「綺麗すぎると落ち着かない」も真。戦略的散らかし方(仕事が捗る部屋片づけ.007)
こんにちは。捨てない整理収納アドバイザーの米田まりなです。
片付けが苦手な方のなかには
「少し散らかっているくらいのほうがリラックスできて良い」
と話す方もいます。
これまでの話と少し矛盾するようですが、「綺麗すぎると落ち着かない」というのも、じつは理にかなっているのです。
「居住空間の散らかり度合いとストレスの関係についての研究」(2018年 東京大学新領域創成科学研究室 千葉大樹・二瓶美里・鎌田実)によれば、ほどよく散らかったほうが、作業を効率は高まったという実験結果が導き出されました。
この実験では、6畳の「散らかった部屋」と「整理された部屋」に分かれて入った若年健常者8名を、唾液アミラーゼ選定を使ってストレス度合いを測定しました。部屋の散らかり具合は5段階用意され、部屋の滞在時間はそれぞれ25分間です。
こちらが結果を示すグラフです(画像はこちらから借用させて頂きました)。横軸が「モノの量(右にいくほど散らかっている)」、縦軸が「ストレス度合い(上にいくほどイライラしている)」となります。
全体的な傾向としては「散らかれば散らかるほど、ストレスは高まる」のですが、ストレスが高まるポイントに大きな個人差があることがわかります。モノの量が少しでも増えると一気にストレスを感じる敏感な人もいれば、部屋がモノであふれるまでストレスを感じない鈍感な人もいます。また、一部の人(8人中3人)は、モノが少なすぎるとむしろストレス値が微増しています。
あなたは「ビジネスホテル」での宿泊を、「スッキリしていて気持ち良い」と感じるでしょうか? 「味気なくて落ち着かない」と感じるでしょうか?
育った家庭環境やモノとの親しみにもよりますが、「モノを最小限に絞ったミニマリスト状態」よりも、「多少モノが出しっ放しの状態」のほうが心地よく感じる方もいます。
そうはいっても、「ほどよく片づけて、ほどよく散らかす」という状態を維持するのはそうとう難しいです。ほどよく散らかしたつもりが、出しっ放しのモノが「未完了のタスク」を想起させたり、不安を煽ってしまった場合、結果的に集中力は阻害されてしまいます。
「綺麗すぎると落ち着かない」タイプの方は、
1:ひとまず、「作業に関係のないモノ」をすべて視界から消す
2:その後、徐々に癒しグッズを足していく
という2段階で進めていきましょう。まずは基本のステップ通りに、作業する机の上をゼロの状態にする。そして、整理が完了したら、植物やぬいぐるみを足し算してみてください。
机の上をゼロにする作業はとにかく素早くすますのがポイント。考えずに10秒で大きな箱などにいれて、片づけてください。インテリアグッズを足すのは、デスクのものをゼロにしてから考えましょう。
読んで頂き、ありがとうございました!! 次回は、「片づけは長時間やりすぎるとNG!」というテーマでお話したいと思います。
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