【マインド】同志少女よ、敵を撃て【読書感想文】
おはようございます!まなてぃーです🧜♀️
読了後の思いそのままに綴る読書感想文です。
人に勧められて手にした本ですが、積読しがちな私でもスラスラと一気読みしてしまう程の面白さでした!
多くの人と感想を語らいたいと思い、久々に駄文を書いています。
しれっと3ヶ月ぶりです。笑笑
「同志少女よ、敵を撃て」/逢坂冬馬
早川書房(初版発行2021年11月)
1.あらすじ
舞台は独ソ戦。
平凡な村に暮らす少女がひとりの女性狙撃兵として育っていく物語です。
次々に仲間を失くし、多くの敵を撃ち、迎えた結末とはー?
畳み掛けるラストは圧巻です!!!
※女性の立場についてのメッセージも強い作品ですが、
本記事では戦争そのものに焦点を当てています。
2.感想
まず、単純に独ソ戦とロシア(ソ連)人民の心情への理解が深まりました。
同時に、今も変わらぬその国家体制に想いを馳せずにはいられませんでした。
月並みですが、一日でも早く人々が心穏やかに過ごせる日が訪れることを願って止みません。
物語は序盤から戦争の生々しさが臨場感たっぷりに描かれており、
戦争とはどういうものかを終始見せつけられたような気がします。
私が最も感じた戦争のリアルは、
敵と味方、加害者と被害者、兵士と市民、国と人民等がハッキリと二分化できないことへの人々の苦悩です。
怒りや憎しみや悲しみとは違う感情を抱えながらも生き抜かなければならないこの現実こそ、
戦争の恐ろしさであると感じました。
戦争は人を変えます。
怪物にならないと生きられません。
でも、「皆怪物であったなら、どんなに楽だろうか」と考える人がいます。
怪物か怪物でないかの二分化もまたできないのです。
「自分を見失うな」と言う人がいます。
それでも、戦争は人を変えます。
戦争が二分化できないものであるのに対し、
「戦いたいか、死にたいか」の問いは強烈な対比でした。
戦時下ではそれが全てなのかと始めは思いましたが、
戦い方=生き方にも何通りもの道があることが最後に分かりました。
戦いのない現代の日本で、どれだけの人が自分を見失わずに生きているのでしょうか。
自分はそんな生き方ができているでしょうか。
そもそもそれが正しいことなのでしょうか。
正しい、正しくないは誰が決めるのでしょうか。
生きる上で重要な価値とは、撃つべき敵とは?
最後に、作中の人物の言葉を引用して終わります。
「もう戦争は終わる。
そうしたら、平和の時代は終わらないさ。
世界中が戦争の恐ろしさをいやってほど知ったんだもの。
きっと世界は、今よりよくなるよ。(後略)」
皆さんはこの言葉を受けて何を感じますか?
See you on Sunday. 👋
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