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大阪市・奇跡の安倍晴明神社 参拝

九條です。

昨日(2023年7月15日)は、大阪市阿倍野区あべのくにある安倍晴明神社あべのせいめいじんじゃさんへ詣りました。

ウチからこの神社さんまでは自転車で10分少々。地元(鎮守さま)なので私はよくお詣りしています。普段からここの御祭神の安倍晴明さんにお護りいただいているという実感があります。

昨日の大阪はとても良い天気で、ジリジリと真夏の陽光が照りつける暑い(最高気温34度の)日でした。けれどもこの安倍晴明神社が鎮座している上町うえまち台地上には、心地よいそよ風が吹いていました。


【安倍晴明神社とは】
この大阪市阿倍野区にある安倍晴明神社は、平安時代に活躍した陰陽師・安倍晴明の生誕地にあります。晴明の没後2年経った1007(寛弘4)年の創建と伝えられています。

安倍晴明神社

ちなみに、全国的に有名な京都の晴明神社せいめいじんじゃは、安倍晴明の邸宅跡にあります。こちらも晴明の没後2年経った1007(寛弘4)年の創建とされています。

この大阪市阿倍野区の安倍晴明神社は、現在は小さな神社で近くにある阿倍王子神社あべのおうじじんじゃの境外末社(飛地境内地)となっていますが、かつては広い境内地を持つ独立した大きな神社だったと伝わっています。


【安倍晴明神社の境内】
現在の安倍晴明神社の境内地は約180坪(600平方メートル)程という小さな神社です。その中に、

◎「手水舎」
◎「泰名やすな稲荷神社」(安倍晴明さんの父である安倍保名あべのやすなをお祀りしている社。江戸時代からこの地にあると伝えられています)
◎「安倍晴明生誕地」の石碑
◎「鎮石しずめいし」(安産祈願のための石)
◎「産湯井の跡」(安倍晴明がこの井戸の水で産湯を使ったとされています)
◎「葛乃葉くずのは飛来像」(晴明さんの母である葛乃葉さんの像。この葛乃葉さんは霊狐だったという伝承があります)
◎「安倍晴明公銅像」(安倍晴明千年祭のときに建立)
◎「拝殿」(国の登録有形文化財)
◎「本殿」(国の登録有形文化財。本殿は拝殿の奥にあるので見えません)

などが所狭しとあります。またこの境内地全域には大阪市の保存樹林が植えられています。

手水舎の水盤
葛乃葉飛来像(右)と安倍晴明公銅像(中央)


【そのとき奇跡が起こった】
この安倍晴明神社には、近代に入ってからも奇跡的な出来事がありました。それは太平洋戦争の末期。1945(昭和20)年の、あの猛烈な大阪大空襲の時にはこの付近一帯も焼け野原となってしまいました。

この神社の境内にも爆弾が直撃しました。けれども、なんと、境内に落ちたその爆弾だけは爆発しなかったのです。

ですからこの辺り一面が空襲で焼け野原となったにも関わらず、この安倍晴明神社とその周りだけが無傷でポツンと残っていたと言われています。

この話はインターネット上ではあまり見かけませんが地元では有名な話で、また私の祖母(大正7年生まれ、平成27年に97歳で没)もその目撃者の1人でした。

この事を示すかのように、現在の安倍晴明神社の拝殿・本殿は1924(大正13)年築のもので、国の登録有形文化財に指定されています。


【安倍晴明神社の御利益】
この安倍晴明神社の御祭神が陰陽師(陰陽寮の優れた学者であった)安倍晴明さんであることから、学問の神様(学問上達)、魔除け、除災招福のほかに、安産祈願の神様、占いの神様としても古くから信仰されてきました。

また上記の爆弾の話から、爆弾除けが転じて、災難除け、火除け、呪詛封じ(悪意ある人からの怨恨を消したり遮断したり跳ね返したりする)などにも絶大なる御利益があると言われています。

【豆知識】
神社参拝で注意する点
神社を参拝するときの「作法」については、インターネットで検索すればたくさんヒットすると思います。けれどもそういった「作法」や「決まり」ではないけれども「注意」しておいたほうが良い点については、あまりインターネット上には掲載されていないと思います。以下は私がまだ30代前半だった頃、文化財の調査でたいへんお世話になった、当時和歌山県の神社に奉職しておられた神主さん(禰宜さん)から教えて頂いた注意するべき(心得ておきたい)点をいくつか挙げたいと思います。

(1)鳥居をくぐった後は無駄なお喋りはしない(神社への参拝は観光ではない)

(2)参道の正中(中央)は歩かない

(3)参道を横切る時には頭を低くする(神様の前を横切るから)

(4)お賽銭は静かに丁寧に入れる(投げ入れない)

(5)写真撮影は必ずお詣りを済ませたあとで

(6)写真撮影はその神社に神職さんがいれば許可を得るようにする

(7)撮影許可を得ても、社殿(神社の建物とくに拝殿や本殿)の正中(正面)からは撮影しない

(8)社殿の扉が開いている時(外から社殿の中が見えるような状態の時)には、絶対に撮影しない

(9)神事が行われている時には絶対に撮影しない

などなど…

これらの注意点はみな「神様を敬う」「神様に対して不敬にならないようにする」という真心を形(姿)で現しているものだという事です。


【いよいよお詣り】
一般に神社への参拝は、日の出から14時頃までがベストだと言われています。それは神様が活動されている時間帯だと言われているからです。

私は(個人的に)いまとても多忙なのですが昨日は神社へ到着したのが13時35分。なんとか間に合いました。^^;

いま私が取り組んでいる難題。それはいままでの私ならとうに諦めていた(心が折れていた)問題だと思うのですが「なんとしてでも解決したい」と思って、昨年の夏にここの晴明さんに祈願しました。

拝殿

そして折々にお詣りをして、お護りいただいている御礼とその経過報告を申し上げています。

詣る度に、色々な新しい知恵が次々と湧いて来ます。そしてそれに果敢に挑戦する気力も湧いてきます。

そうした目に見えない大きな力で晴明さんにお護りいただき、背中を押していただいているような気がしている今日この頃です。^_^

【安倍晴明神社】
大阪市阿倍野区阿倍野元町5-16
阪堺電車「東天下茶屋(ひがしてんがちゃや)」駅から南東へ約200m(徒歩約2分)
※写真:2023年7月15日 九條正博 撮影

※掲載写真は安倍晴明神社の神職様(常駐しておられる授与所の方)から許可を得て撮影しました。ここの神職様はいつもニコニコしておられる優しいお爺さんです。^_^

©2023 九條正博(Masahiro Kujoh)
剽窃・無断引用・無断転載等を禁じます。


【ご参考に】
安倍晴明神社オフィシャルサイト

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