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なにもかも言葉にしようとしなくていい/ 映画『違国日記』を観て
先週末、小雨が降る中、ひとり映画館へ。
ある人のおすすめでこの映画を観に行きました。
『違国日記』
漫画が原作の映画のようです。
最近はみなさん口コミをみてから映画を観に行くことが多いのでしょうか。
わたしはあまり先入観を持ちたくなくて、
ホラーかそうでないかチェックするくらいで、
あまり何も前情報を見ずに観に行くのですが、
結果。
とってもいい映画でした。
というより、
とっても好きな映画でした。
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事故で急に一度に両親を亡くした女の子(早瀬憩)が、小説家のおば(母の妹: 新垣結衣)に引き取られ、一緒に住むことにより二人が少しづつ変化してゆくお話で。
詳細は控えますが、、、
観て感じたのは、
ひとの感情も、
ひととひととの関係もグラデーションで
そのゆらめきがうつくしかった
そのゆらぎを、濃淡を
なにもかも言葉にしようとしなくていいのだとも思ったりしたな
無理に言葉にならないものを言葉にしなくていいそのまま置いといていい
やわらかな時期に
そういうことを大切に思っている大人が
周りにいるって素敵だなと感じました。
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高校生という、子供から大人への入り口で
純粋な清らかさの中に濁も流れ込み
自分でもどうしようもできない出来事にもがき、その中で戸惑いながらも
心のひだが深くなってゆく過程が
繊細に穏やかに描かれている。
本人は気づいていないけれど
放っているピュアな輝きが
眩しくて美しい。
自分にもこんな時代があったのだろうか、、、
遠い目になってしまう。笑
激しいシーンはなく
穏やかに訥々と描かれるシーンの連なりの中で、
学校の廊下で歌うシーンや
屋上の二人。
絵が美しくてはっとする。
物語に自分の過去を重ね合わせながら
逡巡する時間
登場人物と共にやさしく揺れ動く時間が
心地よい映画でした。
帰り道の余韻はやっぱり
映画館ならでは。
梅雨のしっとり静かな空気の中、
近くのカフェでカフェラテを飲みながら
幸せに浸る土曜の朝でした。
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