【LINEヤフーインターンシップ2024】エンジニア職 先輩エンジニアTalk Session イベントレポート データサイエンスコース編
「先輩エンジニア Talk Session」では、LINEヤフーで活躍するエンジニアがインターンシップの参加経験談や新卒として入社後の業務内容や働き方などをトークセッション形式で共有するイベントです。今回は2024年4月25日にエンジニア職・データサイエンスコース向けに開催されたイベントから、登壇者のライトニングトーク、当日リアルタイムで参加者からの質問に回答したQ&Aセッションの内容をピックアップしたレポートをお送りします。
このレポートは、LINEヤフーのエンジニア職に興味を持つ方々、特にインターンシップへの参加を検討している学生に向けたものです。イベントで共有された貴重なインサイトや経験談を通じて、LINEヤフーでのインターンシップの価値や、エンジニアとしての成長機会について深く理解していただける内容になっておりますので、興味を持っている方、迷っている方はぜひご覧ください。
※本記事で紹介されているインターンシップの内容は、旧ヤフー株式会社で開催されたものに基づいています。登壇者の発言は過去のインターンシップ開催当時の内容で、LINEヤフーインターンシップ2024の開催内容とは異なる場合があります。
合わせて、他コースのイベントレポートも参照ください。
ソフトウェアエンジニアコース編
インフラエンジニアコース編
登壇者
Q. インターンシップで経験した業務や学んだことは?
ーまずはおふたりがインターンシップに参加した際、どのような業務に携わったのかをお伺いできればと思います。
佐野 2021年、旧LINEでエンジニア職の就業型インターンシップに参加し、 Financial Data Scienceチーム(当時)で「Visa LINE Payプリペイドカード」ポイント還元施策の効果検証に携わりました。最初は簡単なクエリを叩きながらデータに慣れ、インターンシップ課題のオンボーディングを受けるところから始まりました。僕が配属された部門では事前にチュートリアルが用意されていたため、その課題に取り組みながら「LINE Pay」のデータに慣れていき、その後は基礎集計や簡単な可視化を行い、データへの理解を深めながら分析方針の設計を進めていきました。そこから実際に分析に利用するためのテーブルの設計・構築を行いますが、非常に時間がかかり当時はとても驚いた記憶があります。決済に関するデータのためレコード数が非常に多いうえに、iOSとAndroid間では求められる前処理が異なるなど、分析に取り組む前に注意を払うべき点が多くありました。当時は全く馴染みのない領域だったこともあり、新鮮でとてもおもしろかったです。その後、分析とその結果の考察をし、最終的には分析チーム、企画チームへのプレゼンテーションを行います。分析チームのメンバーからは技術観点でのフィードバックを、企画チームのメンバーからはビジネス観点でのフィードバックをそれぞれいただけたので貴重な経験になりました。
分析設計の流れや課題設定など、実際のプロジェクトに入らないとできない経験を積めたことは貴重な経験でした。実際にインターンシップ生として働いてみて、会社の雰囲気を感じ取れたことも良かったです。特に印象的だったのは同じチームの方々が非常に「強いデータサイエンティスト」だったことです。僕が普段勉強するときに読んでいた書籍の著者や、普段よく使うライブラリのコントリビュータがいて、驚いたことを覚えています(笑)入社後もインターンシップの経験は生きていますし、データサイエンティストのロールモデルを持った状態で入社できた点は自分にとってもモチベーションになりました。
松井 私は2021年、旧ヤフーでエンジニア職のインターンシップに参加しました。内容は「ニュースサービスにおけるYahoo!の収益最大化を目指したユーザー分析・施策提案」。「Yahoo!ニュース」には広告のエリアがあり、会社としては広告収益を増やしたいため、広告をクリックしてくれるユーザー数増加を目指しています。そのために、ユーザーがどんなニュースにアクセスしているのかのログ、ログインユーザーの登録性別、年齢、そのほか推定された属性情報などのデータセットや「Yahoo!ショッピング」や「Yahoo!オークション」などの購買行動のログを活用し、膨大なデータを分析していきます。まずは「どんなユーザーがクリックしてくれて、どんなユーザーがクリックしてくれないのか」のユーザー状況を捉えるところから始まります。それぞれどのような特性があるのかをデータから分析し、収益増加に繋げるための施策と一緒に提案としてまとめていきます。
インターンシップの最終日には分析した内容とそこから立てた仮説や、収益増加に繋げるための施策提案をプレゼンテーションしました。
インターンシップの経験を経て、多岐にわたるサービスから得られた膨大なデータの取り扱いを学べた点がもっとも良かったと感じています。大学の研究だとそこまで大規模なデータに触れる機会も少ないですし、LINEヤフーは国内でも最大規模のデータ数を持っている企業のため、貴重な経験になりました。また、研究でのデータ分析とは異なるビジネス観点のデータ分析の方法を学べたことも良かったですね。メンター社員からもサポートをしてもらい、成果をアピールするためのプレゼンテーション方法も学べました。これはその後の大学院での研究発表にも生かせた点です。
インターンシップ時と入社後の配属チームが異なりましたが、インターンシップ時の配属チームが利用する社内ツールの開発に入社後携わる機会があり、インターンシップ時のユーザーとしての経験を生かしUX向上につなげられた経験になったと感じています。
Q. インターンシップ参加を決めた理由とその後の入社の決め手は?
佐野 僕の会社選びの軸は自社サービスを持っている事業会社であることと、ある程度大きな規模のデータサイエンス組織を持っている会社であることの大きく2点でした。その軸をもとに旧LINE以外にも他社のインターンシップにも参加し、最終的には「一番楽しかったから」という理由で入社を決めました。
松井 私はインターンシップ先を選んでいるときはデータサイエンス領域に絞らずほかのエンジニア職種でも幅広く企業を見ていました。多くの企業の募集要項を見ていくなかで旧ヤフーのインターンシップのプログラムに興味を持ち、エントリーしました。最終的な入社の決め手はインターンシップに参加した際の社内やチームの雰囲気が合っていて、居心地が良さそうだと思った点ですね。
Q. インターンシップ参加前にやっておくべきことは?
ーインターンシップに参加する前の経験やスキルややっておいて良かったことについて聞いていきたいと思います。
松井 私は学生時代の研究領域がデータサイエンスではなかったため、スキルとしてはソフトウェアエンジニアのアルゴリズムやデータ構造の理解や、研究で使うデータ分析の知識と統計学の知識が少しあった程度で、MLやデータ分析の知識や経験が豊富だったわけではありませんでした。
インターンシップ前の対策としてはコーディングテストに向けた準備や面接前に自分ができることや得意なことのアピールは意識していましたね。
佐野 僕は最初からデータサイエンティストだけを目指していたわけではなく、学部生のときはサーバーサイドエンジニアを目指していました。そのためソフトウェアエンジニア領域のスキルはありましたが、本格的にデータ分析の勉強をし始めたのは学部4年生のときに研究室に配属されてからですね。そこから自分の興味がある領域の本を読んだり、趣味でデータ分析関連のコンペに参加したりしていました。基礎的なエンジニアリングの知識はデータサイエンスに取り組むうえでも役に立っていると感じます。
ーでは、インターンシップに参加する際、データサイエンスや統計学の専門知識はどの程度必要だったか、参加当時の感覚をお伺いできればと思います。
佐野 いわゆる学部レベルの統計学の基礎知識はあった方が良いように思います。大学で使われている教科書など、良書とされているものはたくさんあると思いますのでぜひ調べてみてください。
また僕の場合は「LINE公式アカウント」のデータサイエンティストを担当していますが、「事業やビジネスに興味を持てるか」は大事なポイントかと思います。
松井 佐野さんと同様、授業レベルでの統計学の基礎知識と機械学習の基礎知識があれば入社後困ることはないかなと。同僚を見ていても物理系だったり、ヒューマンコンピューターインタラクション系だったり、バックグラウンドはさまざまです。必ずしもデータサイエンスの専門的な研究をやっていることが必須条件ではないと思います。
Q. 研究の経験がインターンシップや入社後に生かせた経験はある?
松井 研究では被験者のデータを集めた分析をしていたので、研究で得た分析に必要な統計知識はインターンシップでも生かせたと感じています。入社後は別のチームへの配属になったため直接研究が生きた経験はまだありませんが、日々新しいことを身に付けられている実感があり楽しいです。自分の研究が生かせるかどうかはそこまで気にしていなかったですね。
佐野 僕の研究テーマは医療統計に関するものだったので、ドメイン的な意味では研究内容が業務に結び付いてはいません。ただし、研究活動を通して学んだ仮説の立て方、結果を解釈し、それを他の人にわかりやすく説明する能力は、インターンシップや入社後の業務で大いに役立っていると感じます。
Q. 研究とインターンシップの両立はできた?
佐野 インターンシップに参加したタイミングは修士1年のときで、まだそこまで研究は忙しくありませんでした。ただゼミの準備で忙しい時期などは平日にインターンシップに参加し、土日は研究にあてるような動き方をしていました。
松井 私はインターンシップ参加時と論文執筆期間が被っており、インターンシップ後の時間で論文執筆を行なっていました。少し大変でしたね…。ただ、インターンシップがリモートワークだったおかげで体力的にも時間的にも出社してインターンシップに参加するよりも余裕を持てたように思います。
Q. リモートワークでのコミュニケーションや働き方はどうだった?
ーインターンシップ当時はオンラインでの参加かと思いますがコミュニケーションやリモートワークでの働き方はどうでしたか?
佐野 僕がインターンシップに参加した当時の2021年はコロナ禍だったこともあり、一度も出社はしませんでした。メンターの方が適切な頻度でのコミュニケーション機会を設けてくれ、リモートワークでも働きやすい環境づくりをしてもらえたように思います。また、僕自身がSlackやDiscordなどのチャットを日常的に使うことが多く、オンラインでのコミュニケーションへの抵抗も少なかったため、リモートワークそのものに大きな不安はありませんでした。
メンター社員もリモートワークには慣れており、質問してもすぐに回答してくれました。わからないことがあったらまずは先輩に聞いてみようと思えましたし、積極的にコミュニケーションを取ろうと思うようになりました。
松井 同じく私もインターンシップ参加時はリモートワークがメインでした。Zoomにメンター社員とインターンシップ生がカメラ・マイクオフの状態で入りっぱなしで、質問があるときはその場で聞けば答えが返ってくるというような、作業部屋のような使い方をしていましたね。そのため佐野さん同様、リモートワークだから聞きづらくてハードルを感じたことはありませんでした。入社後もリモートワークだから大変なことは少なく、むしろフレキシブルに働けるので私は助かっています。
Slackで先輩にわからないことを質問してもレスポンスは速く、回答に時間がかかる場合は「確認中」などリアクションをつけてくれることが多いためコミュニケーションで不安になることはほとんどないですね。
Q. 通常業務での1日のスケジュール例は?
松井 私は9時半から10時の間に出勤し、18時半から19時の間に退勤することが多いです。会議参加は1日1〜2時間程度で、それ以外の時間は作業時間にあてています。休憩も自分の好きなタイミングで取れるため、そのときのタスクに応じてスケジュールの管理をしています。最近はたまに1時間ほど中抜けをして運動をすることもあります。
佐野 僕は11時ごろに出勤することが多いです。出勤後はSlackの確認やその日のタスク確認から始めます。「今日はタスクをここまで終わらせる」と目標を決め、きりが良いところまで終わったら退勤することが多いです。天気が良い日は中抜けをして散歩することもあります。
ーフルフレックスのため、自分のタスクの状況に合わせて働いている人が多いですよね。
Q. LINEヤフーにはどんなエンジニアが多い?
ーおふたりから見て、LINEヤフーのエンジニアにはどのような人が多いでしょうか?
松井 技術が好きでギークな方が多いイメージです。社内のSlackでも最新技術についての情報共有が盛んで、アンテナを張っている方がとても多く私も参考になっています。人柄的にも、働くうえでもコミュニケーションが取りやすい方が多いですね。レスポンスが速かったり、丁寧でわかりやすい説明をしてくれたり、一緒に働きやすい方がとても多いと感じています。
佐野 社内にあらゆる領域の専門家がいるのはおもしろいですね。LINEヤフーには多くのデータサイエンティストがいるため、仕事をするうえでの課題が発生したときにデータ分析グループのSlackチャンネルで相談することがあります。自分のチームのメンバーではなくても、誰かが回答してくれるような環境があるので個人的にはその部分はとてもありがたいなと思っています。また、技術力だけではなくビジネス的なコミュニケーション力も持ち合わせている方が非常に多いと感じます。
Q. LINEヤフーでの仕事のやりがいは?
ーでは最後に、おふたりがLINEヤフーで仕事をするうえで、やりがいに感じていることを聞いて終わりたいと思います。
松井 とにかく大量のデータに触れられる点がもっともワクワクしますね。たとえば、「Yahoo!ショッピング」でレコメンドのモデルをつくるうえで「Yahoo!マップ」のデータが活用できる可能性もあります。こういった活用は多くのユーザーを抱えるサービスをたくさん持っているからこそできる経験なのだなと思っています。
佐野 僕は意思決定につながる分析をできたときにやりがいを感じることが多いです。分析をした結果をただ共有するだけではなく、何らかの形で意思決定に良い影響を与えることができたと思えたときは嬉しいです。データをもとにした意思決定をサポートすることはデータサイエンティストの存在意義のひとつだと思っているので、これからも取り組んでいきたいです。
ーありがとうございました!
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