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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度

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記憶の中の少年と、鬱々とした日々を送る女子大学生の物語。 キーとなるのが、一冊の本と、記憶の中の少年からもらったボタン。 ある日、ひょんなことから物語の中に入ってしまった主人公。…
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2022年9月の記事一覧

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#16

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#16

第二幕 靴を落とした少女12:追憶

私たちは、朝食の用意や、朝の準備を始めたのだった。

その夜、エラと寝巻に着替えていたところ、エラと今日あった1日のことを話していた。

「エラ。今日、お母さんとお姉さんたちに嫌味言われていたけれど、大丈夫だった??」

「嫌味くらい大丈夫。」

「そっか。お母さんとお姉さんに嫌味言われてたとき、エラひどい顔してたよ。こんな風に。」

そして私は、しかめっ面の

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#15

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#15

第二幕 靴を落とした少女11:エルとの交渉

私とエルはヒソヒソと話しながら、屋根裏部屋に戻ったのだった。

屋根裏部屋についたころ、私は、少し疑問に思っていたことを話した。

「エル。あのさ、エルとその、、会った青年レイのことだけどさ、レイはせっかく4度目のこの物語に来たのに、なんで毎日0時に来なくなってしまったの??私が来てからもう3週間くらい経っているけれど、1度もレイが0時になって、姿を現

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#14

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#14

第二幕 靴を落とした少女

10:”いい子”の呪い

「そうね。純粋、、、、ね。
私は、優しくて”いい子”でなければいけないの。」

そういって、エラが悲しそうな表情をしたことに私は動揺した。

「エラ??」

「え、えぇ。全然大丈夫。ちょっと思い出ちゃっただけだから。」

「思い出すって何を??ごめん。言いたくなかったらいいんだけど。」

「そうだね。。。。。。これを話すのは、りうが初めてだね。

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#13

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#13

第二幕 靴を落とした少女

9:白い鳥

そう、エルが言ったとき、私は、なんて残酷な運命なんだろうと悲しさであふれ、あのボタンをくれた少年レイがこの物語の中にいたことを知って、私はどうしようもなく泣きたくなった。

「まぁ。そんな感じね。途中で感情的になってしまったところもあったわね。
そうね。りう。最後に質問はあるかしら??」

「ううん。ないよ。」

「じゃあ。もうそろそろ2時になるわね。エラ

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#12

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#12

第二幕 靴を落とした少女

8:ボタンの少年

「それにね、私が存在できる理由が0時の鐘なんて。。。。。
まるで、0時の鐘の呪いね。
この呪いが解けるときはいつになるのかしらね。」

そういって、エルは孤独を隠すように屋根裏部屋にある小さな窓を見つめた。
そのとき彼女は、泣き出しそうに、この世をすべてを嫌っているようなそんな顔をした。

「少し感情的になりすぎたわ。ここまでの話で何か質問はあるかし

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#11

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#11

第二幕 靴を落とした少女7:0時の鐘の呪い

「そうよ。私はエラの持つ2つ目の顔よ。そうね。。。。。何と言ったらいいかしら。あなたの世界で言うと2重人格っていうのかしらね。」

……………………………………

エルは、私の世界のことやこの世界のことをすべて知っているかのような口ぶりでそう言った。

今、なんて言った??今、あなたの世界って言った??
ど、どういうこと???私の元いた世界を知ってるっ

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#10

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#10

第二幕 靴を落とした少女6:エル

そういって、私は、このお屋敷の使用人になったのだった。

………………………………………

そして、私がこのお屋敷で働き始めた日から数日。
私は、毎日のように働いた。
このお屋敷で使用人として働くことが決まったとき、2人の娘はとてもいやそうな顔をして母親に懇願していた。

娘1「お母様!どうなさったのですか?!どこか体調がすぐれないのですか?!」

継母「いいえ

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#9

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#9

第二幕 靴を落とした少女5:使用人

私は、その日、一睡もすることができなかった。

………………………………………

朝日が昇り、今日も1日が始まる。

清が清がしい朝とは反対に、私の心は沈んでいた。

エラは、私が、一睡もできなかったことは梅雨知らず、うーんと気持ちよさげに伸びをしていた。
私は、昨夜のエラに対しての恐怖がまだ少しばかり残っていた。
そして、見てはいけないものを見てしまったかの

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【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#8

【小説】おとぎ話の世界で君ともう一度#8

第二幕 靴を落とした少女4:光と影

これからの、彼女との道のりは長くなりそうだとそんな気がした。

……………………………………

「その服、目立つから、着替えた方がいい。」

消え入りそうな、
その言葉に私は、深くうなずいた。

「わかった。」

そういって、エラは悲しそうにうつむいた。
そして、

「私は、シンデレラだから、あまり近づかない方がいい。」
微かにでつぶやいた。

私は、なんだか

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