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新卒社員の仕事紹介 プライベートクラウドの開発に携わるソフトウェアエンジニア編

LINEヤフーには、さまざまな領域で活躍するエンジニアが数多く在籍しています。そのなかには、新卒入社し、早くも重要な役割を担っている若手エンジニアも多くいます。今回は、プライベートクラウドの開発に携わるソフトウェアエンジニアの清水嶺さんに、新卒入社社員としての仕事内容やその魅力について伺いました。

プロフィール

清水嶺 LINEヤフー株式会社SIグループクラウド統括本部Cloud Infrastructure本部NetDev部 ネットワークフォワーディングチーム 2020年8月:LINE株式会社サマーインターン参加 2022年3月:早稲田大学基幹理工学部情報理工学研究科修士課程修了 2022年4月:LINE株式会社 ITSC Verda室ネットワーク開発チーム配属 2024年4月:SIグループクラウド統括本部 Cloud Infrastructure本部Net Dev部ネットワークフォワーディングチーム配属

清水 嶺(しみず れい)
2020年、旧LINE(現LINEヤフー)のインターンシップに参加後、2022年エンジニア職として新卒入社。インフラエンジニアとしてプライベートクラウドのネットワーク開発に従事。


自己紹介をお願いします。

清水 嶺です。2020年、旧LINE(現LINEヤフー)のインターンシップに参加後、2022年4月に新卒入社しました。入社後は旧LINEのプライベートクラウド「Verda」の開発・運営を行うチームに配属され、ソフトウェアエンジニアとしてプライベートクラウドの開発・運用に従事していました。その後、2023年にLINEヤフーとなったあともLINEヤフーのプライベートクラウドを開発するチームに所属しています。

インフラに興味を持ったのは大学の講義でオペレーティングシステムについて学んだことがきっかけです。勉強していくなかで、特にロードバランサーやリバースプロキシーなどのネットワーク技術に興味を持ち、旧LINEはロードバランサーを社内開発していることを知りました。インフラをソフトウェアで開発していることにも惹かれ、インターンシップに応募し、入社に至りました。

入社してからはどのような業務に携わっていますか。

入社してからずっと、インフラエンジニアとしてプライベートクラウドの開発・運用に携わっています。

LINEヤフーでは多くの物理マシンやネットワークスイッチ、ストレージなど多くのインフラリソースを自社で保有しています。その数は非常に多く、膨大なインフラをサービス開発者やアプリケーション開発者に向けて迅速かつ効率良く届けなければなりません。そのためには、LINEヤフーが持っている巨大なインフラを抽象化し、社内のユーザーに提供する必要があります。これだけ大きなサービス規模ではあるものの、サービス開発者とクラウド開発者の距離が近く、サービス開発者のニーズを叶えやすい環境です。ユーザーサポートも手厚くできるためプライベートクラウドを開発・運用しています。

プライベートクラウドの機能をいくつか紹介します。ユーザーが自由に仮想マシンを作成できる機能を基本として、ダッシュボードを数回クリックするだけで物理マシンが使えるようになる機能、 Kubernetesのクラスターを数分で構築できるKubernetes as a Service(KaaS)機能の提供、ロードバランサーやVPC、DNSなど各種ネットワーク機能を基本としています。あとはアプリケーション開発者がほとんど設定を書くことなくデプロイできるような機能を提供しているPaaS、各種データベース関連のサービスなど、非常に多種多様なサービスをプライベートクラウド上で提供しています。プライベートクラウドは社内限定のサービスではあるものの、LINEヤフーの従業員数を考えるとサービスとしてはかなり大規模です。

ネットワークフォワーディングチームの仕事:LINEヤフーが持つ巨大なインフラを抽象化してユーザーに提供する

私たちのチームでは主にネットワーク関連機能なかでも、主にロードバランサーやDNSをメインで提供しています。ロードバランサーはTCP、UDPのレイヤーでロードバランサーを行うL4LBというサービスと、HTTPやGRPCといったL7のレイヤーでプロキシーを行うL7LBというサービスの両方を展開しています。日々の業務はロードバランサーやDNSの開発・運用がメインです。具体的にはトラフィックの処理を実際に行うデータプレーンと呼んでいるコンポーネントの開発や、データプレーンに設定を入れ、制御を行うコントロールプレーンの開発・実装を行なっています。データプレーンはオープンソースになっているものを自社向けにカスタマイズして使うことが多いのですが、L4LBになっている部分は独自かと思います。データプレーンはLinuxのeBPFと呼ばれる機能を使用し、C言語を使用しフルスクラッチで開発しています。コントロールプレーンはAPIサーバやマシン上で動くデーモンといった形でつくっていることが多く、主にGoやPythonなどの言語や、数は多くないですがRustを使っている部分もあります。

さきほど少し触れた、Kubernetes as a Service(KaaS)上でIngressリソースを使ってL7のロードバランサーをシームレスにKubernetesから使用できるようにするためのKubernetesのカスタムコントローラーの開発もしています。

もちろん開発だけではなく運用も行っています。運用面では可能な限り効率化・自動化を行い運用負荷を下げるための取り組みをしています。ユーザーサポートも私たちのチームの役目で、ユーザーの要望に応じた追加開発やトラブルシューティングを行なっています。

ネットワークフォワーディングチームの仕事 LB (L4LB, L7LB), DNSの開発や運用を担当
データプレーン(D-Plane)の開発
トラフィックを実際に処理するコンポーネント
DNS, L7LBは主にOSSを使用。自社の要件に合わせてカスタマイズしている。
L4LBはeBPF (XDP)と呼ばれるLinuxの機能を使用し、C言語でフルスクラッチ
コントロールプレーン(C-Plane)の開発
データプレーンの機能を抽象化してユーザーに提供するためのコンポーネント(≒ APIサーバー / デーモン)
LB用のk8sカスタムコントローラーの開発
主にGo, Python, Rustを使用

上記コンポーネントの運用・ユーザーサポート
開発だけでなく運用もやっています。運用は可能な限り自動化し、運用負荷を下げる工夫も実施。
ユーザー依頼に応じて追加開発やトラブルシュートなどを行います。

プロジェクトにおいて他のチームや職種の方とコミュニケーションを取る際に工夫していることはありますか。

プロジェクトメンバー内やステークホルダー間での認識を合わせることはとても意識しています。前提や認識があっていない状態でプロジェクトが進んでいくことは非常に危険な状態です。ずれたまま進めてしまうとこれまで進めてきた議論や開発が破綻してしまうこともあり得ます。そのため、認識や前提を整理したり、合わせたりするためにはなんでもやりますし、時間をかけるようにしています。

選考を受ける前に取り組んでいたことはありますか。

コーディングテストの対策はしっかり行っていました。また、技術を触る際には、表面的な使い方や仕様だけでなく、より深掘りして理解することを心がけていました。これはコーディングテストはもちろん、実際の業務にも生かせた部分かと思います。

入社の決め手を教えてください。

インターンシップの参加を経て、「社会的に影響が大きい会社で働きたい」と考えるようになりました。事業の規模が大きければ大きいほど、技術観点でも未知の複雑な課題に直面することが多いです。我々に求められている特殊なユースケースを実現するために、プライベートクラウド上に新機能を開発することも往々にしてあります。複雑な要件や課題を考え、大企業ならではのスケール感で技術を駆使し、楽しみながら開発に取り組める環境だと感じ、入社を決めました。

また、実際にインターンシップ生として働いてみて、プライベートクラウドの開発を行うエンジニアの仕事を知ることで、インフラの仕事に関わってみたいというモチベーションも高くなっていきました。

入社後の働き方はどうですか。

チームとして出社の義務はなく、基本的には自宅で仕事をすることが多く、出社したいときはオフィスで働くハイブリッドな働き方をしています。チームのメンバーには遠方に住んでいる人もいますね。仕様の検討やシステム設計など、大きめの議論を行う際はチームで出社し、対面でホワイトボードを活用しながらディスカッションを行うことも稀にあります。

自分が働きやすい場所を選択して自由な環境で仕事ができるため、一人ひとりが生産性高く働ける環境かと思います。

今後のキャリア目標を教えてください。

コードを書くことにとどまらず、多様なスキルを生かしてプロジェクトの成功に貢献したいと考えています。また、チームを横断して事業に大きなインパクトを与えられるようなプロジェクトを企画し、それを成功まで導くことを目指しています。

最後にメッセージを。

LINEヤフーは、国内でも特に多くのユーザーを抱えるサービスを数多く提供しています。私たちが日々取り組んでいるのはそれを支えるインフラをつくる仕事のため、挑戦できることがたくさんあります。ぜひご応募お待ちしております。


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