ったことないし!」


我が家が車で見知らぬ土地を旅行する際に、必ず一度は車内で交わされる会話だ。

でも強がりでも大袈裟でもなく、私は運転をしながら一度も道に迷ったことがない(はず)。少なくとも記憶にはない(気がする)。

それを断言するだけの明確な理由がある。

そして同じようなことが、キャリア構築や天職活動にも当てはまる。

なぜ運転して一度も迷ったことがないのか


人生で一度も道に迷ったことがないのは、ナビがあるからだ。



いや、ふざけるな〜〜
あたりまえやろが〜〜
もう読むのやめるわ〜〜

というクレームが聞こえてきそうだが、もう少しだけ言い分を聴いてほしい。

別に、ナビが案内してくれた通りに運転しているからだと言いたいわけではない。

厳密に言うと、大事なのはナビに目的地をセットしているという点だ。

どういう意味か。

私は、ナビ通りに運転しないことがしばしばある。もっとすいている道、もっと近い道、もっと心地よい道を見つけたい衝動に駆られるから。

その感覚に身を委ねてハンドルを切ってみる。交差点を右折してみる。高速道路を降りてみる。

その結果、うまく行くことが頻繁にある。大渋滞している国道を尻目に快適にスピードを上げたり、見慣れない景色や街並みにうっとりしたり。そうやってドライブを続ける。

でも、期待通りにいかないこともたまに(しばしば)ある。行き止まりに遭うことも。そのときには決まって後部座席から「パパ〜!」というツッコミが入る。

それでも私は、それを迷子とは捉えていない。あえて名付けるなら、目的地までのより良い道を見つけるためのトライ&エラーだ。

行き止まったら、もう一度ナビの目的地を頼りにリルート検索をかける。そしてまたアクセルを踏んでいく。

自分で選んで、意図を持って決められた道を外れているのだから、誰にも迷子なんて言わせない。言わせやしない!(実際は、同乗者には迷惑かけていることも多々あります🙏)


ほな、迷子とはちがうか〜
(ミルクボーイ風)

運転では、目的地を見失ったとき本当の迷子になる


もし迷子になるとしたら、ナビが動かなくなって目的地そのものが分からなくなるとき。

さらには、日が暮れて太陽が見えず、方角すらわからなくなるときだろう。どこに向かうべきか全く判断がつかない状況だ。

そうなれば、もうそれは迷子だ。


迷子やないかい。
その特徴はもう完全に迷子やがな。

キャリアでは「目的地」を捨てて「目的」を持つ


キャリアも運転と同じだ。と言いたくなるところだが、運転とキャリアには決定的な違いが一つある。

キャリアで持つべきは「目的地」ではなく「目的」だ。

むしろ、「目的地」は積極的に捨てなければいけない。

「目的地」とは、なりたい職業や得たいポジションを意味する。移り変わるし、数年後にはその仕事そのものがなるなることも。キャリアはもはや計画的に作ることができない時代では、「目的地」が道を迷わせる原因になり得る。

一方「目的」とは、何のために働くのかという意義であり、やりがいや充足感だ。外からは見えず、自分の心だけが知っているもの。大事なものは目に見えない。星の王子さまもそう言っている。


「キャリア迷子」という言葉を最近よく耳にする。自分に合った仕事を求めて転職を繰り返し、結局どうしてよいか分からない状態に陥っていることを指す言葉だ。

「好きを仕事に」という合言葉がいたる所でこだまする昨今では、自分をキャリア迷子だと見なしている人が増え続けているように感じる。

でも、それって本当に迷子なんだろうか?

心の声に従い、充足感やありたい自分の姿を求めて選択を重ねた結果だとしたら?「目的」を忘れずに進んできた道だとしたら?

それはキャリア迷子なんかではなく、立派なキャリアオーナーなのではないか。

素晴らしい決断の結果。たまたま行き止まりに遭ってしまっただけ。だから、大いに誇りに思っていい。自信を持って語っていい。私はそう思う。(自分にもそう言い聞かせている)

本当のキャリア迷子とは、自分の心の声を無視した状態を言うのではないか。自分の外側にある、社会的地位や履歴書上の見栄えや金銭的目的のためだけに選択するキャリア。

それらのことを否定するつもりはないし、生きていく上では欠かせないときもある。しかしそれらが自分の心の声や価値観と重なっていないとしたら、いつか考えてしまうのではないか。

「何のために働いているんだろう」って。

キャリア迷子になったときにすべきこと


私は道に迷ったことはないけど、「目的」を忘れてキャリア迷子になったことはある。誰しもそんな瞬間があるのでは?

そんなときはどうすればいいのだろう。

シンプルだ。「目的」を自問自答して、リルートすればいい。

明確な「目的」を持てないんだったら、とりあえずワクワクする方向に進んでもいい。

そうすれば、進んだ先で新しい景色が見えてくるし、また新たなモチベーションが湧いてくる。

●何のために働くのか?

●誰を幸せにしたいのか?

●時間を忘れて熱中してしまうことは?

●人よりも簡単に上手くできてしまうことは?

●自分の才能を使って人に喜ばれたことは?

●やってもやっても疲れないことは?

●黙っていられない問題は?

●強いフラストレーションを感じた経験は?

キャリア、そして天職活動は、きっと一生こんなドライブの繰り返しなんだと思う。

どこかに到達はできないけれど、振り返ってみればその道の途中で、たくさんの人に幸せを与えられている。そして何より自分自身が幸せを感じている。

きっと、そんなものなんだと思う。


最後フワッとしとるね〜
もうええわ〜


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