見出し画像

iPhoneの写真を消すうちに、友人の死があたたかなものに変わった話

今使っているiPhoneは、iPhone11。総容量128GB。ワイヤレス充電が使えないこと以外このスペックで不足を感じたことはない。

それでも写真が8,000枚超えはまあまあひどい。全ての写真を見返すというわけでもあるまいに、カメラロールの中で必要な情報にアクセスするのも一苦労。そういうわけで、大切なものだけ残してあとは記憶にしまっておくことにした。


一週間弱かけて、8,000枚超え → 4,000枚弱まで減らすことができた。 

デジタルにお世話になれど根っこはアナログ人間なので、大切な写真や美しい画像はCanonでプリントアウトして、ノートにぺたぺたと貼っていく。

そうするとノートのページは『わたし世界観を構成するビジュアル特化のページ』と『友人たち・家族との記録のページ』の2種類におおまかに分けられていく。

そんな中、どうしてもたびたび登場するのが
先日亡くなった女の子だった。

この作業を始めたばかりの頃、その子の顔を見るのも辛かった。

でも「楽しかったね」「こんなことで笑ったね」と写真を見返しながらノートに貼っていくうちに、その子の笑顔を見ても泣きたくならなくなった。

いっぱい写真撮ったね」と言い出さんばかりに、いい笑顔で笑う友人。
ね、いっぱい撮ったね。いっぱいいろんな話したね。
今はどうしてる?そっちは順調?
わたしはね、順調だよ。入院してるけど。なんとかやってるよ。



いつかあなたがわたしに語りかけてくれた言葉をずっと覚えている。

あなたって本当に綺麗だね、美しいね」と言ってくれた。

心のことなのか、見た目のことなのか、細かいことは聞けなかったけど、その子は本当に染み入るような感じである日、そう言った。しっかりわたしに伝えてくれようとしたのが分かった。

わたしはそのとき急いでいて「ありがとう」しか返せなかったのだけど、今でも何と答えればよかったのか分からない。でも、あなたに言われたこの言葉はずっとキラキラと、わたしの魂を照らし続けてる。

わたしに自信をくれたんだよ。ありがとう。
わたしからあなたに生きる自信は与えてあげられなかったけど。
あなたの分までしっかり生きるから、もう少し、
会えるのは先になるかな。
願わくば、ね。


Emoru

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?