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すぐにバレるだろうと思ってたけど…

年末、親戚から焼酎の飲み比べ3本セットをいただいた。ラベルも洒落ていて、色もデザインも綺麗!
早速、お正月にいただこう!と箱から出してカウンターに並べておいた。
普段から焼酎党の夫。
いや、無類の酒好き!と言った方がいいかな…はっきり言ってどんなお酒でも🆗。
若い時はそうでもなかったが、最近、歳のせいか、飲んだ後ヘロヘロになる。記憶障害も出るほど…に。たまに前の晩、話した会話の内容さえも覚えてない⁉︎ってことも…お酒を飲むというより、完全に飲まれてしまっている。
それが原因でつい小さな喧嘩になることも。
人間ドックの検査では脂肪肝ということがわかり、肝臓に負担をかけていることを本人も自覚している。それでも休肝日を設けることもなく、日々のストレスをそれで発散しているのか、夫に言わせれば、飲めるから毎日頑張れる!と。
まったく困ったもんだ〜と言って笑えるうちはまだ良い。数ヶ月後にやってくる二人生活になった時が怖い。まだ小さな喧嘩で済んでいるが、私の気持ち次第では取り返しのつかないことに発展するのではないか…と思う時もあるから。


きっとお正月の間にこの3本もあっという間に消費してしまうのだろう〜と思っていたけど、息子たちには珍しいビールや缶チューハイなどが人気でカウンターに並べておいた焼酎まで手が伸びることがなかった。私はチビチビ、ワインを🍷いただく程度で夫の方も息子たちに飲んでもらおうと少しばかり遠慮していたのか⁇
馴染みの焼酎がまだ残っていたのだろうか⁇
3本のうち、ひと瓶は半分ほど減っていたが、長男夫婦が帰った後もしばらくの間、3本並んだままの状態だった。

ある朝、何気なく台所に立って洗い物をしていると、そのうちの一本が空っぽの状態で流しの端に逆さまに。
見るとカウンターには残り2本。
あれ?昨日まであったのに一本誰か飲んだのかな…
息子も酒はいける口。
「コレ、昨日飲んだ?」と、
空っぽの瓶を指して尋ねてみる。

「お父さんしかおらんやろ…」

と、案の定、予測していた答えが帰ってきた。

やっぱりか…

たしかに昨晩はヘロヘロになっていた。頼んでもいないのに食器の片付けまでしてくれたし…そっかぁ〜気分良く飲めたのはコレのおかげか。

その日の夜。

珍しく私より先に夫が帰宅していた。ちょうど風呂に入ろうというタイミングだったらしく、まだ台所付近でゴソゴソしていた。
気配でわかる。どうやら夫は2本目に着手したらしい。
見ると、すでに半分減っている。
開けてまだそんなに時間は経ってないはずだ。風呂に入る前にちょっと…のつもりが、ぐいぐいいってしまったのだろう。風呂から上がってからもその続きがある。
ホントにいくら飲んでもキリがない。
この調子でいけば明日には3本目が空っぽになるなぁ…
日頃飲んでる焼酎より度数も値段も高い。きっと美味しいのだろう。

別に飲んでもなんの問題もない。

ヘロヘロにさえならなければ…
記憶さえ飛ばなければ…

「もう飲み過ぎなんじゃない?」と言うのは簡単だ。言えば、夫の反論も予想できる。結果、お酒が進むことになるのは目に見えている。

そこである名案が浮かんだ。
ちょっとした、いたずら心…からだった。夫が風呂に入ってるスキに

「ちょっと、コレに水を入れてもわからないんじゃない⁇」

そばにいた息子も
くだらない!って言うかと思ったらすぐに乗ってきた。
二人で結託し、いざ、決行!

流しの端に置かれた空っぽの瓶に水を入れ、飲みかけの瓶とすり替えることにした。

まずラベルが違う時点で気づくでしょ!
だって中身は水!だもん。

息子も私もなぜかテンションが上がる⤴️

バレることを前提に夫のリアクションを期待した。面白い展開になることを想像しながら、風呂から上がってきた夫の動向を見守る。

ん??
えっ???
あれ????

すり替えられた瓶を持ってグラスに注ぐ。拍子抜けするほど普段と変わらず…昨日、夫が空っぽにした瓶なのに…それなのに気付く様子はない。
いつものように水で割って口に運ぶ。

水を水で割っている…
あーっ!やばい!気づかれるぅ〜


っと、そこで夫と目が合った…

すると
「お母さんも風呂に入って来たら?」

ん?????それだけ????

えっ??ホントに気づいてないの?
ラベルの変化にも中身のことも全く
そんなの関係ない!!の世界。

今度は息子と目が合った…
途端に吹き出しそうになり、笑いを堪えるのが精一杯。
もう可笑しくて可笑しくて…
我慢できず、その場を急いで離れ風呂へ直行→→

風呂から上がってからも夫の様子はいつもと変わらず、水の入ったグラスを口に運んでいる。
いつバラそうかとタイミングを図っていたが夫の様子を見ているうちにそれを逃してしまった。
いつもと違うのはヘロヘロになっていないだけ。

「今晩は冷えるね。」
なんて夫が呟きながら…

そりゃそうでしょ。ただの水を飲んでるだけなんだから…

瓶の底に1センチだけ残してその夜の晩酌は終了した。
あれだけ飲んだのに夫はいつもと違うことに気付かない。食事の後、炬燵のある方へ移動し、携帯ゲームを楽しんでいる。いつもはすぐうたた寝するんだけど。


そして次の夜。
夕飯時、カウンターに置かれた焼酎の話になった。
「ねぇ、コレ最後の一本だよね。お湯割りにして飲もうかな〜」と残りの一本を手にして言うと

すかさず、夫が
「お湯で割るのもいいかもね。度数が高いけど、水みたいに飲みやすいからお母さんでもいけるよ。お湯沸かそうか?」


顔が自然とニヤけてしまう。
っと同時に息子の視線を感じる。
二人で目を合わせて…ニヤニヤ。
ホントは大笑いしたいところ😊

夫にお湯を沸かしてもらったからだろうか、焼酎のお湯割りは美味しかった!

夫が先に二階に上がったところで、息子と二人。
「気づかないもんなんだね〜」って話になり、
「いつバラそうっかな?」って尋ねてみた。
「知らない方が幸せじゃん!」と
息子は即答。

くだらないイタズラをしたのは自分だけど、夫に申し訳ない事をしたなぁ〜ってちょっと罪悪感を感じている今日この頃…

なんて言いながら、noteでバラすのもどうなのかな…っと思ったが、他の誰かに話さずにはいられない!

みなさん、聞いてくださってありがとうございました🙇‍♀️


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