これを読むべし
忙しい。読書なんて後回し。
最近の僕は、こう呟いていた。
でも実は、陰にかくれてこっそり読んでいた。やはり読まずにはいられなかった。
まだ読み終わってはいないけど。書きたいとおもったうちに感想をのこしておこうとおもう。
−−−
『信長死すべし』。
著者は、山本兼一さん。
なんだ、また歴史か、ってお思いのかた。少しだけ僕の話を聞いていってください。
歴史を知るなら、ドラマや映画のほうがわかりやすいよ。そもそも過去の話より現代の話を読みたいよ。
こういう気持ちは、僕もすっごい理解できる。
かくいう僕だって、特別に歴史に聡いわけではない。知らないことのほうが当然おおいし、なんなら常にスマホや辞書を片手に、調べながら読んだりしてる。
それでも僕は、あえて歴史小説を読む。その理由を以下にあげる。
1.読者にやさしい世の中だから
2.極上のエンターテインメント
3.つづきがあるから
順番に書いていく。
−−−
1.読者にやさしい世の中だから
まずはこれ。
Kindle Unlimitedです。
僕はまずここから、この本を知った。おもしろそうだな、とおもってレンタルした。読み進めていくうちに、手元にも置いておきたい、そうおもって紙の本でも購入した。
だから僕は二刀流だ。
電車のなかとかあんまり落ち着いて読めないときは、スマホからKindleで読んでいる。
寝るまえとかゆっくりと活字の世界に耽りたいときは、紙の本で読んでいる。
こうやって使い分けている。
どっちかでドドドって読み進めて、もうひとつの媒体で読もうとするとき、一気にパラパラっとページを捲らなければならない。どこまで読んだっけなって。
一見すると面倒くさそうだけど、これがやってみると意外と気持ちがいい。
Kindleだと返却期限とかもありそうだし、何かの都合で読めなくなったとき、実存する紙の本が家の本棚にあるのはカタチ以上にありがたい。
またいつか、もしくはほかの親しい誰かが、この本を手に取るとき。読者にとって、ありがたい世の中であり続けますように。
2.極上のエンターテインメント
つぎは、本題の『信長死すべし』について詳しく。
この本はすごいんですよ。
みなさんは、「織田信長が殺された理由って説明できますか?」
僕は、「明智光秀が主君・信長は危険すぎるから」殺した、とおもっていた。
いや、読み終わる今となっても、大きくはその気持ちは変わらない。でもこの本は、その考えに新しい風をあたえる。
「時の正親町帝が、信長死すべし、という勅命を下したから」大名や公家が奔走して、明智光秀が実行にうつした。
これがこの本の、言い分であり一貫したテーマである。
これが史実かどうかは関係ない。必要なのは、おもしろいかどうかだ。
その点でみれば、少なくとも僕は惹かれた。そして予想に違わずおもしろかった。
3.つづきがあるから
山本兼一さんは、すでにご病気で亡くなられている。もう新刊を読むことはできない。
だからこそ、僕は過去作をかなり読んだ。
アツい。アツすぎる。
この先、何度も読み返す骨太な物語ばかり。
−−−
ここまで書いて、おもったことがある。
いや、これを言いたくて今日このnoteを書いている。
本を最後まで読みきれない人、歴史のことが全然わからない人、こういう人こそ書評記事を書いたほうがいい。
僕なんか、何度、本を読むのを途中で投げ出したかわからない。しかも、書くのはすきだから早く書評記事を書きたいのに、読むのがおそくて途中までしか読めてないのに書いちゃうことだってある。
どうせ終盤のオチ部分は書かないんだから大丈夫、そんな具合だ。
むしろ、本を読むのがおそかったり歴史を知らない人のほうが、じゃあ「どこが読みにくいのか」、反対に「ここはおもしろかった」等とリアルな評価が書けるとおもう。
だまされたとおもって、一度手にとって読んでみてほしい。
僕の記事をここまでお読み頂きありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 頂いたご支援は、自己研鑽や今後の記事執筆のために使わせていただきます。