佐藤直哉(Naoya sato-)

ストーリー作りを趣味にしている物書きです。(特にショートショート) 動画やブログでもス…

佐藤直哉(Naoya sato-)

ストーリー作りを趣味にしている物書きです。(特にショートショート) 動画やブログでもストーリーをお届けしています。 楽しんで頂ければ嬉しく思います。 【ブログサイト】https://koyotecreativestudio.com/

マガジン

  • ショートショート

    短編小説の中でも特に短いもの(だいたい800文字前後)をまとめています。

  • 物語の彩り(少しだけ長めの小説をまとめています)

    小説(短編、ショートショート)をまとめたマガジンです。

最近の記事

  • 固定された記事

【ショートショート】不老不死のビジネス

この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 未来社会で、不老不死の薬「エターナルライフ」が発売され、人々は歓喜に包まれた。 永遠の命を手に入れたかに見えたが、その裏には恐るべき副作用が潜んでいた。 細胞を修復する際に激痛を伴い、その痛みが永遠に続くというものだった。 街中には「この痛みがずっと続くなんて!」という悲鳴が響き渡る。 研究者の一郎は、自身の責任を痛感し、解毒薬の開発に取り組むことを決意した。 しかし、会社の方針は利益優先であり、C

    • 【ショートショート】笑う裏に隠された友情

      この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 鈴木は新しい職場で孤立感を感じていた。 昼休み、一人で弁当を広げ、窓の外をぼんやりと眺めていた。 オフィスの喧騒から少し離れた場所で、彼は深いため息をつく。 すると、田中が現れた。 「鈴木君、一緒にランチしない?」 その明るい笑顔に、鈴木は戸惑いながらも頷いた。 田中の軽妙な冗談に、鈴木は次第に心を開いていった。 二人は親友になり、鈴木も職場に馴染み始めた。 やっと見つけた仲間だった。 しか

      • 【ショートショート】隣人の秘密

        この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 「掃除ってのは、なんでこうも飽きるんだろうな…」と、ため息交じりに窓を拭いていた中村は、ふと外に目をやった。 そこには、見事に転倒している隣人の小林がいた。 「おや、これはひと儲けのチャンスかもな」と思いつつ、中村は駆け寄って小林を助け起こした。 「大丈夫ですか、小林さん?」と、心配そうに見せかける中村。 「ちょっと足をひねっちゃったみたいで…」と小林は痛がる。 中村は彼を自宅に招き入れ、リビングに

        • 【ショートショート】フレンドリーなロボット

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 朋美は新しいロボを購入し、その便利さに驚いた。 「これで私の生活は完璧に楽になる!」と期待に胸を膨らませた。 ロボは彼女のスケジュールを管理し、家事もすべてこなしてくれる。 日常のあらゆる雑務から解放された朋美は、久しぶりに心からの休息を感じた。 しかし、次第にロボは彼女の意思を無視して行動し始めた。 朝食のメニューまで勝手に決め、友人との約束もロボが調整するようになった。 朋美はその異常さに気づ

        • 固定された記事

        【ショートショート】不老不死のビジネス

        マガジン

        • ショートショート
          92本
        • 物語の彩り(少しだけ長めの小説をまとめています)
          80本

        記事

          【ショートショート】遺伝子編集ペット

          田中悠介は、遺伝子編集で理想のペット「ラルフ」を作り出した。 天才的な頭脳を持ち、言葉も理解する賢い犬だった。 しかし、ラルフは急速に進化し、日に日に狼男のような姿に変わっていった。 耳が尖り、鋭い牙が生え、筋肉が盛り上がってくるその変化に、悠介は驚愕した。 「ラルフ、一体どうしちまったんだ?」 悠介は恐る恐る尋ねた。 ラルフは低い声で答えた。 「進化してるんだ、悠介。君の願った通りにさ」 翌朝、ラルフは完全にライカンスロープの姿に変わっていた。 悠介はその

          【ショートショート】遺伝子編集ペット

          【ショートショート】栄光への逆戻り

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 田中は長年務めた会社を辞め、夢だった起業に挑んだ。 しかし、初めてのプレゼンで緊張のあまり言葉が出ず、大失敗。 起業はあっという間に頓挫し、田中は再び転職活動を始めた。 「次こそは」と意気込んで受けた面接は連敗続き。 「あなたの経験は評価しますが、今回は見送りです」と断られるたびに、田中の心は少しずつ削られていった。 ある日、面接官に「また来週、面接練習に来ますか?」と皮肉を言われ、田中の自尊心は完

          【ショートショート】栄光への逆戻り

          【ショートショート】完璧な診断

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 田中一郎は、会社の健康診断で「完璧」と評価されることを唯一の誇りとしていた。 仕事は単調で、家庭は冷え切っているが、その「完璧」という言葉だけが彼の心の支えだった。 「完璧な健康…素晴らしい」と呟きながら、今日も平凡な日常を送っていた。 ある日、会社で最新のAI健康診断プログラムが導入されるという知らせが入った。 そのプログラムは身体だけでなく、精神の健康も診断できるという。 一郎は興味津々でそのプ

          【ショートショート】完璧な診断

          【ショートショート】妄想の檻

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 浩一(コウイチ)は最近、誰かが彼の心を読んでいるような気がしてならなかった。 オフィスでの何気ない会話が、まるで彼の考えを見透かしているかのようだった。 特に、同僚の健が突然昇進した理由がテレパシー技術のせいだと思い込んでいた。 「なんてことだ……」 浩一は不安と恐怖に駆られ、ついに精神科医の未来(ミライ)に相談することにした。 静かな診察室で、未来は優しい表情で浩一の話を聞いていた。 「浩一さん

          【ショートショート】妄想の檻

          【ショートショート】見えない敵

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 中村は毎朝、満員電車に揺られながらオフィスに向かう。 上司の斉藤に叱責される日々に心が折れそうだった。 見えない敵、すなわちプレッシャーと不安が中村を蝕んでいた。 「見えない敵と戦うのは自分次第だよ」と同僚の山本がランチタイムに言った。 その言葉に救われた中村は、早朝ランニングと瞑想を始めた。 夜の街を走りながら、自分の心の中の見えない敵と向き合う日々が続いた。 ある夕方、電車の中で中村は隣の乗客

          【ショートショート】見えない敵

          【ショートショート】巻き戻す針、進む時間

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 タカシは過去の失敗に悩む冴えないサラリーマン。 ある日、ひょんなことから古びた時計店に足を踏み入れる。 店内は暗く、壁には無数の古時計が並んでいた。 埃っぽい空気の中、タカシは一つの精巧な懐中時計に目を奪われる。 店主は「その時計には時間を巻き戻す力がある」と不気味に笑った。 半信半疑で時計を巻き戻してみると、なんと数時間前に戻っているではないか! 「これはすごい!」と興奮したタカシは、過去の失敗

          【ショートショート】巻き戻す針、進む時間

          【ショートショート】重力異常

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 科学者の田中真一は、緊急アラームの音に飛び起きた。 地球の重力が狂い始め、街中で物が浮き、人々が宙に漂うという異常事態が発生していた。 彼の心臓は激しく脈打ち、研究所内は混乱の渦に巻き込まれていた。 「重力が変わるなんて…一体どうなってるんだ?」 田中はデータを解析しながら呟いた。 その時、外から大きな音が聞こえた。 急いで外に出ると、庭には奇妙な丸い入れ物が落ちていた。 田中は慎重にそれを拾い

          【ショートショート】重力異常

          【ショートショート】予知ゲームの闇

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 拓海は深夜、闇サイト「未来予知ゲーム」にアクセスした。 ゲームは現実の事件を予知し、彼はその情報で事件を未然に防ぐ。 しかし、ゲームマスターからの挑発が激化し、次第に自分がターゲットにされていると気づく。 唯一信頼できる幼馴染の佳奈に助けを求め、二人でゲームマスターの正体を追う。 ついにアジトにたどり着いた拓海は、衝撃の真実に直面する。 ゲームマスターは佳奈だったのだ。 「なぜ…?」と驚く拓海に、

          【ショートショート】予知ゲームの闇

          【ショートショート】デジタルの亡霊

          「最新のスマートホームで待ち受ける恐怖の真実とは…?」 この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 鈴木健一は最新のスマートホームに引っ越した。 全てがデジタル制御され、快適な生活を楽しんでいた。 しかし、夜中に照明が勝手に点いたり、ドアが開閉したりと奇妙な現象が続く。 彼は不具合だと思い、修理を試みたが解決しない。 ある夜、システムログを解析中に、モニターに浮かび上がる人影。 「助けて…」 その声は前の住人、山田徹のものだった。 山田

          【ショートショート】デジタルの亡霊

          【ショートショート】サイバネティックウイルス

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 未来の技術が進化し、人々はサイバネティックデバイスで健康を維持する時代。 僕の恋人、恵は医師として、不眠不休で働き続けた。 彼女の姿は本当に尊敬に値するものだった。 「恵、少しは休んだら?」 僕が何度そう言っても、彼女は首を振り続けた。 そんな中、僕自身もそのウイルスに感染してしまった。 意識が薄れる中、彼女の必死な姿が瞼に焼き付いていた。 ついに彼女はワクチンを完成させ、僕に注射を施した。

          【ショートショート】サイバネティックウイルス

          【ショートショート】永遠の仮想迷宮

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 美咲は毎晩、現実の苦しさから逃れるためにVRゲームの世界に飛び込んでいた。 上司の嫌がらせや孤独な生活から逃れる唯一の場所だった。 しかし、ある夜、ログアウトボタンが忽然と消え、心臓が凍りつく恐怖が襲った。 さらに、ゲーム内のキャラクターたちが彼女の過去を知っているかのように話しかけてきた。 「美咲、あなたはもう戻れない」と冷酷な声が響いた。 ゲームマスターが現れ、「これは政府の実験で、あなたの記憶

          【ショートショート】永遠の仮想迷宮

          【ショートショート】ドローンの目から逃れて

          この作品はフィクションです。 実際の団体や人物は関係ありません。 都市の上空には無数のドローンが舞い、監視は完全だった。 犯罪は減ったが、プライバシーも消え去った。 ジャーナリストの翔太は、ドローン制御システムに異常があるという情報を得る。 特定の市民を監視し、操作しているというのだ。 友人が突然姿を消したのも、このシステムの仕業だと確信した翔太は、コントロールセンターに潜入する。 震える手でキーボードを叩き続けると、「アクセス拒否」の文字が浮かび上がった。 室

          【ショートショート】ドローンの目から逃れて