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非言語を制する。

この仕事をし始めて、もうじき2年が経とうとしているが、いまだに緊張するクラスがある。

それは、明らかに反応が少ないクラスである。

こちらが黙ると、張り詰めた空気になるのだ。
想像してみて欲しい。
初対面の人と一言二言交わした後に生じがちな、あの雰囲気を。
互いに次の質問をしようか探り合う時間。あれが対40人で起きる。しかも、通常の会話と違って、40人の側から言葉が返ってくることはほぼ皆無である。

何かおかしなことを言っただろうか。
話が区切りを迎えるたびに内省してしまう。これに意外と精神的負荷がかかるので、結果として緊張状態を持続してしまうのである。

こうなると、適当な雑談を試みる勇気もなくなってしまう。
彼らからしても、これは損失なはずである。つまらん授業でも、先生のプライベートな話が聞ける瞬間は少し眠気がとんだりするものだ。授業内容より覚えていたりもする。

では、先生側である豚は何を欲しているか。
それは、非言語コミュニケーションである。
ノンバーバルコミュニケーションともいうらしいが、つまるところ言語以外の意思表示のことである。

うなずき、微笑み、眉をひそめるなど。
これくらい些細なもので有難い。
過剰にうなずかれても気持ち悪いが、真顔で見つめられるよりは断然良い。
マザーテレサも、「愛の反対は無関心だ」と言っていた。反応がないことは、コミュニケーションを取るうえでもかなりの障壁になるのである。

大きな声を出すこと、積極的に他者と関わろうとすることなどは、人によっては困難な作業になるだろう。
しかし、ヒトは社会的動物である。
他者と関係を断つとなると、デメリットも多い。


そこで、まずは口角の初期設定を高めにしておいて欲しい。

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