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野球観戦のハプニング❗️との〜と叫ぶ姫はいずこへ

球場のスタンドには、人それぞれ実にさまざまな楽しみ方で野球を観戦しています。

十人十色、千差万別です。

純粋に応援しにきている人、スコアブックをしたためている人、売り子さんからビール頼むのを喜びにしている人、スタジアムグルメに舌鼓を打っている人、超望遠レンズの一眼レフカメラで撮影に専念している人、などなど。

球場内ではファン同士お互い尊重し合う、それが目に見えない野球観戦のルールだと思っています。

ちょっと邪魔されても仕方ない、これくらいの寛容さは野球観戦に求められます。

当たり前ですね。何万人もの人が集まるのですから。

しかし残念ながらときに尊重の均衡が破られることがあります。

あれはクライマックスシリーズのことだったと思います。さすがにスタンドは満員御礼。席は内野指定席。

クライマックスシリーズは、リーグ優勝、そして日本シリーズ出場がかかっています。

ですので、ペナントレースよりファンは熱め、そして来場しているファン層もややいつもと違う大人の雰囲気がありました。

わたしの後ろの席には20代のカップルと思われる方々が座っていました。わざわざ目視したのではなく、二人の会話でそう予測。

久しぶりの観戦の模様で、試合開始前からやや興奮気味でした。特に女性が熱かったかな。

そして、より一層ボルテージが高まったのは、バッターボックスに外崎選手が立ったとき。

大きな声で

「とのー、とのー!とーのー!!」

ビックリしましたけど、そうかそうか、外崎選手のファンだったのね。好きなんだね、うんうん。

次の打席も"とのー!"と叫ぶ。微笑ましいこと限りない。できることなら外崎選手に"ひめー!"と返してあげてほしい、なんて思ってました。

試合は膠着状態、終盤に差し掛かるところで外崎選手が3度目のバッターボックスへ。

「………」

あれ?声がしない。

ふと後ろに目をやると、どうやら離席中。

隣に座っていたかみさんに聞いたら、

「しっ!!隣のおじさんにうるさいって怒られて、しょぼんとしてから帰ってこないのよ」

と小声で教えてもらう。

えーっ!怒られたのー???

気づかなかった。確かにかみさんの隣におじさんが…。気難しそうなおじさんが!

うるさい!って、うーん、でもここお茶の間じゃないしなぁ。

結局ひめは戻ってきませんできた。

きっとこの日を楽しみにしていたはずなのに、こんなことになるなんて。さすがにかわいそう…。

ひめー!、ひめはいずこ…。

現地でとのー!って思いっきり叫んでいいんだよ。




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