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好きな人とケンカした日の夜に読みたい歌集 林あまり/スプーン



わたしのからだの重さをいつも知ってきた
たったひとりのこの腕と胸

あなたの髪 わたしのと比べる
べつべつにつくられたことを喜んでいる



愛か狂気か寂しさか
そんな狭間でふわふわしてる
たぶんこれは「少女」が書いてる



この歌集では終始
「あなた」と過ごす時間を、その嬉しい気持ちを
えげつない細かさで噛み締めていて

こっちが「もうええて」と
胃もたれするくらいの「スキスキ」が詰まってる


そんな胃もたれ要素はわたしの中にも存在するから
わたしは彼女が他人と思えない




好きな人とケンカした日の夜とかに
ひっそり読んでほしい本です




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