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MONO語り|モノたちの、語り

れーこ:わたしたちのご主人ってほんと変わった人よねー。わたしとの出会いはもう30年近く前でさ、その頃わたし、サンフランシスコのダウンタウンのお店にいたんだけど、肩をいからせ、息を荒げて、目は血走らせた、ちょっとおばちゃんみたいな東洋人の若者が、お店の中をくまなく歩き回ったあとに、ふと、わたしのいるコーナーに気づいて、ダッシュして来て、ひっぱりだされたーと思ったら、つま先から頭のてっぺん、はてはおなかもせなかも、骨のずいまで、なめまわすようにチェキられてさ…、

ふーく:わかる!そのかんじ!ぼくも西海岸から東京の下北沢に来てたんだけど、あの、ぼくらをさばくスピードといったら、で、ぴたっと、みつめられて(笑)

ザッカー:ま・さ・に!www 俺なんか専門店出身で、ふだんは年配の顧客しかこない、ある意味敷居の高い店なのに、初見のご主人、おどおどしつつも、目は皿で…。

れーこ:皿は、わ・た・しw でさ、接し方もへんじゃない?わたしはほんらいは回りながら奏でるんだけど、ご主人は、小刻みに、行きつ、戻りつさせるし、わたし、しゃっくりが出そうで!

ふーく:ぼくなんか裏向けにされるんですよ!ポッケの内袋とかがさらされちゃって「ちょ、それ」ってなるんだけど、あの人、むしろそれがかっこいいって思ってるふしすらあるんですよね。

ザッカー:なんか、セオリー通り、にしてくんないよなー。俺も、フランスや北欧出身のおねーちゃんにはさまれたり。ま、意外といいもんだけどね♡

れーこ:ぁに言ってんのよ!そもそもあの人じゃなかったら、わたしたちだって普通は、こうして出会わなかっただろーしー。

ふーく&ザッカー:たしかに!

れーこ:てかさー、こないだまでのご主人、ひどかったよねー。乾いたどろと、細かな切りくずや葉ゴミにまみれて帰ってきたと思ったら、着替えもしないでぐったり横になったっきりで、、、で、むくりと起き上がっても、ずーっとパソコンのモニタにはりついたままで…。

ふーく:そそ、だから、当然、ぼくらには目もくれないし。

ザッカー:俺も、チェストの上で放置プレイよ。埃はつもるし、もー、のど、いがいが!

れーこ:でも、元気にになってほんと、ほっとした。

ふーく:しかも、ぼくらも超ひさびさにお出かけできるらしくて!そのうえ、うまくいけば、あたらしいご主人のもとにお引っ越しできるかも、って!!!

ザッカー:うんうん、たのしみ、だよね〜♡

ふーく:え?あっ! 楽しみってことは〜?

3人:もう楽しさがはじまってるって、こと〜〜〜!!!

https://www.youtube.com/watch?v=o1L9RPEM634

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http://tetoka.jp/archives/7576

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