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新刊のご案内/教育評論社編集部

こんばんは、教育評論社 編集部です。
やっと暑さも一段落、台風シーズン到来です。お家で過ごす日も増えそうですね。

今回は9月の新刊についての記事です。刊行は2冊です。
ともに9月2日発売です。


1.山本陽子 著『隠された顔:絵巻のなかの尊きものたちの描き方』


▲柳で顔が見えない天皇(金刀比羅宮所蔵《なよ竹物語絵巻》より)


天皇と神様は顔出しNG!?

姿を見せない天皇や、見てはならない日本の神々をどう表したのか。
平安〜鎌倉絵巻を中心に、“見えないように描く”表現を探ります。

いまは忘れられてしまった絵巻のなかの約束事から、王朝文化と神々の世界を覗いてみましょう!

目次

第1章 貴族の顔はみんな同じ?
(1 引目鉤鼻―源氏物語絵巻、2 似顔絵を描かれるのを嫌う貴族たち―最勝光院の障子絵、3 隆信の似顔絵―承安五節絵)

第2章 天皇の顔を隠すか描くか
(1 御簾で隠される天皇の顔―信貴山縁起絵巻、2 顔の見えない主人公―なよ竹物語絵巻、3 どんな場合に天皇の顔が描かれるのか―伴大納言絵巻、4 天皇の顔を隠すのはなぜか―絶世の美女の場合と比べて)

第3章 見てはならない神の顔を描く
(1 見えない神々を形にする―自然物から宮曼荼羅まで、2 神々の縁起絵巻を描く―北野天神縁起絵巻、3 どのように顔を隠すか―春日権現験記絵巻、4 仏の顔が描かれた縁起絵巻―霊験仏の縁起絵巻、5 誰が一番偉いのか―縁起絵巻で神の顔を隠すこと)

コラム1 僧侶は例外―先徳図像
コラム2 天皇と似絵の一族―天子摂関御影
コラム3 美女と神も顔を描かない―佐竹本三十六歌仙絵巻
コラム4 ほかの宗教の顔を見せない神々―禁忌とシンボル
コラム5 もう一つの見えないもの―鬼・モノ・モノノケ

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2.荒井裕樹 著『感情の海を泳ぎ、言葉と出会う』


装幀/名久井直子さん、装画/shunshunさん

障害者文化論、日本近現代文学の研究者であり、
文筆家でもある荒井裕樹さん。
本作は、第15回わたくし、つまりNobody賞受賞以来、初のエッセイ集です。

生きづらさの表現と向き合ってきた荒井さんが
「書くこと」について綴った25篇。
言葉に疲れてしまった……それでも、声を上げたい。言葉を信じたい。
そうした方たちに手に取ってほしい一冊です。

目次

はじめに――とはいえ、を重ねながら綴る

急須のお茶を飲みきるまでに
何者かでありすぎて、自分以外ではない
押し込められた声を聞くことができるか
やさしい言葉
書いた気がしない本
憧れる言葉
羨ましい読まれ方
遠くの場所で言葉が重なる
伸ばせたかもしれない翼を語る
時々こうして言葉にしておく
感情の海を泳ぐ
生きられた世界に潜る
ずれた言葉の隙間を埋める
心の在処を表現する
世界を殴る
何かするとは、何かすること
自分がやるしかない証明作業
言葉にこまる日のこと
子どもと生きる
「仕方がない」が積もった場所で
「分かってもらえない」を分かち合いたい
下駄を履いて余力を削る
文章と晩ごはん

おわりに――綴ることは、息継ぎすること

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『隠された顔』『感情の海を泳ぎ、言葉と出会う』の2冊とも、
9月2日発売です。

初秋も教育評論社の本をどうぞよろしくお願いいたします。


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