不満足な豚

高校で先生をしている26歳、2年目。教員志望の学生に現実を、他業種の人には実態を伝える…

不満足な豚

高校で先生をしている26歳、2年目。教員志望の学生に現実を、他業種の人には実態を伝える。というよりは、こんなんでも先生ができるというファンタジーを届けたい。

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3年目を迎えるペーペー教員から、5つのアドバイス。

 3月も末になり、高校で社会科の教員をして2年が終わろうとしている。  先生の入れ替えが生じ、どうやら後輩的な存在もでてきそうなので、この2年を振り返りつつ、教員を目指している学生等に参考になればと、僭越ながらアドバイスを書こうと思う。  部活動や学校全体の仕事に関しては、各種目や学校の形態によってまちまちだと思うので、今回は教科指導、特に授業の部分にしぼる。 1.1つの授業に全力を注ぐ  50分は結構長い。最近は、生徒の主体性を育むため生徒同士の意見交流を盛り込んだ授

    • 馬鹿は風邪をひかない。

      最近、寝つきが悪い。 連日、朝6時前に目が覚めてしまう。怖いのが、原因が明確に分からないこと。 寝るのも体力がいるので、年齢を重ねると長く寝られなくなるらしい。 それなのか。いや、まだそんな年じゃないだろう。 ここ数日そんな疑問を抱えていたのだが、今日ついに原因が分かった。 ”歯が痛い” 以前、治療した右奥歯に痛みがあることに気づいた。いくら寝ぼけていたとはいえ、数日経たないと気づけないとは鈍感すぎる。起きてしまえば、気にならないので無理もないが、それにしても鈍感すぎる

      • 他己評価は、信頼度が高い。

        3年生が卒業を間近に控えている。 授業を終えて席にもどると、メッセージカードが置いてあった。 どうやら、3年生の担任団が「お世話になった先生に書くように。」ということで、メッセージカードを配布してたらしい。 粋な計らいである。 今年度は、4クラス弱の3年生を担当していた。150人もいれば、不満足な豚ごときにもメッセージをくれる物好きな生徒がちらほらいる。有難い話である。 授業の感想や感謝を伝えてくれていたのだが。 まとめると、豚は優しくて、雰囲気がゆるく、アメとムチなら

        • 非言語を制する。

          この仕事をし始めて、もうじき2年が経とうとしているが、いまだに緊張するクラスがある。 それは、明らかに反応が少ないクラスである。 こちらが黙ると、張り詰めた空気になるのだ。 想像してみて欲しい。 初対面の人と一言二言交わした後に生じがちな、あの雰囲気を。 互いに次の質問をしようか探り合う時間。あれが対40人で起きる。しかも、通常の会話と違って、40人の側から言葉が返ってくることはほぼ皆無である。 何かおかしなことを言っただろうか。 話が区切りを迎えるたびに内省してしまう

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        3年目を迎えるペーペー教員から、5つのアドバイス。

          学校評価アンケートなんてやめてくれ。

          時候の挨拶 おひさ。 相変わらず不満足な豚です。 高3生の2次試験指導、新入生の入試の業務など、なかなかにやりがいまみれのお仕事をさせていただいてます。 表題の件 今日は、学校評価アンケートの集計が回覧されてきた。 保護者と生徒を対象に実施されたのだが、まとめると「好き勝手言いなさるなあ」という印象だ。 まあアンケートは、そもそもがそういうものなので仕方ない。しかし、学校としても、そうせざるを得ない状況のことに対して意見されても、「そうじゃないんですよ~」と口をはさ

          学校評価アンケートなんてやめてくれ。

          初詣クエストⅡ

          ということで、↓の続き 前回のあらすじ 恒例の初詣に赴く地元の面々。 しかし今年は、スペシャルゲスト他地区の友人が出現! 彼の残した言葉に翻弄される一行、無事に初詣は終えられるのか!? 酔い覚めやらぬまま宴会を終え、初詣へのモチベーションを高めている最中、例の友人が帰路につく旨を伝えてきた。どうやら、1月2日から東京で仕事らしい。すげーよ。 そして、今回の初詣は酒を飲まない友人がレンタカーを出してくれるという、これも初の試みをしていたので、例の友人を自宅まで送り届けるこ

          初詣クエストⅡ

          初詣クエストⅠ

          2024年が始まった。 年末年始は冬休みだったが、まとまった休みになると遊びの予定がたくさん入り、結局忙しかったりする。 年末の4日間は、職場の同僚・先輩、高校の担任・同級生、地元メンツと、ほぼ毎晩を誰かと共にし、充実の限りを尽くした。 23年の締め方はなかなか美しかったように思う。 今回は上記イベントのなかでも恒例となる、大晦日→元旦に行われた初詣の様子について、noteをしたためる。 かれこれ大学生くらいから毎年、0時前後に近所のでかめの神社に地元メンツで行くことにな

          初詣クエストⅠ

          採点時間が1/3!? 話題のデジタル採点をやってみた。

          らしくないタイトルにしてしまった。 ほんとは、もう少し気怠いタイトルにしたいのだが、今回このスタイルを採用した理由が2つ。 1つは、自分のnoteの傾向を見て、タイトルがシンプルで伝わりやすいことは、ビュー数に影響するから。 特に今回は、非常にコアな内容なので、他業種の人にもイメージしやすいようにと思った。 2つ目は、タイトル冒頭にある営業文句が採点地獄に臨もうとする豚の目には輝いて見えたから。この感覚を味わって欲しかった。 本題👇 デジタル採点とはそもそもデジタル採

          採点時間が1/3!? 話題のデジタル採点をやってみた。

          noteを2ヵ月やってみた高校教員の三つの気づき。

          アカウント開設は、9月30日。 2ヵ月と少しが経ったので、感じたことをまとめておく。 片手間にnoteを始めようと思っている人の参考にでもなれば。 と、書き出したところなのだが、実質は1ヵ月しか経っていない。 上述したようにアカウントの開設自体は、9月30日。そして、その日中にこのnoteのコンセプト的な内容を1回だけ投稿した。 そこから2回目の投稿をするのが、なんと10月30日。 一つ目そう。 これが、noteを始めて気づいたことの一つ目。 文章を書くのは億劫でめん

          noteを2ヵ月やってみた高校教員の三つの気づき。

          顔について。

          「しょうもないことしてると、しょうもない顔になるで。」 よく母親に言われていたことである。 このしょうもないことというのは、笑いを取りに行ってスベるということではなく、意地悪いことをしたり、他人の迷惑になる行為を指している。 自分からしょうもない顔になりたい人間はまずいないだろう。例に漏れず”不満足な豚”くんも幼少期から周囲に気を配って生きてきた。 その甲斐あってか、大学生の頃から、時折容姿を褒められることがあった。バイト先のパートのおばちゃんや高校生からがほとんどだっ

          顔について。

          教員、平日に東京のライブに行く。

          私は関西圏で教員をしているのだが、意外とこんなことができるということを教えたい。 先日、11月6日(月)に東京ドームにColdplayがやって来た。 「行かねば。」 洋楽好きな父の影響もあり、物心付いた時にはColdplayがそばにいた。 本物に会えるというなら行った方がいい。 そして、運よくチケットも手に入ったので、行くことにした。 問題は、うまく抜けられるかどうか。 先生がどうやって平日に学校を抜け出すのか。イメージが湧かない人が多いかもしれないので、そのメカニズ

          教員、平日に東京のライブに行く。

          百聞は一見に如かず、百見は一行に如かず

          気づけば時間だけが過ぎている。noteを書く時いつもそう思う。もはや、noteがこの感覚を再認識するためのツールになっている。 今日は、主にアルバイトで感じた仕事を覚える過程について書きます。まあ、タイトルが結論です。 まず、バイトでも仕事でもそうだが、働き始めは無に等しい。作業の流れや必要なものの場所、配置などあらゆることが分からない。 そこで、最初は指導係みたいな人が逐一仕事の説明をしてくれる。正直1回で全部わかるはずがない。だから、必死こいてメモする。 ただ、当た

          百聞は一見に如かず、百見は一行に如かず

          公民の授業はなぜ眠たいのか。

          はじめに公民の授業は眠たい。これは、日本の教育機関で公民科目を受けた人ならば、差し支えなく頷いていただける定説だと思う。かくいう私も、学生時代は寝ることが多かった気がする。 なぜ、こんなに眠たいのだろうか。 学生時代は眠る側、現在は眠らせる側に立っている私なりに、理由を考える。 2つの理由理由1.「近接性」が低い まず、理由の1つ目は、「近接性」が低いから。 近接性はちょっとカッコつけたかっただけなので、地理学の用語らしいけど使わせてくれ。 つまり、「公民」という科目

          公民の授業はなぜ眠たいのか。

          図書館での知見。

          この前、少し調べ物がしたかったので、街の図書館に行ってみた。 大学時代、学内の図書館によく通っていて、履修を攻めすぎて勉強に追われるようになった時は、とてもお世話になった。あまり良い思い出とは言えないかもしれないが、個人的には好きな空間だ。 足を踏み入れると、懐かしいような厳かな空気が流れていた。お寺や神社に似た空気を感じる。想像より利用者が多く少し驚いた。 中でも、小学校低学年くらいの子どもたちが、親に連れられたり、1人で来ていることに感銘を受けた。嬉々として本を選んだり

          図書館での知見。

          シャッフル再生は諦めよう。

          音楽アプリを起動し、シャッフル再生のまま聴いていると、気付けばスキップボタンを連続して押しているときがある。 ヒトは、選択肢が増えるほど、決断を先送りする性質があるとされる。経済学的には、「機会費用」という言葉で説明ができる。 このnoteは、今のところ「政治経済」の授業が目的ではないので、簡単に「1つを選ぶということは、それ以外の選択肢を捨てること」くらいに思ってもらえればいいと思う。 つまり、選択肢が増えれば増えるほど、それらを諦めたことによる損失を計算してしまうため、

          シャッフル再生は諦めよう。

          好きな色

          初投稿からひと月たったというのが信じられない。 プリント作成を終えた勢いのまま、慌ててキーボードをたたき始めた。 表題の件だが、私は「緑」が好きだ。 ボーっと買い物をすると気付けば緑色のものを手にするほどには好きらしい。そのため、持ち物や服装の至るところに緑色が存在する。 生徒にも出会って数週間で見透かされた。 なぜ、ここまで引き付けられるのか。好きなものについて聞かれても、「なんとなく」と、安易な回答をよくしてしまうので、個人的に考察した緑色が好きな理由について、まとめ