Girls’ Xmas

カーテンは白いレースに真っ赤なバラ柄。

世界はピンクと白のホイップクリームにいちごがのってればいいの。

白いお皿の上にパンケーキをつみかさねる。ひどく文学的な作業よ。

いやんなっちゃう!シャンパーニュだって用意しなきゃいけないのに。
あの子たち、どこいっちゃったのかしら。

七面鳥なんていらないわ。お砂糖が合わないもの。

そうよ、お砂糖しかいらないの。お砂糖だけがあたしの喉を潤してくれる。
過剰なくらいが、ちょうどいいわ。

耳に赤いリボン。首輪は別注。
今日のために用意してきたの。

ああ、やっと戻ってきた。
あの子はマンチカン、きれいな庭のお家の子。あの子はラグドール、窓の外の景色をみるのが好きな子。
あたしはロシアンブルー、瞳の美しさなら誰にも負けないわ。

高貴な目、足でふみならす音楽。
くしゃっとなるテーブルクロス。
どこまでも漂う、チークの匂い。

そうよ、これがあたしよ。
あたしたちのパーティ。目をそらさないで見つめて。

ほら、あなただって、素敵な紳士。
それに、サンタってちゃんといるのね。

だってプレゼント、届いているもの。
まるで、ぴったりはまった靴下みたいね。

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