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今月の10冊 その4 「捨てる力」

「何かを選択する」ということは言い換えれば「それ以外の選択肢を捨てる」ということ。

誰もが知る天才棋士 羽生善治の頭の中を垣間見ることができる一冊。
今日は「捨てる力 羽生善治」についてまとめたいと思います。

史上初の七冠を25歳で達成し、今でも記録を更新し続ける「羽生善治」の秘密はなんなのか、羽生さん自身が日頃から考えていることや、対局中に意識していること、どんな1日を過ごし革新的な「一手」をひらめいているのか、羽生さん本人の言葉で綴られます。

その中から、タイトルにもあるこの章を紹介します。

『 重要なのは「選ぶ」より「捨てる」こと 』

山ほどある情報の中から、自分に必要な情報を得るためには、「選ぶ」よりも「いかに捨てるか」の方が重要。手は浮かぶものではなくて、消去して残ったものになります。
一つの手を選ぶということは、それまで散々考えた手の大部分を捨てること。
たくさん時間を費やした手にはどうしても愛着が湧いてしまいます。それを捨てるのには、未練が残ることがある。
いつもシビアにドライに割り切ることができればいいけど、そういうわけにはいかない。そんな感情をどう活かしていくか。「さっき別の手を選んでいればこんなに劣勢になっていないのに…」と思うこともよくあります。
ただ、その手を選んでいたら優勢になったかというと、それはまた別の問題だと思います。人間とは不思議なもので、自分が過去に選択しなかったことに対してすごく楽観的なところがある。「こっちを選べば良かったのに」と思うことはあっても、実際に結果がどうだったなんて誰にもわかりません。
人は概して、逆に未来のことについてはすごく悲観的になるもの。「こうやってもだめ」「ああやってもだめ」と思ってしまう。そういう傾向がある。
でも実際は選択という同じ行為なのだから、どちらにも転ぶ可能性があります。
そもそも、人間にそういう傾向があることは間違いありません。だから、それを踏まえたうえで、自分が選んだものに対して責任を取りつつ自信を持つことこそが大事なのではないでしょうか。

僕もこれまでにいろんな仕事をして、いろんな人たちと関わって、その時々で選択をしてきました。深く考えることなく、日々の生活の中で呼吸のようにする選択もあれば、この局面はどうやって乗り切るべきかと、悩みに悩んで下す選択もありました。

その時その時で、どんな選択をするべきか、どこに駒を置けばいいのか、それを見極めるためには絶対的に「知識と経験」が必要です。そのために僕は毎日本を読み、人と会って話を聞き、感じたこと、考えてことをこうやってまとめているわけです。だからといって、その膨大な選択肢の中から最善を選ぶのは、羽生さんでも難しい。
だから最後は、自分が選んだものを正解にする。そのためにまたさらに努力を続ける。こういうことなんだろうなとこの本で気付かされました。

そのほかにも素晴らしい言葉がたくさんあります。
また機会があれば紹介します。

今日も1日お疲れ様でした。
また明日もがんばりましょう。

このブログは、飲食店経営を受け継ぐ二代目としてコロナ禍で何を感じ、何を考え、どう行動していくかを記録していくものです。家族経営の課題や自分自身の問題、学び、挑戦を記録していきます。

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