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保育のサポートが必要だとしたら

クラス運営の中の「支援」は難しい

今回は以前の投稿でお話した、クラスの中にいる問題のある子、いわゆる「グレーゾーン」の子ども達に、私の経験した保育をお話したいと思います。 

私が当時働いてた保育所は、私の思う理想とは程遠かったことを覚えています。「支援」することの難しさを痛感し、「保育士とは、保育所とは」と自問自答した日々を過ごしていました。
そうです。「差別でしょ、あーゆー対応は」のクラスです。27人の年長児に7人のグレーゾーンの子どもがいたクラスでのお話です。

(事例①)誰からも嫌がられるA君

A君は、部屋の中を動き回り、大きな声で話をし、気に入らないことがあると暴れたり、他の子に危害を加えてしまう。
友達から嫌がられる。他の保護者からは苦情を言われ、他のクラスの先生からは「手に負えない」と苦言を言われる。

私は・・・

A君の最大の理解者となり行動の改善に力を注ぎました。自分の得た知識の中で、できる限りの療育を試みました。

結果、A君と母は少しずつ良い方向に進み、小学校へバトンをつなげることができたのです。

冷たい心

最後まで他の親子からの理解は得られず、私が「特別扱いをした親子」といった冷ややかな感情が渦巻いたのです。

保育所は、同僚は、「やっと卒園してくれた」と安堵し、後は知らぬ存ぜぬと言った空気が流れたのです。

果たして、それは適切な「支援」だったと言えるのでしょうか。

他の子ども達は幸せだったのでしょうか。

集団生活の中で「支援」すること、出来ること。

「支援」とは・・言葉に出すことは簡単なことですが、実際の保育現場でどれくらい「支援」ができるのでしょうか。

発達に問題を抱える子だけがいるいわゆる「発達支援センター」であれば、発達に関する専門職の人がいて、悩みや不安を抱える保護者に寄り添い、その子に合った適切な「療育」が提供され「支援」が保障されます。

しかし、保育所・園、幼稚園のいわゆる「幼児教育」の現場では、全員が平等に利益を得て何の隔たりもなく過ごすことが保障されている場所となっています。
どの子もみんな健やかに共存し、親は社会生活の中での成長を喜び、何らかの期待を持って預けています。

その中に、保育士の手をわずらわせる、他の子に危害や悪い影響を与える、いわゆる「問題児」の存在はどのような環境を作り出しているのでしょうか。

私が保育士として現場で働いていた時に経験した悩みや葛藤、対応や支援は果たして本当に合っていたのか、必要とされたことだったのか、自己満足にすぎなかったのか、今でも思い考えることがあります。
同じように、保育の現場でできることは何なのか、何ができるのか、悩む保育士さんは多いのではないでしょうか。

「保育に寄り添うホッとサポート」

「発達障害を抱えているであろう子」がいる中で、全ての関係者が幸せだと感じる幼児教育を運営するためには、保育士や幼稚園教諭にとって課題が山積みだと思います。

もし相談できる、任せられる、頼れる存在となるサポーターがいるとしたら、全ての人の葛藤が解消される時がくるのではないでしょうか。
サポーターに、大変な子どもの対応について悩みを相談したり、難しい保護者の対応をお任せしたり等。保育士さんがサポーターを雇うような支援があったら「辞めたい」と思う前に「どうしてらいいか」「何が必要か」「相談したい」と前向きになれるのではないかと考えたのです。

幼児教育が共生社会となるためのお手伝いをさせていただくことが、私流の「支援」だと願っています。それが私が始めたいと思っている「保育に寄り添うホッとサポート」です。

「保育に寄り添うホッとサポート」については、また後日お知らせします。

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