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ありがとう18歳の自分。ごめんな18歳の自分。

久しぶりに、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」を読もうと本棚の奥の方から取り出してページをめくったら、ボロボロの5000円札が出てきた。
全く記憶にない。この小説を読んでいたのは、たしか大学一回生の頃、当時の僕は5000円札を栞代わりにするほど懐に余裕があったのか。いや、間違いなくそんなことはない。人生のどの地点でも、そんな時期はなかったはずだ。

では、この5000円はなんだ。ふと、「どこかからくすねた金なのか?」と思ってしまったが、それもたぶん違う。自分はそこまで落ちぶれてはいない。紙おむつ姿で四つん這いになってマッサージを受けたり、お金を払って張り付けにされて暴言を吐いてもらったりすることはあっても、人の金を盗むなんて親に顔向け出来ないようなことはしない。

とにかく、よく分からんがありがとう18歳の自分。
まさか25歳になって、18歳の自分からお小遣いを貰えるとは思わなかったよ。
18歳の自分は、まさかこんな25歳になっているとは思わないだろうな。

なんかごめんな。

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