れんげそう

公認心理師・臨床心理士。臨床歴16年目になります。カウンセリングや心理学についての情報…

れんげそう

公認心理師・臨床心理士。臨床歴16年目になります。カウンセリングや心理学についての情報、日々の中で感じたこと、本の感想などを綴っていきたいと思います。

最近の記事

WISC‐V研修会 備忘録①

通年で、WISC‐Ⅴの研修会に参加することにしました。そこで知ったことを、備忘録的に綴っていきたいと思います。今回はその、第一回目の研修会で知ったことの記録です。 実際の事例を基に解釈や検討点を挙げていくのですが、マニュアルからは得られない、有益な情報が盛りだくさんでした。 ・知的発達に遅れが見られない場合は、知能と学力(カラーテストや模試な   ど)の差を得検討する。 ・(衝動性が高いという記述に対して)流動性推理の高い人は、衝動性は低   い。衝動性が高いと、流動性推

    • 特別支援教育士資格取得を目指して  ~体験レポート①~

      この4月より特別支援教育士の資格取得を目指して、資格取得要件となるセミナーを毎月着々と受けていっています。特別支援教士とはどのような資格なのか、資格取得にあたりかかる費用、取り方など、これから資格取得を検討されている方に向けて説明していこうと思います。 特別支援教育士を取得しようと思った理由 臨床心理士・公認心理師として、巡回相談や療育など、特別支援の知識が必要とされる場で働くことが多く、独学で知識を身に着けてきました。ただ独学でしたので、知識の抜けがあるのではないかとい

      • 女性心理職のキャリア形成

        女性心理職の働き方には幾通りもの選択肢があり、今まさに、どのようにキャリアを形成していくか迷っている人や、どのような働き方があるのか見通しの持ちにくい学生・院生もいるのではないかと思います。 私の同期は、卒後メイン職場+サブ職場、掛け持ちして週5で働くスタイルの子が多かったですが、公務員試験を受け、児童相談所勤務からスタートし、今は児相からの派遣で県警で働いている子もいます。警察でのお仕事は、警察職員への研修やコンサル、警察行政の手伝いなどもあり、カウンセリングや検査などか

        • 療育で“気持ちの表現”“感情のコントロール”を学ぶ①

          ・勝負に負けると、怒りが爆発してしまう… ・嫌なことがあっても、うまく言葉にできない ・気持ちの言葉と感情が結びつかない ・お友達にすぐ手が出てしまう 児童発達支援の場で働いていると、こういった課題を抱えるお子さんに出会うことも少なくありません。また、気持ちの表現や感情のコントロールにそこまで課題のないお子さんでも、自身の感情に良く気づき、それに応じた対処を取れることは、将来的なメンタルヘルスを良好に保つと考え、私が担当するお子さんには、全員気持ちに関するワークを行っていま

        WISC‐V研修会 備忘録①

          開業か所属か ~心理士の働き方~

          自己紹介でも少し触れましたが、私は今、6つほどの仕事を掛け持ちして働いています。 療育は週1回勤務、給与として報酬を得ています。 学生相談と小学校の巡回は、業務委託です。 保育園の巡回は、保育園と直接契約をしていますし、オンラインカウンセリングも自分の裁量で働いています。 その他にも、研修講師を請け負ったりと、かなり雑多な働き方をしているなぁと思います。 臨床心理士としてのキャリアも今年で15年目。3回目の更新を迎えて、働き方をどうしていくか、岐路に立っているような気がし

          開業か所属か ~心理士の働き方~

          療育で“お話の練習”をする

          私は幼児さん対象の児童発達支援施設でも働いているのですが、そこで“お話の練習”をしたりします。オープンな質問に上手く答えられないお子さんや、話の内容を覚えていられない、聞き取れないといったワーキングメモリや聴覚把持に課題のありそうなお子さんにも適したトレーニングです。 使っているのはこちら。 お話をある程度の人数の前でする、人の話を覚えているということも狙いたいので、私は4人くらいの少人数で行っています。やり方はとてもシンプルです。 ①子どもの選びやすそう&話しやすそう

          療育で“お話の練習”をする

          6月・9月・3月は、カウンセリングの 需要が増える!?

          こんばんは、れんげそうです。まだ6月にも関わらず、真夏のように暑い日が増えてきましたね。昨日は学生相談のお仕事の日でしたが、新規続きで忙殺されてきました。 タイトルにもありますが、6月のこの時期は新規も増えるし、継続で来ている方も調子を崩しやすく、結果カウンセリングの実施回数がめちゃくちゃ増える時期でもあります。臨床の領域にもよりますが、私が働いてきた教育相談や一般の方向けの大学付属相談所、そして学生相談では、6、9、3月に需要が増える傾向があると感じています(いずれも3の

          6月・9月・3月は、カウンセリングの 需要が増える!?

          子どものイヤイヤにご褒美作戦はアリかナシか!?

          私の仕事を知っている、2歳と3歳の年子を子育て中のママ友から、こんな質問をされました。 「お風呂に行きたがらないときに、お菓子で釣ってるんだけどいいのかなぁ…」 結論から言うと、私はOK派です。大人だって、大変な仕事の後や日々の労いのためにご褒美を用意して、モチベーション上げたりしますよね。 もう少し専門的な話をすると、目標遂行のための行動や思考・情動調整をする実行機能は、乳児期後半~幼児期前半(3歳~5歳くらい)にかけて育ってくると言われています。つまり、ちょうどイヤ

          子どものイヤイヤにご褒美作戦はアリかナシか!?

          自己紹介

          はじめまして。公認心理師・臨床心理士のれんげそうです。臨床現場に出て16年目になります。 卒後は教育センターや児童相談所で勤務をしていましたが、一人目の子の出産を機に退職、その後は子育てと両立しやすいお仕事を受けつつ2人目出産…。色々とやってみたい性質なので、お仕事の話をいただく度に受けていたら、7か所掛け持ちになっていたということもありました(このあたりのキャリアの話も、ゆくゆく記事にしてみたいと思っています。)。今は、保育園や小学校の巡回相談、療育、学生相談、オンライン