【ドイツ医学部】❌医学部低学年でヘルパー資格を取るメリット

日本の法律では、医師免許取得後に患者さんの診療ができます。しかし、世界各国ではもっと早い時期から臨床に参加します。そして、患者さんに安全な方法でこれらは行われます。


日本でも、医学部一年生がヘルパー資格取得をすれば、患者さんも学生さんもスタッフも喜ぶWIN‐WINな制度で凄く潤うかもしれませんよ。


ドイツの人気医学生バイト


「当直体制の時間(夜間休日)に患者さんの見守りをする」

ドイツでは、目が離せないせん妄リスクが高いご高齢の患者さんや一般病棟にしては重症の患者さんに、夜通し見守りをつけます。


病院としては、正規のスタッフよりも安い金額で手を雇えます。そして、若い時に臨床と関わり始めるのは、学生にとっても大きなメリットです。(専門職として)


夜勤帯の看護師さん達としても、認知症などの原因で夜間歩き回る患者さんが減り、せん妄の患者さんも場合によっては減少し、せん妄で暴れた場合も抑える人が少なくとも目の前にいます。看護師や医師に加えて、もう一人いるのは凄く大きな助けになることでしょう。加えて、患者さんの排泄関係の仕事などは学生さんに任さられます。夜間には非常にありがたい人手となることでしょう。


医師も、急変での呼び出しが若干早くなり、もしかしたら対応がより円滑になるかもしれません。すると、もっと悪化してからの呼び出しよりも仕事が減りつつ、患者さんの予後が改善するかもしれません。終末期の患者さん達の対応のしかたにも若干変化があるかもしれません。


学生さんとしても、医学部の最初の教養や基礎のやる気がブレやすい時期に、患者さんに寄り添う場や医療を身近に感じられることでしょう。色々な意味で、勉強に向かう姿勢や意気込みが影響されることでしょう。また、ご高齢の方々の知恵を吸収できるかもしれません。このように宣伝していますが、実は患者さんが眠っている時間が一番長いことが多いです。どの道、試験勉強に励まなければいけないのであれば、給料をもらってベッドサイドに座って勉強に集中するというのは、ドイツでもよくあるパターンです。加えて、死生観や尊厳について、早期から思いを馳せるきっかけにもなることでしょう。

患者さんとしては、きっと心強いことでしょう。昼間、看護学生さんの実習で足湯をしてもらうご高齢の患者さんを見かけることがあります。満面の笑みで実に気持ちよさそうにしています。学生さんが来てくれるのも、嬉しいように見えますよ。重い病状だからこそ、人知れず抱える想いがあるかもしれません。誰かいるとか、些細なことでわざわざナースコールは押しづらいけど困っていることことが解決されるとか、夜間早急な対応が必要な時に気づいて対応してもらいやすいとか、色々とメリットが多くて心強いのではないでしょうか?


何故、ヘルパー資格取得なの?


ドイツでの医学生バイトを紹介しましたが、日本でこのような試みは見たことも聞いたこともないですよね?


それは、法律も大きく関わっています。


なんの資格も持たない18歳前後の若者が病院で患者さんの治療に関わることはできないようです。ましてや、外来での案内役などのボランティアではなく、夜間の病院で時と場合によっては、患者さんの体に触れることがある仕事です。


すると、合法に行うためには資格取得が重要になります。


ヘルパー資格が容易に取得できるとは思いませんし、その仕事は大変だとも思っています。とはいえ、オンライン授業時間は130時間で、最短3週間や1ヶ月での取得も可能です。介護の視点と医師の視点は似ている点もあれば、異なる点も多いでしょう。双方を学ぶことは、より良い医師としての成長を促すかもしれませんよ。


ならば、医学部1回生の夏の1ヶ月をヘルパー資格(旧2級、現介護職員初任者)に当てるのはどうでしょうか?あるいはね 一学期の必須科目を一つ増やす方法もあるでしょう。特に、医学部入学に喜び、1秒でも早く経験を積みたいと願う情熱ある若者の中には、我先にと率先して病院でのバイトをしたい人もいることでしょう。(日本の6年制医学部が授業時間3000時間強。英国の5年制医学部が5000時間強です。部活の時間をちょびっとだけこちらに割けば、全然無理な発想ではないことでしょう。)


生物や生化学、物理、解剖や生理学など様々な非常に大切な科目を学ぶ際に、何故それを学ぶかを分かって勉強できる医学生は少ない印象です。一部の看護師から医学部に入学した学生さん、徴兵の際に医療部隊で救命士などをやっていた学生さん、徴兵の代わりに救命士をしていた学生さん、案外稀じゃない持病持ちや患者家族の学生さん(昔小児喘息だったとか、家族が大病だった)等…… こういう背景では、基礎が面白くてしょうがないですし、めっちゃハマります。しかし、生涯健康で、周囲も健康、家族が医療従事者ではないという背景での教養や基礎は結構不満の種になってます。


好きこそものの上手なれ。同じやるなら、楽しみたいと思いませんか? 競争心が旺盛ならば、やはり臨床経験は同級生からリードを取る良い機会です。


ちなみに、初期研修のマッチングの前に、気になる病院の内情を知る良い機会です。当然、ぜひとも働きたい病院に、自分の仕事ぶりや態度、知識などをアピールする場も増えるかもしれません。さらには、バイト先が将来の職場ならば、病院の地理を知り、人間関係を築くこともプラスに働くことでしょう。初期研修開始時期がより円滑にスタートできるかもしれません。


ま、そういうことで、やっぱり医学部低学年から病院で働けるというのは学生さんにとっても大きなメリットです。


まとめ


海外では医学生が病院でバイトできます。そして、このバイトは人気が高いです。


このような職域の存在は、病院にも現スタッフにも、学生さんにも患者さんにもメリットがあることが予想されます。


日本の法律に則ったやり方をするために、ヘルパー資格は有用です。そして、時間数だけみたら、わりと短時間で取得可能で、医学教育のカリキュラムとも深く関わっている内容も多そうです。


未だかつてない、世界初の超少子高齢化社会…… 若者にも、社会全体にもWIN‐WINな方法を模索していきませんか?


今を大切に生きよう!


ぜひサポートよろしくお願いします。 ・治療費 ・学費 等 に使用し、より良い未来の構築に全力で取り組みます。