SOLOのるーく

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英語を軸に進学や移住をサポートするSOLO GROUPという会社を経営しています。主に、IELTS・TOEFL・OET学習者の手助けをしています。noteでは、twitterではあまり書かない自分の内省や振り返りを中心に書いています。

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最近の記事

早期英語が燃えるわけ

Xを開くと、また早期英語が燃えている。いろんな人があーだ、こーだと述べている。今回は、私も便乗しようと思う。 早期英語が燃えるのは、以下の2点が原因のように思う。 早期英語勢と外部の考える目標に乖離がある 早期英語の目標までのアプローチに再現性がない 早期英語の人たちが思い描く英語力の獲得には、確固たる道すじがなく、アプローチがぼんやりしているというものだ。それは事実であり、実際のところ、そういうものなのだ。 一定のお金と時間を投下して「必ず」到達できる英語のレベル

    • 技能を超えたところにある言語力

      最近になって「英語の勉強はやっぱり必要だ!」という意見の波が強くなってきたように感じる。 私が2019年に書いた記事のときは丁度「AIの進化がヤバイ!!」というムーブが強くなっていて、その頃はみんなこぞって「英語の勉強はこれから必要なくなる」と言っていた。 自分の中で湧き出た直感が合っていたということにホッと安心した反面、世論の変わりやすさ、流行りの流れの速さに少し驚いている。 その時書いた記事が、以下になります: あの頃はイーロン・マスクが「脳内にマイクロチップを埋

      • 講師に求める資質について

        教育サービスは、金銭的な関係性を超えた部分で生徒と教師の関係性が構築できないと効果がでないと信じている。 というのも金銭的な報酬があると必然的に「生徒-教師」の関係性が「お客様-教師」という関係性になるからである。 お客様は受動的にこちらが提供するサービスを享受する。待っていれば勝手にサービスが向こう側からやってくるのだ。 しかし、言語やスポーツといった運動スキルが関わる領域において、この受動的な姿勢は能力開発を大きく阻害する可能性が高い。 サッカーを教えてもらう時に

        • 試合感覚を積む

          個人的な感覚なのだけど、言語を身につけることはスポーツで上達することと似ているなと感じることが多い。 スポーツの中でも特に動きの規則性がなく、複数人の思惑が重なりあうようなサッカーやバスケットボールなどは異文化コミュニケーションまんまじゃん、と感じてしまう。 野球はなんか違う。攻守が順番に来て、各選手に役割がある。 陸上や水泳も違う。正しいフォームを再現性を持って繰り返す。 実際のコミュニケーション、特に複数人と話す時は攻守が切り替わる明確なルールがなく、話はあっちこ

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        • IELTS
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        記事

          いつの日か役にたつこと

          西洋の戦争教科書といえば、クラウゼヴィッツの「戦争論」。 対して、アジアのそれは「孫子」だそうだ。 え、そうなの? ということで調べてみると、本当にそのようだ。 実際、大日本帝国陸軍なども、孫子の戦略を悪用解釈して、壊滅的な方向に進んでいったといった証言などもある。 ビジネス世界での戦略は、戦争における戦略を模倣しているというのは有名な話です。本屋のビジネスコーナーに行けば必ずある、弱者が強者に勝つための「ランチェスター戦略」なども、人数が劣る戦争で用いられる戦略が

          いつの日か役にたつこと

          「器に合う」ということ

          この前「EIGHT-JAM」という番組で宇多田ヒカルさんのインタビュー映像を見た。終始、言葉も出ないまま呆然と画面を見つめてしまう程、一人のヒトから発せられる言葉に心を奪われてしまった。 特に印象に残っているのは「誰に向けて歌を作っているか?」(確かそんな意図の質問だったと思う)という質問に対する回答だ。彼女は「自分自身」と答えた。(実際はもっとちゃんとした説明があったが) これだけ聞くとありきたりな回答な印象を受けるが、インタビュー全体から感じた「圧倒的感」は、受け手の

          「器に合う」ということ

          ルポ若者流出

          経営学の巨匠ピータードラッカーは、「仕事とは誰が何を行うかを決めることである」と述べています。 巨匠の格言にならい、SOLOでも誰が何をするかを決めるべく、今週も共同創業者の潤平さんとお話をしました。潤平さんとは、週に一度は話をするようにしています。 ここが経営の難しいところですが、仕事はかっこたるタスクのはずなのに、タスクばかりをしていては、それはそれでうまくいかない。 「タスクに逃げるな…」 とは、皆さんもどこかで言われたか、聞いたことがあるのではないでしょうか。

          ルポ若者流出

          合理の枠から外れる

          こんな顔をしているがピザやパスタよりも生姜焼き定食の方が好きだ。特に老夫婦がやっているような古めの定食屋にいくと妙な安心感を覚える。 学生の頃は学食よりも、学校の裏手にある昔ながらの定食屋でお昼を食べることが多かった。 そこのランチには何故だかヤクルトが一本ついてくる。和食にヤクルトという謎の組み合わせだが、その店が好きでよく通っていた。 ヤクルトとは別に店員のおばさんの性格も心地よかった。誰に対しても敬語を使わず、テキパキと仕事をこなす下町の母ちゃん的な存在だった。

          合理の枠から外れる

          郷に入れば謙虚に見えるように振る舞え

          「留学前にできるだけ英語力を伸ばしたいのですが、何をするといいですか?」 資格対策を終えた受講生から、このような質問をたびたびもらいます。 国内にいる間に、できる限りレベルアップをしたい。至極当然の考えだと思いますが、個人的な答えは「現地に行ってからトライ&エラーを繰り返した方が良い」であると思っています。 というのも、決まった文脈の中で学習する英語はどうしても静的なものになり、コミュニケーション本来の瞬発性や柔軟性といった動的な経験を積むには負荷が足りないからです。

          郷に入れば謙虚に見えるように振る舞え

          「噛み砕くこと」と「トーンを合わせること」

          英語のリーディングを指導している。 TOEFL100点を目指している人から、IELTS5.0くらいの人まで対象のレベルは様々だ。壁にぶつかるポイントも違うので、「どうすればこの人にとってベストか」を考えながら試行錯誤をずっと繰り返している。 一般的にはリーディング力(読解力)は、「① 語彙力」と「② 精読力(文法力)」2つで成り立っていると考えられているらしい。 知っている語彙が多ければ内容がわからなくてもイメージがしやすいし、精読(文章構造を正しく理解すること)ができ

          「噛み砕くこと」と「トーンを合わせること」

          地元にいる何でも聞けるお兄さん

          SOLOでは「資格対策の先までサポートする」というように決めています。というのも、IELTSやOETはあくまで中期目標であって、本当に大切なものはその先にあるからです。 このように書くと聞こえがいいですが、正直なところ英語の勉強という "人生の点" でのみで人と関わるということに対してモチベーションが湧かないというのが本音です。 教育サービスは、その人との関係性が非常に大切です。自分が好意を抱いている先生の授業は有意義に感じますが、そうでない場合は地獄。初対面の先生は「本

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          たくさんの解の中から最適解を見つける

          そういえば暫く洋服を買っていない。と、ふと立ち寄ったユニクロで洋服を見ながら思った。 着ている黒いTシャツの首元はヨレヨレで、元々の色よりもだいぶ薄くなりグレーに近い色をしている。靴下もパンツも全てのゴムがとっくの昔にその寿命を迎えている。 一方、陳列されている洋服はどれもシワがなく(当たり前ですが)、私の身なりを考えると高級品に見えた。 「もういっそのこと、家にあるTシャツを全部捨てて、一気に買っちゃおうかな」 そんな考えが一瞬頭を過ったが、結局その日は何も買わず店

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          喉ちんこを触るイメージ

          「1,000時間は勉強をしているのに、IELTSのスコアが一向に伸びません。私の勉強方法が悪いのでしょうか。」 このような相談を受けることが良くあります。 この回答に関しても、自分なりに答えがでているので参考までにノートにまとめておこうと思います。 成果(今回で言えばIELTSのスコア)は、以下の公式で反映されると私は考えています。 成果 = 練習の密度 × 練習の量 × 才能 練習の密度とは、簡単にいうと学習を単なる "作業" にしていないか、ということです。

          喉ちんこを触るイメージ

          熱の伝え方

          東新宿駅を出てすぐのロイヤルホストで、大学時代の友人「嶋津幸樹」と話した。 彼は大学1年生の時点で、学習塾を経営していた。学業と事業を忙しそうに両立する彼の姿は、田舎出身の私には衝撃的で、密かに彼に憧れを抱いていた。 彼の現在の肩書きは「ブリティッシュ・カウンシル公認IELTSエキスパート」というらしい。つまり、IELTS指導者の中でトップにいる人物である。 ロイヤルホストでドリンクバーを飲みながら、日本の教育に関する専門的な話や、今後の展望についてなど、かれこれ3時間

          熱の伝え方

          鴨川で「スパイダー」を歌う

          「スピーキングを効率よく伸ばす方法はありますか?」 英語の指導をしてると、よくこんな質問をいただきます。 これはかなり難しい質問で、正直いうと回答に困ってしまいます。というのも、以前ノートに書いたように、スピーキングは運動能力に近いため、学習者個人の感性が如実に反映されるためです。 でも、だからといって、「人それぞれだからなんとも言えません」なんて無責任なことを言うのも違うなと思っています。 なので、私なりに真剣に考えた上で、個人的に一番良さそうな方法を共有しておこう

          鴨川で「スパイダー」を歌う

          ギリギリの異文化に浸る

          これまで沢山の国を訪れてきたが、一番印象に残っている国はマレーシアだ。 「なんでだろうな」と自分で考えてみた時に一番しっくりきたのは 、“非日常性” を経験することができたからだと思う。 マレーシアでは「ジャングルで原住民と一緒に生活をする」という経験をした。なぜそんなことをしたのか、という話は長くなるので今後機会があれば書こうと思う。 ここでジャングルの経験を少し共有しておこうと思う。 湿ったジャングルの道なき道を「長老」と言われる三人組の老婆等と歩いた。彼女等の身

          ギリギリの異文化に浸る