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わたしの仕事(働くことの価値)

九條です。

インターネット(とくにSNS)上の世界「だけ」での人との繋がりというものも現代社会においてはそれなりに注目に値するとは思うのですが、それはあくまでも仮想(バーチャルな)世界、あくまでも「仮想の」空間上での繋がりであって、仮に私に何千人ものフォロワーさんが居てくださったとしても、それが私自身にとって「現実の」世界でどれほどの力になるのか…私は多少の疑問と不安を抱いています。

幸いにも私は文化財の調査技師や博物館学芸員という仕事を通じて、北は北海道から南は沖縄県までの各都道府県や多くの市町村の教育委員会の文化財関係の人たちや博物館の人たちをはじめ、その他の様々な分野の人たちと、この現実の(リアルな)世界で繋がりを持たせていただくことができています。

それは、おもに文化財の調査や博物館業務などでたいへんお世話になった人たちです。

文化財の調査技師をしていた頃には各地に赴任してしんどい思いもしましたが、その土地土地での多くの人との繋がりができたのはたいへん有り難いと思っています。またその時は文化庁の末端でしたので、文化庁や文部科学省の人たちにもたいへんお世話になり、その人たちとも知り合う事ができました。

博物館の学芸員業務では、全国の(ときには海外の)博物館とも連携して学芸員どうしが横の繋がりを持ちます。民間企業が所有しておられる文化財などを貸していただくときには、その企業の代表者さん(社長さんや会長さんなど)にお願いしたりもします。法的な難しい問題が発生しそうなときやトラブルが発生したときには、法律の専門家である弁護士の先生に相談したりもします。

これらの人たちとの繋がりは、私にとってお金に替えがたい生涯の宝となっています。

実際にお会いしたり(←これがいちばん大事)ときには電話やメールやLINEなどでそういう人たちに相談をすると、実際にこの現実の世界で動いてくださり、たいへん大きな力になってくださいます。

どのような分野のどんな仕事においても、その労働はお金を儲けるためだけにするのではなくて、仕事を通じてたくさんの人との繋がりを持つことによってその事が自身の学びとなり、自身の視野が広がり、多様な人間関係が広がって行くのだと思います。

そこのところに、お金には替えがたい労働の価値(労働の対価ではない)があるのだと思います。

文化財の調査技師や学芸員の仕事をさせていただき(仕事上での苦労は絶えませんが)、たいへん有り難いことだなと思い、日々感謝をしています。^_^


©2023 九條正博(Masahiro Kujoh)
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