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はつメモ#11:水曜どうでしょう

後にも先にも"こんなに熱中して観たバラエティ番組"は無いと思う。

※皆さん「はい、ご存知!」のつもりで書いてしまうので、細かな説明はあまりしません。ゴメンなさい。

僕は水曜どうでしょうのおかげで北海道を深く知り、凄く好きになり、道民の皆さんに敬意と全幅の信頼を寄せる者です。
あまりに好きで東京に居ながら北海道本社の会社に入ったくらいです(笑)

概要をWikipediaより抜粋します。

レギュラー出演者は鈴井貴之と大泉洋のタレント2人。
ロケ同行ディレクターに藤村忠寿ディレクターと嬉野雅道ディレクターの2人。
基本的にこの4人が過酷な旅を行い、その模様を放送する。

今や主演俳優や紅白の司会に抜擢される程大人気の大泉洋さんを全国区へ押し上げた番組がコレです。

僕が水曜どうでしょうを知ったのは、大学時代です。
2000年頭辺りにネットゲームで知り合った北海道の友人とのチャットで「めちゃめちゃハマっているバラエティがある」と、録画して送ってきて貰ったコトがキッカケです。

その時は原付東日本で、そこまでハマりませんでした。
いくらか経っても尚推してくる友人が、インターネット上で無料で観れるよと紹介され、
その時にあった企画が「ユーコン川160km」でした。

ここでドハマりし、しかし住まいは東京だった為やはり友人から取り寄せてはチャットで語り盛り上がってました。

水曜どうでしょうは男4人が旅に出て色々するだけと言えばそれまでです。
ですが、当時そんなホームビデオの延長線のような緩い番組があっただろうか。

分かりやすい茶番あり、乱暴な進行があり、強制終了もあり。企画をボロカスに糾弾してボヤいたり、ケンカしたり。

今はそう云う番組もありましょう。
たぶんその元祖はココにあると思います。

当時は民放でも特にフジテレビが天下を取っていた時代。
ごっつええ感じやめちゃイケなど、バラエティは俳優などよりギャラも安く血気盛んなお笑い芸人さんたちを担いでた時期です。

ネット文化はまだそこまでありません。

世の中を観れるのはテレビでした。
社会としてのバブルは崩壊したが、テレビ番組がバブルに入った。バラエティも、ワイドショーも、アニメも。

テレビの様相はここで大きく変わったように感じます。
僕の体感では、各局のしのぎの削り方が昭和の時よりも表層化して「視聴率」の亡者となっていた最後の時代が1990年代に思え、そして各番組のカタチは日本の縮図でもあったと言えます。

そんな殺伐とした群雄割拠の中で水曜どうでしょうが生まれました。
そう考えると、ミスターこと鈴井貴之さんの慧眼が垣間見えると言うものです。

水曜どうでしょうの素晴らしい所として…、
地の利と資源(人、物、お金、時間)を最大限に活かす。
D陣が表に出ちゃう、ゲストやテレビ関係者の扱いがメインキャストレベル。他様々あります。

中でも僕はD陣(ようは制作者側)とキャスト(出演者)の関係がイコールに見えた事に注目します。

※僕の主観です。
テレビと言うのは予定調和(台本)の部分があるので、何にしても計算づくで作られてます。アレコレ素材を撮りながら最終的に編集で視聴者感情を動かす画が出来る…と。

なので演出や総合演出、作家、プロデューサー、ディレクターなどの制作陣がその骨子を決め、それを演者がファインダーの向こう側でパフォーマンスする、と。

そうなると関係性としては「制作陣>出演陣」です。
キャスティングする側"される側"と捉えると自然な成り立ちなのですが、制作陣のチカラが強大になり過ぎると演者が萎縮してパフォーマンスに影響する事もあったでしょう。

当時ですから健康を害し時には死に至る程の重労働にハラスメントは数多ほどあって大変だったと思います。

そんな中で水曜どうでしょうはその関係性が「逆転する」局面が数多く、またそれが演出上だったとしても大泉さんの一貫した(?)キャラクターで自然に状況を受け取る事が出来る。

2人の出演者は元より、画角に入らない2人までも「キャラ」が立っていて、しかもそれはディレクションとキャストの関係。本来立場を違う存在なのに渾然一体となって「企画に挑む姿がある」

これは当時に於いてはスゴい事です。
曰く「地方ローカルの自由な感じ」と謙遜して言いますが、僕はそうではないと思います。

件の背景にして、コンセプトを打ち出したのだと。

その答えは後年に水曜どうでしょうの亜流番組が出た事が、証明となりましょう。


さて、ここで僕が特に好きな企画をご紹介します。
ちなみに最近のは分かりませんが、アフリカまでは観ました。

1.対決列島からのユーコン川160km
対決列島と云う北海道から鹿児島まで甘いモノで対決しながら日本縦断する乱暴な企画で、負けたらユーコンで川下りと云う流れでした。

音だけで映像が想像出来るくらい観てます!

何が面白いかと言えば全部面白いんですが、対決列島でのヤスケンのポンコツさ、大泉さんの珠玉のボヤキ。ユーコン川での大泉さんと藤村ディレクターとの料理後の口ケンカが見どころです(笑)
ミステリーハンター、荒々しい男、シェフ大泉のくだりは今でも笑います。
アウトドアで「ゴォウ!」とペグを打ちたくなる企画です。

2.釣りバカ対決 氷上わかさぎ釣り2
ミスターとonちゃん(安田顕さん)VS大泉さんとnoちゃん(音尾琢真さん)の2対2で、わかさぎを釣ると云うもの。
これはドキュメントでしたね(笑)
酒の差し入れからの展開が面白くて、リールが壊れたミスターが執念で腕を氷の中に突っ込むシーンは「観てる方はバカバカしく感じるが、やってる方は超真剣」の温度差の絶妙さが面白かったですねぇ。


3.激闘! 西表島
一度レギュラー放送が終わって2回目の企画。
1番好きなのは企画発表の時の大泉さんの狼狽え方です(笑)
前企画が終わった時に「牛追い祭りのような荒々しい企画が良い」と言っていて、企画発表のパネルでそうミスリード出来そうなカタチに持って行ってからの、国内でムシを獲ると云う。この落差が良いです。

既にレギュラーは終わっていても大泉さんの撮れ高への嗅覚とボキャブラリーの素晴らしさが際立っていました。

4.アメリカ合衆国横断
ロードムービーのように各地でドラマが起こる名作です。
程よく広大なアメリカの原風景を見せてくれるので、そう云う意味でもロードムービーだったと思います。
個人的にはミスターが壊れ始めたくらいが面白いです。
当時の大統領はクリントンでした、時代を感じますね。

…他にもメチャメチャ好きな企画はありますが際限無いのでこの辺にします。


僕は水曜どうでしょう本編が好きですが、言わばスピンオフのようなモノもとにかく好きです。

ひとつに「蟹頭十郎太」と言うお芝居がありました。
主演:大泉さん、脚本:嬉野D、演出:藤村Dのお芝居です。
大泉さんは演劇畑の方だから分かるが、D陣の才能が光りまくってしょうがない。
見には行けませんでしたがDVDは持っていて、

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わざわざ見に行った友人に買ってもらいました。

蟹頭十郎太は本当に素晴らしいお芝居で、笑いあり涙ありでした。僕に芝居と脚本の世界を教えてくれたバイブルです。

そして僕をチームナックスへ誘ったお芝居でもあります。
改めて彼らを知り、ナックスを箱推しするに至りました。

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このプレミアムDVD-BOX(値段は忘れたがそこそこの値段)を先行予約で獲得してるって言ったら、愛が伝わりますか?

まだあります。

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グッズも買っちゃう(笑)

そして極め付けが…。

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水曜どうでしょう祭り2013にも行っちゃう(笑)


今も尚続いている水曜どうでしょう。
ハッキリと僕は「今も楽しい」と言えます。

そして水曜どうでしょう好きの方に「品性で悪い奴は1人も居ない」と僕は確信しております。

もしかしたらあの4人が作りたいものは、同じスキで人と人とが番組で繋がれる事なのかもしれません。

それは成就しました。

今の時代こそ水曜どうでしょうの企画にあるような、
「笑い」「繋がり」「ユーモアとジョーク」

そして皆が楽しめる「エンターテイメントドキュメンタリー」の要素が必要なのかもしれません。

P.S.書くのに3週間掛かりました…お待たせしてすみません。

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