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障害者向けの新しい就労支援について

個別就労プログラムなるものを導入した施設が今年の春にうちの近くにも開業するらしい。
すでに市内には存在はしているが、かなりの少数だとのことでちょっとばかし調べてみました。
そしたら珍しさと面白さと課題を感じたので、勝手に考察したあげく最後にめちゃくちゃ勝手なことを言います。

まず、個別就労プログラムとは、Individual Placement and Supportの日本語訳で発祥はアメリカ。(以下、個別就労プログラムはIPSと略す)

従来の就労プログラムとの違いは就労までのステップと障害の捉え方にある。

従来の就労プログラムの場合、就労する為にはまず訓練を受けます。
例えば、朝きちんと起きる・集団行動を行うなど健常者と同じような働きぶりが出来るようにする。

これからは基本的に日本の労働基準法が時間給に準ずることに起因している。
遅刻した人、自分よりも仕事が遅い人、生産性が低い人と同じ時間働いて同じ給料だとみんな納得しないのだ。
つまりこれは日本特有のメンバーシップ型の雇用形態である。

そして、障がいとは健常者から障がい者の引き算をして、足りない部分を訓練によって補ったり足していく感じ。

次に、IPSの場合は働きたい仕事を見つけて、すぐ働く。すぐ給料もらう。

しかし、当然出来ることと出来ないことがあるので出来ることとその成果によって評価をもらうというものだ。

こちらの考えでは障害とは健常者からの引き算ではない。

根本的に違う。

障害とは社会や法律・制度の側にあるという考え方だ。
精神疾患を持った人が、病気や薬の影響で朝起きることができないのは普通のことです。だったら変わるべきは社会の側である。という考えです。

だから、まず雇用して・働く・そしてエラーが発生すれば主治医や専門職・会社が主に対応したりフォローアップする。

また、労働についても与えられた時間を与えられた仕事をするのではなく、企業や顧客に価値を創造・提供することで賃金を得るというなんともアメリカちっくな考え方だ。クリエイティな仕事や営業など成果物がはっきりとした仕事に向いているとも思う。
ジョブ型の、、世界的見て一般的な雇用形態である。

そしてここからが僕の勝手な考察になります。

認知度が低いので広報したり営業活動を一生懸命やらないといけません。

そして、福祉ワーカー特有のグイグイくる感じと、キラッキラした目で営業に来た人がSDGsや働き方改革、特に障害者雇用に関する法改正などを盾に正義の鉄槌のように振る舞われたら受け入れ難い。

労働者の受け取り方としては、障がい者を訓練するよりも障がい者と普通に働けるように社会を訓練するってことになります。

経営者目線だと、障がい者が働けるようにあなたの会社が変わってくださいってことになります。

福祉ワーカーとして贔屓目に見てもあまり気持ちの良いものではありません。
例えるなら、客が店にお客様は神様なんだから最高のサービスをするのが当たり前だろ?と、店側に言ってるのと同じに感じます。
クレーマーかよwwwって話です。

そう言われて、はいそうですね!って素直に思えますか?

ただ、社会としてそういった方向に進むべきだと思うし、僕もいつ病気になるか分からないのでそういう社会になってほしいと思います。
これはみんな同じだと思いますが、自分が雇う!だから変わります!!っていうのはなかなか難しいというジレンマ。

課題は上げ出したらキリがないし、コロナ禍で健常者もかなりの人が生活に困窮しているのでそっちの問題の方が優先度が高いと思う方もいると思います。

そこで、ここからが僕からの提案です。

社会の側に障害があるからそれを取り除いて病気や障がいを持っても自分らしく働ける社会にするべきと思う人はそっち方面で頑張ってください。

コロナ禍で生活に困窮する人を助けるべきと思う人はそっち方面で頑張ってください。

僕は、僕に出来ることをするのでお互い別の道で頑張りましょう。
自分が問題だと感じたことを解決する為に自分が動くことが、僕は人生の醍醐味の一つなんだと思います。


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