#397 お金がないと生きていけないのに,お金のことは本能にインプットされていない
どうも,こんにちは。
古田博大(ふるたひろまさ)です。
このブログを初めてご覧になる方は,はじめまして。
いつもご覧くださっている皆様,いつもアクセスありがとうございます。
僕は,1990年生まれで現在30歳。2017年1月から弁護士として働き始め,ちょうど2年半が経過した2019年7月10日にうつ病を発症し,それから今日までずっと休職しています。
うつ病発症からしばらくは,眠ったり食べたりすることもままならず,生きることそのものが苦しい時期が続きましたが,長い時間をかけて少しずつ回復することができました。今は,週2日の休みをはさんで毎日出勤練習(慣らし勤務)を繰り返しながら,復職への準備を進めています。
今年(2020年)の12月1日から,少しずつ業務にも携わるようになりました。具体的には,理論的な調査や簡単な法律相談を担当するようになりました。今のところ,仕事を理由に大きく調子を崩してはいません。
うつ病をきっかけに「自分も何か行動したい!」と思い,2019年12月から,この毎日ブログを始めました。とはいえ,このブログでは,うつ病に関することだけでなく,日々考えたことを自由気ままに書いています。
書きたいことがたくさんあって,文章が長くなってしまうことも多いですが,ブログの負担が大きくなりすぎてうつ病に悪い影響を与えないよう,書き始めてから1時間程度でアップロードすることにしています(#ほぼ毎日時間オーバーしていることはナイショです)
「書きたいがたくさんある」と「1時間でアップする」は両立が難しく,そのため,文章がつながっていなかったり,文章自体がわかりにくかったりと,弊害も多々あるんですが,どうしても「毎日ブログ」を続けたいので,毎日綱渡り状態ですが,アクセスしてくださる皆様のおかげで,今日までなんとか続けることができています(;^_^A
(ちなみに,「、」ではなく「,」を使っているのは,判決など裁判所の公式文書は全て「,」が使われていて,僕も仕事上それに合わせているからです。詳しくはこちら)
僕のうつ病の経過については↓でまとめています。
それでは,今日も書いてきます!
さて,言うまでもありませんが,僕らは今,貨幣経済の世界に住んでいます。
生活に必要な物品,例えば,食べ物や洋服,そして,住居も,お金を支払うことで確保しています。
というか,貨幣経済なので,お金を支払わないと確保できません。
本来,人間は別にお金がなくても生きていけるはずなんですが(人類の進化の歴史全体と比較すれば,貨幣経済は最近の話です),今の貨幣経済では,お金がなければ生きていけません。
しかし,僕たちは,お金がないことを前提に進化してきたので,お金のことは本能にインプットされていません。
敵に襲われて捕食されないよう,周りに注意を配ったり,不安になったりすることは本能にインプットされています。
おいしいものを食べたら「おいしい」と思ったり,子孫を残すために性欲が湧いてきたり,眠くなったり。
こんなのは本能にインプットされていて,深く考えなくてもできます。
でも,お金はそうじゃありません。
貨幣経済ではお金がないと生きていけないのに,僕らは,誰一人として,お金について本能にインプットされていません。
この事実はめちゃくちゃに残酷です。
お金がないと生きていけない貨幣経済に生きていて,なおかつ,国民全員に「生存権」を保障しようとすれば,そりゃあ,生活保護として現金を支給するしかなくなってしまいます。
お金がないと生きていけないことだけを追及すれば,お金を稼ぐ能力のない人たちは,環境に適応できない個体だからと,見捨ててもいいはずです。
これまで人類は,環境に適応できない個体を見捨ててきましたからね。
コミュニティ全体(人類という種全体)の生き残りを図るため,敵の捕食からうまく逃げられない個体,食べ物をうまく消化できない個体を,見捨ててきました。
「見捨てた」というか,そういう,環境に適応できない個体は死ぬしかなかったのです。
食料を自然で狩猟採集しながら,敵の捕食からも逃げ回りながら生きるしかなかった人類にとって,環境に適応できない個体を,必要以上に生かしておくと,種全体が滅亡してしまいます。
だから,死ぬしかない個体の死を受け入れる必要があったのです。
ただ,人類は,死ぬしかない個体を残酷に見捨てるだけの種ではありませんでした。
そんな残酷極まりない種なら,ここまでの繁栄は手に入れられなかったでしょう。
僕らは,簡単に仲間を見捨てません。そのように,進化してきました。
家族を助け,仲間を助け,そういった助け合いの精神を育んだほうが,より高い確率で生き残ることができたので,僕らには,仲間を助ける精神が本能にインプットされています。
仲間を助けようとするし,仲間から疎外されたら寂しい気持ちになります。
これは,仲間との支え合いによって,厳しい自然環境を乗り越えてきた,進化の産物です。
支え合いの気持ちは進化の過程で取得済みですが,お金の知識はインプットされていないんですよねぇ。
こちらのページにも書いてありますが,僕らは,本能的に損失を回避する傾向があります。
この損失回避傾向は,数学的には完全に間違っています。
でも,進化の過程では,この「数学的な間違い」のほうが,生存確率が高かったのです。
例えば,狩猟採集時代のジャングルにおいて,手に入れた食べ物を失ってしまうと,即,死につながります。
だから,損失を強く回避し嫌う傾向は必要でした。
でも,この「損失回避傾向」は,お金の計算では,非常にジャマです。
数学的に期待値が1を上回っていて,投資する価値があるにもかかわらず,損失回避傾向によって投資をためらってしまう結果となってしまうからです。
あと,お金の管理方法が本能的にインプットされていないのが,めちゃくちゃ問題だと思っています。
お金の管理方法としては,家計簿をつけることがメジャーですが,毎月家計簿を作成している方は,実はそれほど多くないと思います。
でも,家計簿をつけることは,めちゃくちゃ大事だと思います。
だって,家計簿をつけて,項目ごとに支出を管理して,どの分野にどれくらい支出していて,そのうち,どれくらい削ることができるか,という分析が,今の貨幣経済では不可欠だからです。
多くの人が,なんとなーく,日々の生活費を支払って,なんとなーく,今月は貯金できた,できなかったと一喜一憂しているだけです。
人間は,進化の過程で出会っていない問題に対しては,それくらいの対応しかできないんです。残念ながら。
これが,生命の危険に直面した場面なら,もっともっと俊敏です。
一気に心拍数をあげて,身体を緊張させ,いつでも最適な行動を素早く取れるようになります。
全く考える必要はありません。まさしく「本能」が,こういった身体的な活動を引き起こしてくれます。
これだけ高性能な本能を携行しているにもかかわらず,お金の管理となると,すべてがなんとなーくになってしまいます。
今の貨幣経済では,お金の問題は生命の問題なのに,「なんとなーく」になってしまう。
人間というのは,未知のものに対しては,本当に弱い。
支出を管理するだけでも大変なのに,最近は,キャッシュレス化が進み,クレジットカードの利用が爆発的に進んでいます。
クレジットカードの場合,使用分が,後日銀行口座から引き落とされるわけですが,こうなると,支出の管理がより難しくなります。
クレジットカードであれば,その明細に,利用した店舗と利用料金が一覧にはなりますが,その一覧を見ても,どの分野にどれくらい支出したのかは全くわかりません。
項目ごとの支出管理,そして,貯蓄の管理が必要です。
本来であれば,複式簿記によって支出を管理するのが最適だと思います。
貨幣経済のもとでは,複式簿記のマスターが,スマホの操作と同じくらい必須項目だと僕は思っていますが,まあ,そううまくはいきません(笑)。
僕だって,複式簿記をマスターしたのは,29歳の頃でしたし(笑)。
エラそうにいろいろと書いてきましたが,僕も,去年1年間の家計管理がうまくいかなかったのです。
去年は,1年間ずっと働いていませんでしたが,お金をかけなくても人生は楽しいことを実感できたので,それほどたくさんお金を使っていないつもりでしたが,それでも,気づいたらいろいろと支出していました。
お金をかけなくても人生が楽しいのに,結構お金が必要なことも実感してしまいました。
僕が1年間の家計簿を見返した結果,どうも洋服にお金を使っていました。
ついつい洋服を買ってしまい,家計を圧迫してしまいました。
で,「家計簿をつける」ことも,めちゃくちゃめんどくさいというイメージがありますが,「家計簿」なんて言うから,今だに紙の家計簿につける人たちが多いと思いますが,スマホでつければいいんです。
家計簿アプリも必要ありません。僕は,自分でExcelファイルを作って,そこに,支出の都度,スマホから打ち込んでいます。
「Excelファイルを作る」は,知識社会の現れですよね。
Excelファイルを作る知識,そのExcelファイルをスマホから操作して打ち込む知識。
この知識があるかないかで,家計管理を簡単にできるかできないかが左右されてしまいます。
残酷ですが。
お金のことについて,人間が本能的に無知であることは,受け入れるしかありませんが,ただ,今の貨幣経済では,お金についての知識が生き死にと直結していることを,誰しもが知っておく必要があると思います。
あと数万年貨幣経済が続き,人類が本能的に貨幣経済に適応したら,こんな記事は誰も書かなくなるでしょうね(笑)
【今日のうつ病】(うつ病経過まとめ:こちら)
まだまだ僕のうつ病は治っていないので,毎日うつ病の経過を記録しています。
今日までに経過した期間↓
・うつ病発症(2019年7月10日~):542日(1年5か月と23日)
・実家療養後の1人暮らし(2019年9月27日~):463日(1年3か月と6日)
・午前中の散歩(2019年11月7日~):422日(1年と1か月と26日)
・毎日ブログ(2019年12月3日~):396日(1年と30日)
・出勤練習(2020年3月30日~):278日(9か月と3日)
今日で,出勤練習を始めて9か月と3日です。新型コロナウイルスの影響で,2020年4月13日~5月11日までの約1か月間,一時中断されていましたが,それを差し引いても,約8か月間出勤練習を積み重ねてきました。
そして,去年(2020年)の12月1日から少しずつ業務に携わるようになりました。
具体的には,理論上の問題を調査したり,簡単な法律相談を担当したりするようになりました。
裁判所への出頭はまだですが,これから少しずつ,やっていけたらいいなと思います。
さて,今日は休みです。1月3日まで休みです!
今日は「SleepCycle」に睡眠を記録していませんが(睡眠記録アプリ「SleepCycle」についてはこちら),午後11時30分頃~朝8時頃まで布団に入っていました。一昨日の晩とは異なって,昨晩は寝つきが良かったです。そして,朝までぐっすり眠れました。
(なお,僕のうつ病は,主な症状が不眠(①寝つきが悪い②中途覚醒③朝早く目が覚めてしまい二度寝もできない)で,この不眠症状の有無が,その日の調子の良し悪しや,回復の進み具合を左右します。そのため,毎日の睡眠時間や睡眠の質について,睡眠記録アプリ「SleepCycle」に記録されているデータをもとに逐一書き出すことにしています。)
ここ数日は,寝つきが良い→悪いを1日おきに繰り返しています。この繰り返しが今日も続くとすれば,今日は寝つきが悪くなる予定ですが,勘弁してほしいです(笑)。
今日もブログ書けてよかった!
それではまた明日!・・・↓
昨日のブログ↓
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※うつ病への負担を考慮し、「書き始めてから1時間くらいでアップする」という制限時間を設けています。
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