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「違うこと」をしないこと(吉本ばなな)/まめ図書室

私が初めて吉本ばななさんの名前を知ったのは、たぶん小学校高学年の時だと思います。

当時放送されていたトレンディドラマ(今言わない!?)に出ていた主人公の本棚に並んでいたのが、吉本ばななさんの本だった。

なんでこんなこと覚えているのかまったく不思議なんだけど、その主人公はOLという設定で、小学生の私はなんとなく、この人の本はOLさんとかが読むんだとその時思ったのです。

それで、中学生になっても、高校生になっても、大学生になっても、私が吉本ばななさんの本を読むことはなかった。
 
それがここ1,2年くらいの間に、この本を手に取ることになったのです。


本作はエッセイなので、著者の考え方がダイレクトに書かれていて、なるほどなと引き込まれる。

違うことをしなければ、違わないことがちゃんと返ってくる

本来の自分を生きるには、違うことをしないことが大切。

「違うこと」をしないこと


そして、昨今の日本における生き方、働き方においても客観的な視点で見ている。

ずっと評価されない環境にいると、人って、どんどん自信をなくしていくから。自信を取り戻すには、自分のことをちゃんと評価してくれる環境にいることが大事。

経済はとっくに右肩あがりではないのに、いまだに上を目指せ、もっと働けという教育がまかり通っているのは、そうしてもらわないと困る人たちがどこかにいるからです。

違わないことをしていれば、たぶん流れに乗っていける。


OLさんが読むという思い込みは、だからこそOLさんも含め多くの人が読むんだろうな、という考えになりました。


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