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息抜きの息継ぎ:17「雨」



この度のライブを体感し、
私の中で、雨パレが完全なる『ライブバンド』であることが
確定致しました。


雨のパレード?

ああ、
ボーカルとかメンバーとかがなんかお洒落でMVもお洒落で

お洒落な曲をお洒落に歌うさらっとしたお洒落なアート系バンドだよね?

とかいまだに思っているあなたに伝えたい。
伝えねばなりません。


インディーズ時代のシングルTOKYOからのファンである私も
分類するなら、せやな。と思っていました。

メジャーデビュー時に福岡のタワレコで見たイベントライブMCで、

クールに見える福永さんの中身が熱い九州男児(少年マンガ好き)だと知っても

曲やバンドとしてのアプローチは
あくまでさらっとした雰囲気でいくのだろうと

そしてそれも良し、と思っていました。


今年4月に発売されたシングル
ahead aheadに付属されていたDVDで確認する限り、普段のライブの様子も
オーディエンス含め、わりとさらっとしたお洒落な雰囲気(に見えるもの)でした。

それも良し、というかバンドのやりたいスタイルでやりたいようにやれば良し、と。


15歳から様々なバンドやアーティストに入れ込む経験を積み重ねると、呑み込みがよくなり、理解が早まり、

ちょっとやそっとのメンバーチェンジやスタイルの変化などには動じなくなります、
在り方にも寛容になります。

昔の曲の方が良かった、などという発想ごと脳内から消滅します。
(若いバンドやアーティストなら尚更、成長する上で変化はむしろ必須やで)

本人達が今作りたいものを作ったのなら、それ以上の幸せないでしょう。何出して来たっていいよ。と。

音楽愛が過ぎると
人間には観音菩薩のような心が息づきはじめるのです。

(基本的に私は進化や変化はハッピーウェルカム体質です)


そんな訳で19年から4人→3人編成になり、ahead aheadで今までになかった面を出し
再スタートを切った雨のパレードの

7月の最新シングルsummer time magic、
この更なる変化も、私は大歓迎でした。
新境地きた、これはいける。いけるやつや。

誰が聴いても「あ、良いわ」「踊りたいわ」と思わせてくれる素敵な曲です。

(バンドとして伸びてゆくべき時期にあたる今の彼等にとって
新規の心を貪欲に掴みにゆくことはめちゃくちゃ大切なことですから)


メジャーデビュー時に
音楽シーンを変えたい、と熱く語った福永さんの言葉が甦り、
ああ彼等は自分たちだけの光り方、をついに見付けたな、と感じました。



2019年8月2日、夏のど真ん中。

名古屋クラブクアトロの30周年を記念した、雨のパレード/GRAPEVINEのライブ。

GRAPEVINEも好きな私に
行かない、という選択肢はありませんでした。

(悪い意味ではなく、この2バンドを同じ熱量で好きな人間はそう居ないはず→しかも名古屋という穴場。
2度とない組み合わせ、場所の激レアライブや、行く価値あり。と直感しました)

で、福岡から名古屋へ出向き楽しんで参りました。


その感想を一言で述べるならば、

『最高』

彼等は見事な方向転換を遂げていました。

熱かったです。激熱かったです。
そして私にとっては短いながらも完璧、なライブでした。

1時間、短いからこそ一気に流れるように楽しめる
休憩的チルアウト曲のない攻め構成でした。

込もってた。

このままコンパクトにパッケージングしてDVD出してくんないかな、と思った位。

クアトロという狭い空間だからこそ
音が強く反響して、より気持ち良く感じたのかもしれませんが、

それにしたって、です。

あれは、本当に3人で作り出してる音なんですか?
凄すぎたんですけど
気持ちよすぎたんですけど。


『いいよ、いいよ、福永、いいよ、いいパフォーマンスだ、』

(アイドルに私情持ちまくりの変態プロデューサーのノリで)

私は躍りながら何度心の中で
そう呟いたことでしょうか。


今更ですが、やっぱり彼の声質はとても良い。
他アーティストと被りのない声質、は彼の強みだと思います。

で、ステージ上でもそれがちゃんと発揮されている訳ですよ。


(CDでの声は良いけど、このふわっとした雰囲気、ライブで楽器の音に負けずに声ちゃんと出せるのかな?

→めっちゃ通り良い!てかCDより良い!

=スピッツの草野マサムネタイプのボーカリスト=希少価値)


んで音が良すぎるんですよ。
シンセの音が
ばーんと反響して壁にぶつかって
下からドラムスネアの音が突き上げ
身体の中にバシバシ流れ込んでくる訳ですよ。


CD音源以上の音とボーカルでライブが出来る=本物、プロ、だと定義している私にとって、彼等は紛れもなく本物でありプロです。

『本当にかっこいい曲は大衆、万人受けしない』

これがさっさと遥か彼方、旧時代のお話になることを
かねてから願っていた私にとって、
彼等はニュータイプの星になってくんれるんじゃないか、と感じています。


(かっこいい曲は一部の人しか聴かない説→その考え方自体、もう解体していって良いと思う。

良いものは良い、
時代的に今後はもうそれだけになってゆくはずだから)


ギター・シンセの山崎さんと
ドラム女子、みずほさんと共に奏でる
音の今っぽさ、
これも雨のパレードの大切な武器であり特徴です。

単純に音作りが上質。
『今』の感性で作られた音です。
今っぽいのにどこか大人っぽい音。

音だけでも十分客を踊らせるスキルを持っています。
そこに福永ボーカルが加わって音楽として鳴り響く幸福。
この現象を表現する言語、『最高』以外に何がある?


これはまた行きたいわ。
未知の伸び代まだまだあるわ。
今後の動向がめっちゃ気になるわ。

っていうかただもう好き。
好きだわ。(←私情)


本当はこの3倍以上のテンションで
感覚的に色々と書きなぐりたいところですが
たまたまこの記事を読み、
初めて雨のパレードを知る人にも伝わるよう
抑えながら極力冷静に書きました。


最後に
私事ですが、きちんとした形のロックライブに出向いたのは
13年の大阪サマソニぶりでした。

遡れば
某レコード会社のネットCDレビューに反骨精神全開でなんだかんだと書きまくる20代前半の黒歴史→→→

反動から、私ロックなんて見たことも聴いたこともありません、ロキノン?え何ですかそれ、

と徹底的に距離を取り、好きな音楽は?と聞かれるとPerfumeとしか答えない白歴史を経ての今、

ライブレポート、なるものを完全中立の立場から
穏やかに書ける幸せを噛みしめながら書きました。

ライブ後半GRAPEVINEについては
次回、後半にまとめようと思います。


あと福永さん、
速やかにメンズファッションアイコンになりやが、なられますように、と星に願っております。

今後の彼等の活躍に期、定型文はもうどうでもよろしい、好きです。






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