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【経営メモ】社長をやっている人で、自分がもう1人いればいいのに、と感じたら読む記事

社長や部下を持っている人で、自分がもう一人いれば、もっと会社を上手く回せるのにと感じるている人はいないだろうか。

社長をやっている人は、もともと成果を上げていた人であり、中小企業の社長の場合は、それこそ、一部の苦手な分野を除いては、会社の事は全部分かっているという感じなので、部下のパフォーマンスをみて、自分の分身がいてくれたらと感じでしまうものである。
(そもそも、社長の給料は一番高いので、簡単に分身は雇えない。だから、あなたに、会社は一番高い給料を払っているのだが。。。)

そして、この分身願望に留まらずに、会社の仕組み、組織をちゃんとupdateさせていけるのが、本物の社長である。

まず、最初の考察として、社長は会社で一番仕事ができると書いたが、本当にそうだろうか?
全ての課題について、いつも深く理解し、最適解を出しているだろうか?

例えば、商品企画、製造、営業、マーケティング、人事、物流、サービス、システム等など、いろいろな部署が入れ替わり立ち代わり社長と会議をする。
社長は会議室の一番偉い席に座り、各々の部隊が「社長宜しいでしょうか」とお伺いを立てる。
会議に参加してる人の6割は、議論の内容よりも、ちゃんと定刻通りに会議が終わりますようにと祈っている。
2割くらいの人は、社長がこの件について深い理解がなく、meetingが形式的なものになっていることを理解し、椅子の背もたれに寄りかかている。
最後の2割の優秀で、会社を本気でよくしようとしている人が、一生懸命社長に講義をしている。

全てのアジェンダがそういう分けではないだろうが、会社や組織が大きくなると、所詮1人のスーパーマン社長ができることには、自ずと限界がでてくる。プロのサッカー選手が1人だけ小学生のチームに入っても、大学生や高校生のチームに、まず勝てないのと同じである。

ましてや、VUCAの時代である。市場状況、顧客状況が予想できな振れ幅で変化する時代、組織の前線の社員が自分で考え、機敏に動けるようでないと、会社は生き残れない。

本当にできる社長の仕事は、自分で直接業務をこなすことではなく、その技術を部下に卸していくことである。
部下がその技術を身に着け、自分の判断で素早く正しく動く。
そうすることにより、組織全体としてのパフォーマンスが上がるのである。

具体的な仕事、技術の卸し方は、簡単にいうと、なんでもかんでも自分で、出っ張っていかない事である。
これはこれで、かなり高度な技術が必要である。

まずは、会社の会議体の見直し。
社長向けの定例会議は極力減らすようにする。社長主催のものは減らし、時間が合えば、各部署の定例meetingに顔を出したり、出さなかったりする。
(パフォーマンスの悪い部署の定例会議には出るが、良い部署のはめったに出ないとか)

そして、会議に出た時には、社長が色々と決めないことである。極力直接的断定的な指示は出さないようにするのがよい。
その代わり意味のある質問を投げかけることにより、
チームが更に議論を深めて、より良い回答にたどり着くことを目指すのである。

実際は自分の結論や回答を延髄から言ったりするよりも、意味のある質問を投げかける方が難易度は高いことが多いので、そこは社長の修行ということになる。

営業に関して、なんでも出っ張って商談に行っている社長は、行く頻度を減らすことである。そして、必要な場合は、営業部長と訪問事前報告、事後報告を通して営業部長の成長を目指すのである。

どうしても営業部長に任せるのが心配な商談には、参加してもよいが、やはり、直接的、断定的なコメントは極力避けるようにするのである。
馴染みのお客さんから見ると、最近の社長は少し頼りなくなったと見えるかもしれないが、それくらいが、本当にできる社長の振る舞いとなり、引いては営業部長を成長させることにつながる。

毎日出ずっぱりの会議から解放される時間を用いて、社長は、key playerが成長しているか、チームが強くなっているか、会社全体を俯瞰的見る時間を作るのである。

そうした余裕の時間ができてくれば、その時に会社のミッションステートを作成したり、見直したりするのがよい。若しくは、会社の指針5ヶ条など。
会社の方向性や文化が社員にあきらかであればあるほど、チームや社員は社長に直接お伺いを立てることなく、高度な判断が正しいくできるようになるのである


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