見出し画像

放デイ「ア・ガールは座り込む①」

「入ってしまえば楽しめる」

と思っていたけれど、そうじゃなかったのかもしれません。

活動の切り替えが苦手で座り込むア・ガールの話です。

先にお伝えしておきます。
こうしたらいいよ、これがポイントですよ、といった賢者系の内容ではないです。
こんな風に感じたよ、という、個人的感想系の記事です。次回の記事と2回に分けて記します。


いつもにニコニコしていて、おしゃべりが大好きなア・ガールです。
おしゃべりと言っても、私たちとは少し違った話題ではありますが、おしゃべりのバリエーションややりとりも増えてきて、とっても楽しそうです。

ア・ガールは、活動の切り替えのポイントでニコニコ座り込みます。

「行くよ。」と声をかけてひょいっと正面から両手を引くと立ち上がり、元気よく走って活動に入り、入ってしまえばニコニコと、お友だちと一緒に活動をすることができます。

と、関わる大人は思っていました。

あれ?
と思うことが増えてきました。

少し前にお母さんから、「(普通級との)交流の時間が嫌そうだ」と担任の先生に言われたんです、という話をうかがいました。「入ってしまえば楽しめる」と、先生は思っていたのだけれども、本当に行きたくなさそうだと感じることが増えてきたため、これ以上無理に入れようとしない方がよいかもしれない、という話をされたそうです。お母さんも、「入ってしまえば楽しめる」と思っていたそうで、少し残念そうな表情を浮かべていました。

私たちも、放デイご利用時にア・ガールがどのポイントで座り込んでしまうかを知っていました。入ってしまえばニコニコと活動したり、ときには「ハイ!」と積極的に手を挙げてアピールしたりする姿を見てきたので、できるだけ周りと同じ流れで活動に参加できるように、いくつかの作戦を立てて関わってきました。

んが。
放デイのご利用時も、「本当に嫌なのかもしれない」と感じることが増えてきました。立ち上がってもすぐにまた座り込んでしまったり、そもそも立ち上がることを頑なに拒んだりすることが増えてきたのです。

いつもと違う対応をすることは、混乱させてしまったり誤学習をさせてしまったりする懸念があるので、支援のブレは基本的にはNGですが、関わる大人が「おや?」と感じることが増えてきた今、これからも同じ支援をし続けて、同じ違和感を感じ続けるわけにはいきません。これからの支援について考えるために、ア・ガールへのアプローチに変化球を投げてみる必要があります。

そこで、時間や職員の数に余裕がある日に、「今日はア・ガールが自分で立ち上がるまで待つ」と決め、ア・ガールのようにニコニコした表情で一緒に座り込んでみることにしました。

ア・ガールが座り込むのは、「がやがやしている場所が嫌いだ」「少し離れたところでみんなの様子を見てすごしたい(活動内容に不安を抱いている場合・純粋に観察したい場合)」「先生に注目してほしい」という背景があることを、これまでの行動観察から推察しています。

いくつかの座り込みポイントの中で、今回は、時間的人的余裕がある大チャンスということで、玄関外での座り込みに付き合ってみることにしました。

うららかな空でした。座り込みポイントはちょうど日陰で風通しもよく、のんびりいこうと思うにはちょうどよい、とても気持のよい場所でした。

②へ続きます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?