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とあるご縁で足を運んだ展覧会で水彩画に魅了され、2021年初夏から水彩画塾に通っていま…

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とあるご縁で足を運んだ展覧会で水彩画に魅了され、2021年初夏から水彩画塾に通っています。心うたれた美しい風景や瞬間を表現できるよう修行中です。

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水彩画歴1年と少し、個展をやってみた話【決心編】

突然ですが、昨年の12月に個展をやってみました。「水彩画歴が浅いですが個展をやりました」と聞くと、多くの方は「さぞかし上手なんだろう」「隠れた才能が開花したのだろうか」と想像するかもしれません。 そんなことはなく、いわゆる水彩画を趣味で習っているただの会社員。普段は人材開発の仕事をしており、アートとはあまりご縁がありませんでした。2021年の春、いま通っている水彩画塾の定期展覧会を見に行った際に、塾長の画風に魅了されたことがアートとの出会いでした。 個展を開催したのは、昨

    • 明月院ブルース

      今回のモチーフは、北鎌倉にある明月院。青い紫陽花で埋めつくされることから「明月院ブルー」と呼ばれています。梅雨の時期の人気スポットですね。 完成版がこちら。 着物の女性が、大切なひとに逢いにいくワンシーンにしてみました。 何を間違えたのか、完成した絵を「逢引きのシーンです」とレッスン仲間に紹介したところ、「確かに、奥に”男性”がいますね」というコメントが返ってきました。 あー、そうか。そうなるのか。あらぬ方向へと鑑賞者の想像を導いてしまいました。 ちょっとしたモヤモ

      • 小雨を歓ぶ大巧寺のあじさいたち

        もうすぐ梅雨入りでしょうか。いよいよこの季節です。そう、あ・じ・さ・い、あじさい! もう、あじさいは、その存在自体が水彩画作品のよう。グラデーションが本当に美しくって、水彩画を愉しむ者としては、この上なくワクワクするモチーフ。 と同時に、(私だけかもしれませんが)あじさいって、難易度高めなモチーフでもあります。「イメージ通りに描けない・涙」と、葛藤を抱えながら、必死に描いています。 さて、こちらの写真が今回のモチーフです。 「おんめさま」で親しまれる大巧寺。安産祈願で

        • 稲村ケ崎からまっすぐ行けば、海

          ずいぶん暖かくなってきました。夏本番というにはまだまだですが、これからの季節に向けて、気分を上げるための一枚です。 モチーフは、稲村ヶ崎の駅から海に向かって延びている道路。海の手前で急に下り坂になるため、写真の位置からは海が高い位置に見えるんです。なんだか不思議ですね。 完成版がこちらです。白い車、いい感じにカッコよくなりました! お隣には自転車に乗った人物。「絵作り」として加えました。(←もちろん、先生のアイデアです)過去の作品でも何度か自転車に乗った人物を描いてきま

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        水彩画歴1年と少し、個展をやってみた話【決心編】

          日本橋に現れた春の雪

          画塾展が近いので、ゴールデンウィーク中は展示用の作品を描いていました。モチーフは、日本橋さくら通りの桜並木。たまたま仕事で通りがかった時の写真です。 緊張感のある案件を終えた帰り道でしたが、桜並木を目にした瞬間、なんだか張りつめた気持ちが、ふわっとほどけていきました。 周りの人も、みんな足を止めて眺めたり、写真に納めたり。見ず知らずの人ばかりでしたが、その瞬間だけ、春の歓びを分かち合っているような、不思議な感覚でした。 そんな小さな春のひと時を絵にしました。完成した作品

          日本橋に現れた春の雪

          ミラノの街から消えたグルーヴ

          最近、レッスンで描いたミラノ2作品です。 描いてみたもの・・なんだか・・・モヤモヤしています! マジメな絵というか、小さくまとまっているような。 そう、ジャズやグルーヴを感じないんです!! 以前の投稿で「ルースペインティング(Loose Painting)」について少しだけ、ご紹介しました。 ルースペインティングの持ち味は、モチーフを”説明する”のではなく”感じさせる”こと。ですが、どうもこの2枚はムードとやらを感じない・・・。 何故だろう・・・なんとなくですが、建

          ミラノの街から消えたグルーヴ

          葉山の海に浮かぶラ・マーレ、そして大きめな富士山

          葉山にある老舗レストランのラ・マーレを描きました。 モチーフ写真に天気がいい日は富士山も綺麗に見えるそうです。ちょっと大きかったかしら?と思いましたが、後で色んな写真を検索したら、大体これくらいのサイズのようで、一安心。 いつか夕日の風景も描いてみたいです。 制作過程はこちらです。

          葉山の海に浮かぶラ・マーレ、そして大きめな富士山

          【浮世絵模写】突然の雨と相合傘

          連休でやりたかったこと、それは下書き記事の投稿です。以前、浮世絵大好きなのでシリーズ化しますと宣言していたのですが、わずか記事2本でシリーズが途絶えてしまいました。これを機に、2023年10月から書きっぱなしだった記事を完成させました。ようやく三作目の公開です。 三作目は「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」 フィンセント・ファン・ゴッホも油彩画で模写した、歌川広重の名作です。 縦型の画面を大胆に横切るのは隅田川にかかる「大はし(現:新大橋)」。俯瞰構図も魅力的ですが、何

          【浮世絵模写】突然の雨と相合傘

          【音楽と絵】東京の空、春

          少し前の話ですが、音楽と絵のペアリングに挑戦してみました。そう、ワインを料理にペアリングする、あれです。きっかけは、音楽をやっている、友人のがんちゃんからのお誘い。 「音楽からインスピレーションを受けて絵を描いてみるの、面白そうじゃない? 音楽と絵のマリアージュのような♪」 素敵なアイデアに一つ返事でのったのですが、よくよく考えたら、風景写真や野外スケッチなど、目に見えるものを描いてきた私にとって、視覚情報が存在しないものを描くのは初体験だったのです。 一言で言うと、難

          【音楽と絵】東京の空、春

          諏訪湖、聖地巡礼の旅:雪解け前の春宮

          前回に続き、聖地巡礼の旅をシェアします。 (今回は水彩画も描きました♪) 岩波其残の作品を堪能した後は、諏訪大社へご参拝。諏訪大社は諏訪湖のほとりに4社あるのですが(知らなかった!)、そのうちの下社の春宮に行きました。 自然そのものを御神体としているんですね。春宮は杉が御神木だそうです。ということで、社頭から延びる専用道路を辿っていくところからご紹介。 この静かで幻想的な空気を記憶に残したい!ということで、水彩画で描いてみました。 作品のお気に入りポイントは、左側の大

          諏訪湖、聖地巡礼の旅:雪解け前の春宮

          諏訪湖、聖地巡礼の旅:岩波其残とスケート

          少し前のことですが、仕事の合間をぬって長野県の諏訪湖に行ってきました。きっかけは、noteクリエイターのつきふねさんの記事を拝見して。 下諏訪町ゆかりの文化人、岩波其残の企画展です。 つきふねさんの投稿を読むまで、「岩波其残」という人物を知らなかったのですが、作品に登場する人物や動物が可愛いのなんの。うん、カワイイの原点を感じる!ということで、つきふねさんの記事を読んだその場で行くことを決めたのです。(会期中に投稿してくださったつきふねさんに感謝!) 余談ですが、一昔前

          諏訪湖、聖地巡礼の旅:岩波其残とスケート

          春の便り:桜吹雪を追いかけて

          昨日に引き続き、春の便りをお届けします。今日は北海道のソメイヨシノ。 写真よりも桜のボリュームを増やして、桜の花を散らして、ドラマチックにするぞー!と意気込んで描いた作品がこちらです。 そういえば「火垂るの墓」に桜が舞うシーンがあったような。子どもながらに「きれいだなぁ」と感動したことを思い出しました。スタジオジブリの「かぐや姫の物語」の桜も、ハッとする美しさでした。どちらも、寂しいような、儚いような、そんな読後感が残っています。私も、日本らしいの美しさをもっと表現できる

          春の便り:桜吹雪を追いかけて

          春の便り:枝垂桜と五重塔

          今日は冷たい雨が降り続ける肌寒い一日でしたね。 せっかくなので、一足先に春の便りをお届けします。 皆さまの気持ちが少しだけ春めきますように。 今回のモチーフは、京都にある醍醐寺の五重塔と桜です。 水彩画で描いたら、こんな感じになりました! どうかしら・・!個人的には、紅葉の次に難しいのが桜なので、ドキドキしながら描きましたが、思ったよりも桜がふわぁ〜っと広がっている感じを出せたかと。 桜を描くときのポイントは、こちらだそうです。(By先生) ・スケッチブックの白を活か

          春の便り:枝垂桜と五重塔

          気づけば、ベネチア三昧

          画塾でベネチアの海を描きました。ベネチア作品はこれで何作目だろう。 形がとりにくかったゴンドラもだいぶ慣れてきました。 今回描いたのがこちら。 建物が水面に反射してとてもカラフル。少しだけ幻想的な雰囲気にするために、画面右側にガスをホワイトガッシュで加えてみました。温泉が湧いている訳ではありません笑 せっかくなので、過去のベネチア作品も並べてみました。 予想以上にベネチアを描いていました(笑)こうして俯瞰してみると、明暗や色彩の段階が細かくなってきた気がします。成長し

          気づけば、ベネチア三昧

          煉瓦造りの坑門と江ノ電

          先日、水彩画塾で久しぶりに江ノ電を描きました。大好きな雪景色を期待していたのですが、先生が雪景色を描くのに飽きたとのこと(笑)まぁ、毎日レッスンで描いていたら、そりゃ飽きますね! コチラが完成版です。 「極楽洞」は、江ノ電の極楽寺駅と長谷駅の間にあるトンネルで、極楽寺駅側にある煉瓦造りの坑門を指します。以前、「紫陽花列車」という作品を描きましたが、あの作品の逆サイドです。 トンネルの坑門は”煉瓦模様”ではなく、実際に煉瓦で作られているため、本物のレトロ!という味わいがあ

          煉瓦造りの坑門と江ノ電

          【季節はずれシリーズ】ハレを祝う、雪の成人式

          タイトルの通り、成人式の風景を水彩画で描きました! とっくに終わった紅葉、まだこれからの桜など、【季節はずれシリーズ】で投稿してきましたが、こちらは"季節はずれ”というよりは、"乗り遅れ”ですね(笑)あと2週間早く描いていれば・・! モチーフはこちら。京都の八坂神社らしいのですが・・・八坂神社の写真を見ても、この門は見つからず(汗)もしかしたら違うお寺?神社?なのかもしれません。お分かりになる方がいらっしゃれば、ぜひ教えてください! 完成版がこちら! いやぁ、傘の群衆を

          【季節はずれシリーズ】ハレを祝う、雪の成人式