我的家周辺冷凍餃子包囲網有
まるまるだよ。
実家にいるよ。 帰りたいよ。
なんだか私の家の周辺にどんどん冷凍餃子の無人販売所が増えている気がする。
私は餃子が好きだ。でも冷凍餃子を食べようという気にはならない。
冷凍餃子をうまく焼けたことがないからだ。
あれはとても怖いものだ。
いろんなフライパンを使っていろんな冷凍餃子を焼いてきたが全部フライパンにひっつき、箸でこそぎながら無残なカスを集めて食べることとなった。ひっつくことがなかったとしても中が冷たいままだったこともある。
そういうわけで私は冷凍餃子との縁を切った。
冷凍餃子をうまく焼けた人はいるのか。
多分いないだろう。みんな一度は冷凍餃子に期待し、裏切られて、もうぐちゃぐちゃ餃子でもいいとなげやりになった人たちなのだ。
あんなにむざんな餃子を作った過去があるのに、私たちは希望を持つことを辞めない。
人間というのは愚かしい生き物だ。
「もっとひっつきにくいように改良されました」とあると買いたくなり、新しく冷凍餃子の店ができると「行ってみようかな」とか思ったりする。
そうやって買った冷凍餃子をことごとくフライパンにひっつかせ、何も変わらない自分と世界に絶望する。
餃子はやっぱり冷凍してない方がおいしいし、手でひとつずつ包んでいく作業が楽しいと思う。
夢中になれるし、自分たちで作った餃子はおいしい。
家の周辺を冷凍餃子販売店が取り囲んでも私は冷凍餃子を買わない。
誰かと作って誰かと食べる餃子の幸せをひしと感じながら私は餃子を包む。
グーグルマップで口コミを見たらどこもすこぶる評価が低いのは何なんだろうか。
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